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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
管理番号 1161052 
異議申立番号 異議2007-900046 
総通号数 92 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-08-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-01-24 
確定日 2007-07-04 
異議申立件数
事件の表示 登録第5000393号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5000393号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5000393号商標(以下「本件商標」という。)は、「REVITALIST」の欧文字を標準文字で表してなり、平成18年3月30日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年9月26日に登録査定され、同年11月2日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由
1 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。
(1)登録第2364272号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成元年7月7日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年12月25日に設定登録されものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成13年12月5日に第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類(「食品香料(精油のものを除く。)」を除く。)」を指定商品とする書換登録がなされているものである。
(2)登録第2357485号商標(以下「引用商標2」という。)は、同じく別掲のとおりの構成よりなり、平成元年7月21日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年11月29日に設定登録されものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成13年10月31日に第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」及び第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」を指定商品とする書換登録がなされているものである。
2 理由の要点
本件商標は、商標法第4条第1項第11号又は同第15号に該当する。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用各商標とは、「REVITAL」の部分において一致し、本件商標の末尾に「IST」の英文字が付加されている点において相違する。
本件商標と引用各商標の共通する部分である「REVITAL」は、「新しい活力を与える、生き返らせる」との意味を有する「revitalize」から語尾の「ize」を取って、申立人が創作した造語であり、特異性のある識別力を有している標章であるから、一般の需要者、消費者は、この「REVITAL」の部分において出所を認識すると考えられる。
これに対し、本件商標の「IST」の部分は、特別な意味合いを有しない部分であり、格別需要者、消費者の注意を喚起することはなく、この部分より異なった出所が認識されるともいい得ない。すなわち、「IST」の有無によって、両者の間において異なった出所識別性が生じているとはいえないものである。
しかも、引用各商標は、申立人が製造、販売する商品「化粧品、化粧用具」を指称する商標として、需要者、消費者に広く知られている商標であるため、商標の主要部である「REVITAL」の部分において一致する本件商標は、需要者、消費者において出所の混同を来すと考えられる。
よって、本件商標と引用各商標とは、類似する商標であって、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録を受けることのできないものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用各商標「REVITAL」は、世界的に著名な化粧品メーカーである申立人が、1981年以来25年間にわたって使用してきている商標であり、我が国において申立人が提供する化粧品を指称する商標として、需要者、消費者の間に広く知られている商標である。引用各商標が我が国において広く知られている周知著名な商標であることは、申立人の商品カタログ(甲第3号証ないし甲第6号証)並びに「日本有名商標集」(甲第7号証及び甲第8号証)に当該商標が掲載されていることからも明らかである。
これに対し、本件商標は、引用各商標と商標の要部である「REVITAL」を共通とし、周知著名である申立人の「REVITAL」商標をその一部に含んでいる商標であって、「REVITAL」商標と出所についての混同を生ずるおそれのある商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、登録を受けることのできないものである。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号若しくは同第15号に該当する商標であるから、その登録は取り消されるべきである。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり「REVITALIST」の欧文字を標準文字で表してなるところ、構成各文字は同書、同大、同間隔に外観上一体に表してなるばかりでなく、これより生ずると認められる「リバイタリスト」又は「レバイタリスト」の称呼も格別冗長とはいえないものであって、無理なく一連に称呼し得るものであるから、本件商標は構成文字全体に相応して、「リバイタリスト」又は「レバイタリスト」の称呼を生ずる一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。
他方、引用各商標は、別掲のとおり「REVITAL」(語頭の「R」と語尾の「L」の文字が、他の文字と比較して上部の頭を出るようやや大きく表されている。)と表記されているものであるから、これらよりは、「リバイタル」の称呼を生ずるものというのが相当である。
そうとすれば、本件商標から生ずる称呼と引用各商標から生ずる称呼とは、その構成音数において明らかな差異を有し、音感、音調を異にするものであるから、称呼上十分区別し得るものである。また、両者は、外観においても明らかな差異があり、観念においては比較できないものである。
したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
2 商標法第4条第1項第15号について
本件商標と引用各商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の提出に係る甲第3号証ないし甲第8号証を徴するも、本件商標とは、その印象を全く異にするものである。
そうすると、たとえ、引用各商標が商品「化粧品」に使用され需要者の間で、ある程度認識されていたとしても、本件商標に接する取引者・需要者をして、引用各商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
3 まとめ
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲 引用商標1及び2

異議決定日 2007-06-19 
出願番号 商願2006-28369(T2006-28369) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y03)
T 1 651・ 26- Y (Y03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 酒井 福造 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 鈴木 修
渡邉 健司
登録日 2006-11-02 
登録番号 商標登録第5000393号(T5000393) 
権利者 ロレアル
商標の称呼 リバイタリスト、レバイタリスト 
代理人 竹内 裕 
代理人 関根 秀太 

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