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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y21 審判 全部申立て 登録を維持 Y21 |
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管理番号 | 1159113 |
異議申立番号 | 異議2006-90578 |
総通号数 | 91 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2007-07-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2006-11-06 |
確定日 | 2007-05-23 |
異議申立件数 | 2 |
事件の表示 | 登録第4982066号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4982066号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4982066号商標(以下「本件商標」という。)は、「ハチゾロゾロ」の文字を書してなり、平成17年12月20日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同18年8月25日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 (1)引用商標 本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)らの引用する登録商標は、以下の5件である。 ア 登録第1353980号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ゾロゾロ」の文字を書してなり、昭和50年11月6日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同53年10月31日に設定登録されたものである。 イ 登録第1808976号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ZORO ZORO」の文字を書してなり、昭和58年4月26日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同60年9月27日に設定登録されたものであるが、指定商品については、平成18年3月22日、第4類ないし第6類、第8類、第10類、第11類、第14類、第16類、第18類ないし第21類、第24類及び第26類ないし第28類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。 ウ 登録第1353977号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ワイパア」及び「ゴキブリゾロゾロ」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和50年10月14日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同53年10月31日に設定登録されたものである。 エ 登録第1511910号商標(以下「引用商標4」という。)は、「大正ゴキブリゾロゾロ」の文字を書してなり、昭和52年3月14日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同57年4月30日に設定登録されたものであるが、指定商品については、平成15年12月17日、第21類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。 オ 登録第2157849号商標(以下「引用商標5」という。)は、「大正ゴキブリゾロゾロ」及び「とれとれ棒付き」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和62年5月22日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成元年7月31日に設定登録されたものである。 以下、引用商標1ないし5を一括して「引用商標」という場合がある。 (2)理由の要点 ア 異議申立1 本件商標は、指定商品中「ハチ捕獲器,はえたたき,ねずみ取り器」について、下記の(ア)及び(イ)に該当するから、その登録は取り消されるべきである。 (ア) 第4条第1項第11号該当 本件商標から「ゾロゾロ」の称呼が生じる。したがって、本件商標は、「ゾロゾロ」の称呼を生じる引用商標1及び2と称呼において類似する。指定商品も同一又は類似するものである。 (イ) 第4条第1項第15号該当 引用商標1は、申立人「大正製薬株式会社」の商標として、広く一般に知られているから、これと類似する本件商標が指定商品に使用された場合、商品の出所の混同を生ずるおそれがある。 イ 異議申立2 本件商標は、下記の(ア)及び(イ)に該当するから、その登録は取り消されるべきである。 (ア) 第4条第1項第11号該当 本件商標の指定商品中「ハチ捕獲器」については、引用各商標に類似し、かつ指定商品も類似するため、本件商標は本号に該当する。 (イ) 第4条第1項第15号該当 引用商標1は、「ゴキブリ捕獲器」との関係において、「大正製薬株式会社」及び申立人「株式会社白元」の商標として需要者間に広く認識されているため、本件商標は本号に該当する。 3 当審の判断 (1)第4条第1項第11号該当について 本件商標は、「ハチゾロゾロ」の文字からなるものであるところ、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもってまとまりよく一連に表されたものである。かかる構成態様の本件商標は、そのいずれかの部分を分離抽出して、当該部分より生ずることのある称呼、観念をもって取引に資されるとすべき特段の理由は認められないから、特定の観念を生ずることのない一連の造語よりなるものとして看取されるというのが相当である。そして、構成文字に相応した「ハチゾロゾロ」の称呼も、格別冗長でもなく、一気に称呼し得るものである。 してみると、本件商標は、「ハチゾロゾロ」の称呼のみを生ずるものというべきである。 したがって、本件商標から単に「ゾロゾロ」の称呼をも生ずるとし、その上で称呼において引用商標に類似する商標であるとする異議の申立ての理由は、その前提において認められない。 ほかに、外観や観念において、本件商標と引用商標とが相紛れるおそれがあるとすべき点は見いだせない。 してみると、本件商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標に類似する商標と判断することはできないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)第4条第1項第15号該当について 申立人らは、引用商標1は、ゴキブリ捕獲器において、申立人らの取扱いに係る商標として我が国において広く知られていると主張するが、申立人「大正製薬株式会社」提出の甲第4号証(枝番号を含む。)及び申立人「株式会社白元」提出の甲第7号証、第14号証ないし第16号証によれば、引用商標1は、商品パッケージにおいて、ゴキブリ、ダニ、ネズミ、ハエの各文字を楕円形内に表示し、該楕円形に接して「ゾロゾロ」(右下又は右上に「マルR」の記号を小さく付記してなる。)の文字を表示してなる構成態様からすると、それぞれが「ゴキブリゾロゾロ」「ダニゾロゾロ」「ネズミゾロゾロ」「ハエゾロゾロ」のように一体として表示し、使用されているといえるものであり、引用商標1が単独で使用されているとは認められない。さらに、申立人ら提出のその他の証拠を総合勘案しても、引用商標1が、本件商標の出願時において、その需要者の間で広く認識されるに至っていたと認めることはできない。 そして、本件商標が引用商標1と類似するものとは認められないこと上記のとおりであり、本件商標をさらに引用商標1と関連付けてみなければならない理由はないから、結局、両者は別異の出所を表すものとして看取されるといわざるを得ないものである。 してみると、本件商標をその出願時において指定商品に使用しても、当該商品の需要者が引用商標1を想起し連想して商品の出所を混同するおそれがあったと判断することはできない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (3)まとめ 以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、その登録は維持すべきものである。 よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2007-05-07 |
出願番号 | 商願2005-119396(T2005-119396) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Y
(Y21)
T 1 651・ 271- Y (Y21) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 前山 るり子 |
特許庁審判長 |
田代 茂夫 |
特許庁審判官 |
伊藤 三男 岩崎 良子 |
登録日 | 2006-08-25 |
登録番号 | 商標登録第4982066号(T4982066) |
権利者 | フマキラー株式会社 |
商標の称呼 | ハチゾロゾロ |
代理人 | 佐鳥 宗一 |
代理人 | 齋藤 理絵 |
代理人 | 幸田 全弘 |