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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Z03
管理番号 1158935 
審判番号 取消2006-30430 
総通号数 91 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-07-27 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2006-04-06 
確定日 2007-05-24 
事件の表示 上記当事者間の登録第4438775号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4438775号商標の指定商品中、第3類の「せっけん,化粧品」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4438775号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成12年2月2日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品」、第14類「身飾品」、第21類「清掃用具及び洗濯用具,化粧用具」、第25類「被服,履物,運動用特殊靴」及び第32類「清涼飲料,果実飲料」を指定商品として、平成12年12月8日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張の要旨
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、第3類「せっけん,化粧品」について継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)被請求人の提出した乙第1号証によれば、被請求人は、マークを表示した商品「シール」を使用していることは明らかであるが、該商品「シール」は、第16類「文房具」に属するものであって、第3類「化粧品、せっけん」とは明らかに非類似の商品である。乙第1号証は、第16類「文房具」の使用の証明にはなっても指定商品、第3類「化粧品、せっけん」についての本件商標の使用の証明にはならない。
(2)乙第2号証は、商品「アイキュートのホームページ上広告」のようであるが、被請求人は、答弁書中で、「アイキュート」なる商品は、化粧品として専門店及び販売店で広く販売されていると述べているに留まり、本件商標が使用された証拠はない。
(3)乙第3号証は、被請求人の製品「アイキュート」の文字のみによる品質の説明にすぎない。ここでも、本件商標が使用された証拠は一切示されていない。
(4)乙第4号証には、「皮膚の弱いワンちゃんにも!」のキャッチフレーズの下に「シャンプー」と写真図形のホームページからの印刷物であるが、この商品「シャンプー」と、本件商標との関連する表示は一切発見されない。
(5)乙第5号証には、商標「優洗水」を表示した容器の写真の表示はあるが、乙第4号証と同様に、この商品と、本件商標との関連する表示は一切発見されない。
(6)乙第6号証は、乙第4号証と関連するもので、「優洗水」の説明はあるが本件商標との関連する表示はここにも、一切発見されない。
(7)結局のところ、乙第1号証としてシールの見本を提出しているが、乙第2号証ないし乙第6号証は、全て被請求人のホームページ掲載のものをコピーしたものであって、しかも、このコピーの日付は、平成18年5月16日になされたものをもって、本件商標の使用の事実を証明したと考えているようだが、このコピーの日付である平成18年5月16日は、実は、請求人が本件取消審判を請求したのが、平成18年4月6日(本件審判の請求の登録日は、平成18年4月26日)であるから、請求人の審判請求日の後のものであることが明らかである。
被請求人は、本来、平成18年4月6日を基準(注:商標法50条第2項は「前項の審判の請求があった場合においては、その審判の請求の登録前三年以内に…」と規定しており、上記の本件審判の請求の登録日は誤りであって、平成18年4月26日が基準となる。)に、過去3年間日本国内で使用された事実を証明する必要があるのに関わらず、審判の請求日である平成18年4月6日以降の使用を以て証明しようとしているが、これでは証明にはならない。
(8)以上のように、乙第1号証ないし乙第6証は、本件商標を被請求人の使用する第3類「せっけん,化粧品」との関係での使用を証明したことにはなっておらず、商標法第50条の規定により本件商標の指定商品中、第3類「せっけん,化粧品」についての登録を取り消すべきである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。との審決を求める。」と要旨次のよう答弁し、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。
第3類、指定商品化粧品において、「アイキュート」は化粧品として専門店及び量販店で広く販売されている。これはソミールプロダクツ株式会社の主力商品のひとつである。この商品は化粧品認可された商品である。また、「アイキュート」には「より美しく・より健やかに・よりハッピーに・I Love Me、IYASI ソミールプロダクツ」の商標が使用された癒しシール(乙第1号証)が付けられている。
また、ソミールプロダクツ株式会社ホームページ(乙第2号証)上において、癒しシール(乙第1号証)と共に商品の広告(乙第3号証)として展示されている。
第3類、指定商品せっけん類において、ドッグガードシリーズ シャンプー(動物用シャンプー)として上記同様の癒しシール(乙第1号証)で商標が使用されている。また、ソミールプロダクツ株式会社ホームページ(乙第2号証)上において、癒しシール(乙第1号証)と共に商品の広告(乙第4号証)として展示されている。
さらに、優先水はカタログ(乙第5号証)も制作され配布されている。
ソミールプロダクツ株式会社ホームページ(乙第2号証)上において、癒しシール(乙第1号証)と共に商品の広告(乙第6号証)として展示されている。
これらの事実から、第3類、指定商品「化粧品及びせっけん類」として、本件商標の使用は明らかである。

第4 当審の判断
1 乙各号証によれば、以下の事実が認められる。
(1)乙第1号証は、本件商標とほぼ同一(「ソミールプロダクツ」及び「株式会社」(但し、「株式」と「会社」の二段に書されている)の文字が左上部に書されている)の横長四角形のシールの現物見本と認められ、その縁に「…このカードは生命の知恵である自然治癒力に、健康になろうとする情報を伝える『からだ想い』のカードです。いつも身につけておいて下さい。※このカードを持って前屈運動をしてみて下さい。指先が床まで届きますか?(非売品)」の文言が記載されている。
しかしながら、この乙第1号証の現物見本は、商品「せっけん」、「化粧品」との関係については何ら説明されておらず、むしろ、上記のとおり、「…『からだ想い』のカードです。…このカードを持って前屈運動をしてみて下さい。指先が床まで届きますか?(非売品)」の記述からすると、非売品のカード(シール状)であって、商品「せっけん」又は「化粧品」の商標として使用されているものとはいえないものである。
(2)乙第2号証ないし乙第4号証は、「ソミールプロダクツ株式会社」のホームページの写しと、同社の商品説明の写しと認められるところ、乙第2号証の一枚目に、ソミールプロダクツ株式会社の取り扱いに係る各商品の説明がなさているが、本件商標の表示、あるいはその説明箇所は見当たらない。そして、乙第2号証の二枚目には、「『癒し』とは?」の表題の下に、「…お肌にふれる商品を癒しの室で電磁気加工を施し、…『癒しの室』と電磁気加工処理とは…モノの持つ波動=電磁気を修正することで『使って癒される』商品を社会に提供することを目指しています。」と記述されているが、この記述内容からすると、商品「せっけん」又は「化粧品」の商標として使用されているものとはいい難いものである。
また、該乙第2号証の二枚目の中央部に、「カードシールのご説明」の文言の下に「カードシール」が表示され、その右側に、「商品に電磁気加工を施すだけでなく、さらに癒しのカードが入っています。」の黄色で文言が記述されているが、これらをもってしても、商品「せっけん」又は「化粧品」の商標として使用されているものとはいい難いものである。
乙第3号証は、「アイテープ&アイキュート」の表題の下に、その説明が記述されているものであるが、本件商標の表示と商品「せっけん」又は「化粧品」について説明はどこにも見当たらない。
乙第4号証は、商品「せっけん」の範疇に属するものと認められる犬用の「シャンプー」の説明は記述されているが、これについても本件商標の表示はどこにも見当たらない。
(3)乙第5号証及び乙第6号証は、「優洗水」の表示のある商品についての説明であり、乙第5号証の左側に本件商標が表示されていることが認められるが、乙第6号証には本件商標の表示は認められない。
(4)そして、上記乙第2号証ないし乙第6号証は、いずれもホームページの写しであって、日付を表したものと認められる「2006/05/16」の表示以外、他に本件審判の請求の登録日である平成18年(2006年)4月26日前三年以内に本件商標がその指定商品第3類の「せっけん,化粧品」について使用されたとする記述等は認められない。
2 以上の事実よりすると、わずかに、乙第5号証の「優洗水」の表示のある商品の容器の裏側に「ソミールプロダクツ」の表示が存在するが、それ以外はほぼ本件商標と同一の商標が表示されていることは認められるが、これを使用した年月日との関係は、本件審判の請求の登録前三年以内には該当しない、上記のとおりの「2006/05/16」の表示以外は見当たらないものである。
そうすると、商標法第50条第2項の「前項の審判があった場合においては、その審判の請求の登録前三年以内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについて登録商標を使用していることを被請求人が証明しない限り、商標権者は、その指定商品に係る商標登録の取消しを免れない。…」の規定を本件についてみるに、本件審判の請求の登録日は、商標登録原簿に記載のとおり平成18年(2006年)4月26日であるのに対し、被請求人の提出した前記乙第2号証ないし乙第6号証によって証明される日付は、いずれも「2006/05/16」であって、他に本件審判の請求の登録日である平成18年(2006年)4月26日以前に本件商標がその指定商品第3類の「せっけん,化粧品」について使用されていたことを証する書面は何ら提出されておらず、本件審判の請求の登録前三年以内とはいえないものである。
また、乙第1号証は、いわゆる「シール」そのものであり、請求に係る指定商品、第3類中の「せっけん,化粧品」とは明らかに異なる商品である。
3 以上のとおりであるから、被請求人が、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品中、第3類中の「せっけん,化粧品」について、本件商標を使用していたことを証明したものと認めることはできない。また、被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品について使用していないことについて、正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって、本件商標は、その指定商品第3類中の「せっけん,化粧品」についての登録は、商標法第50条により、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本件商標





審理終結日 2007-03-22 
結審通知日 2007-03-27 
審決日 2007-04-12 
出願番号 商願2000-7331(T2000-7331) 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (Z03)
最終処分 成立  
前審関与審査官 柳原 雪身 
特許庁審判長 小林 和男
特許庁審判官 石田 清
寺光 幸子
登録日 2000-12-08 
登録番号 商標登録第4438775号(T4438775) 
商標の称呼 ヨリウツクシクヨリスコヤカニヨリハッピーニアイラブミー、イヤシ、ソミールプロダクツ、ソミール、アイラブミー 
代理人 中島 正次 
代理人 中島 正次 

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