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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 Y25
管理番号 1161054 
異議申立番号 異議2007-900061 
総通号数 92 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-08-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-02-05 
確定日 2007-07-11 
異議申立件数
事件の表示 登録第5005502号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5005502号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5005502号商標(以下「本件商標」という。)は、「LOVE AND BERRY」の欧文字を標準文字で表してなり、平成18年1月6日に登録出願、第3類、第12類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第24類、第25類、第30類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年10月27日に登録査定され、同年11月24日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由
1 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4294927号商標(以下「引用商標」という。)は、「LOVEBERRY」の欧文字を横書きしてなり、平成10年7月24日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年7月16日に設定登録されたものである
2 理由の要点
商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標とは、「LOVE」と「BERRY」との間に等位接続詞の「AND」があるか否かの徽差にすぎず、これに接する一般の消費者・取引者等は発音的あるいは意味観念的、さらには外観的に両商標を混同するおそれがあり、両商標は取引の実情を考慮しても明らかに類似する。
すなわち、「LOVE」と「BERRY」を結び付ける「AND」は我が国の英語の普及度合いからしても誰しも意味を理解しており、発音するにあたっては、これを省略して前語と後語を続けて称呼することもきわめて多い。したがって、本件商標からはその構成文字より「ラブアンドベリー」の称呼を生ずる他、「アンド」を省略して「ラブベリー」の称呼を生ずる場合もきわめて多い。
また、本件商標からその構成文字どおりの「ラブアンドベリー」の発音が生ずるとしても、「アンド」 は特徴的に強く発音されることはなく、寧ろ一連に称呼するときは、「ラブエンベリー」のようにきわめて引用商標の発音に近似するものであり、この点からも本件商標と引用商標は称呼的に類似するものである。
さらに、本件商標中の「AND」は前記したとおり極めて見慣れた英文字であり、これを視覚から外して本件商標を「LOVEBERRY」と外観的に誤認混同するおそれもあり、本件商標は、外観的にも引用商標に類似する。
商標の類否判断に関して「AND」の有無が問われた知財高裁平成17年(行ケ)第10213号事件において、裁判所は、「and」は商標全体の中では重要でない部分であると判示している例もある。これを裏付けるように、「オシャレ魔女」と「ラブandベリー」を上下二段状に併記した商願2005-102980(甲第3号証)について、特許庁は甲第4号証(拒絶査定謄本)に示すとおり、「本願商標中の『ラブandベリー』よりは『ラブアンドベリー』の称呼を生ずるとしても、上記したとおリ、欧文字の『and』を省略して…(中略)…本願商標は引用各商標に類似する」と認定している。また、取引の実情につきみると、ネット上で公開されている一般記事中にも「ラブアンドベリー」中の「アンド」が省略されて「ラブベリー」としてテーマを特定していることが多数見受けられる(甲第5号証及び甲第6号証)。このように、一般取引市場においては、「ラブアンドベリー」が通称「ラブベリー」として認知されており、この点からも本件商標は引用商標に類似するものである。
また、本件商標の指定商品と引用商標との指定商品は、同一又は類似である。
3 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違背して登録されたものであるから、その指定商品及び指定役務中の第25類の全指定商品について、商標法第43条の2第1号により取り消されるべきである。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおり、同書、同大に「LOVE AND BERRY」の欧文字の大文字を標準文字で一連一体的に書してなるものであり、これより生ずると認められる「ラブアンドベリー」の称呼も冗長でなくよどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標は、その構成中の「AND」のみを省略して称呼、観念しなければならない格別の理由は見出せない。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「ラブアンドベリー」の称呼のみを生ずる特定の観念を生じない造語というのが相当である。
これに対し、引用商標は、それぞれ前記した構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ラブベリー」の称呼を生ずるものである。
そして、本件商標より生ずる「ラブアンドベリー」の称呼と引用商標より生ずる「ラブベリー」の称呼は、音構成、構成音数において顕著な差異を有するものであるから、称呼上相紛れるおそれはないものである。
また、本件商標と引用商標は、観念上比較できないものであるし、前記したそれぞれの構成よりみて、外観上十分に区別し得る差異を有するものである。
してみれば、本件商標と引用商標は、称呼、観念及び外観のいずれからみても非類似の商標といわなければならない。
なお、申立人の挙げる判決・審査例は、本件商標とはいずれも商標の態様を異にする事例であるから、これらの点に関する申立人の主張は採用できない。
2 むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2007-06-22 
出願番号 商願2006-476(T2006-476) 
審決分類 T 1 652・ 26- Y (Y25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 佐藤 松江大橋 信彦 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 渡邉 健司
鈴木 修
登録日 2006-11-24 
登録番号 商標登録第5005502号(T5005502) 
権利者 株式会社セガ
商標の称呼 ラブアンドベリー 
代理人 八鍬 昇 

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