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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y05
管理番号 1159007 
審判番号 不服2006-23460 
総通号数 91 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-07-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-10-16 
確定日 2007-07-02 
事件の表示 商願2005-99475拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「エヌジュウ」の文字を標準文字で書してなり、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液」を指定商品として、平成17年10月24日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次の(1)ないし(3)のとおりである。
(1)登録第4128815号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲のとおり、ややデザイン化された「槐」の文字を書し、その下に振り仮名風に「えんじゅ」の文字を書してなり、平成8年6月27日に登録出願、第25類「被服(和服を除く),履物 」を指定商品として、同10年3月27日に設定登録されたものである。
(2)登録第4474049号商標(以下「引用B商標」という。)は、「延寿」の文字を標準文字で書してなり、平成12年6月12日に登録出願、第21類「ガラス基礎製品(建築用のものを除く。),なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,木製のカップ及び盃,その他の食器類(貴金属製のものを除く。),アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く 。),ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,魚ぐし,携帯用アイスボックス,米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶,化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),電気式歯ブラシ,おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用はけ,船舶ブラシ,ブラシ用豚毛,洋服ブラシ,ガラス製包装用容器(「ガラス製栓・ガラス製ふた」を除く。),陶磁製包装用容器,ガラス製栓,ガラス製ふた,かいばおけ,家禽用リング,アイロン台,霧吹き,こて台,へら台,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,犬のおしゃぶり,小鳥かご,小鳥用水盤,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,じょうろ,家庭用燃え殻ふるい,石炭入れ,紙タオル取り出し用金属製箱,靴脱ぎ器,せっけん用ディスペンサー,寝室用簡易便器,トイレットペーパーホルダー,貯金箱(金属製のものを除く。),ねずみ取り器,はえたたき,湯かき棒,浴室用腰掛け,浴室用手おけ,ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。),木製の花瓶及び水盤,その他の花瓶及び水盤(貴金属製のものを除く。),風鈴,ガラス製又は磁器製の立て看板,香炉,飾り用の木製カップ及び盃」を指定商品として、同13年5月11日に設定登録されたものである。
(3)登録第4681402号商標(以下「引用C商標」という。)は、「延寿」の文字を標準文字で書してなり、平成13年9月5日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同15年6月13日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
本願商標は、「エヌジュウ」の文字を標準文字で書してなるところ、特定の意味合いを有する成語を表したものとはいえないものであって、その構成文字に相応して「エヌジュウ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用A商標は、「槐」の文字、及びその下に振り仮名風に「えんじゅ」の文字を書してなるところ、該文字は、「(ヱニスの転) マメ科の落葉高木。中国原産。幹の高さ約10?15メートル。樹皮は淡黒褐色で割れ目がある。夏に黄白色の蝶形花をつけ、のち連珠状の莢さやを生ずる。街路樹に植え、材は建築・器具用。花の黄色色素はルチンで高血圧の薬。また乾燥して止血薬とし、果実は痔薬。黄藤。槐樹。」(広辞苑第五版)の意味を有するものであり、その構成文字に相応して、「エンジュ」の称呼を生ずるものである。
また、引用B及びC商標は、「延寿」の文字よりなるところ、該文字は、「寿命を延ばすこと。ながいき。」(広辞苑第五版)の意味を有するものであり、その構成文字に相応して、「エンジュ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標と引用AないしC商標の類否について検討するに、前記の構成よりみて、これらは、外観において、明らかに区別し得るものである。
次に、称呼についてみるに、本願商標より生ずる「エヌジュウ」の称呼と引用AないしC商標より生ずる「エンジュ」の称呼とは、決して冗長とはいえない4音と3音という音構成において、構成音数が相違し、さらに、第2音における「ヌ」の音と「ン」の音の差異、語尾における「ウ」の音の有無の差異を有するものであるから、これらの差異が称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものではなく、本願商標と引用AないしC商標をそれぞれ一連に称呼するも、語調語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないというのが相当である。
また、観念については、本願商標が特定の観念を有しない一種の造語とみるべきものであることから、比較することはできない。
そうとすれば、本願商標と引用AないしC商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、互いに類似しない商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
引用A商標
(登録第4128815号商標)

審決日 2007-06-20 
出願番号 商願2005-99475(T2005-99475) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (Y05)
最終処分 成立  
前審関与審査官 鈴木 斎 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 岡田 美加
田村 正明
商標の称呼 エヌジュウ、エヌジュー 
代理人 川瀬 幹夫 
代理人 小谷 悦司 

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