ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y4244 |
---|---|
管理番号 | 1158898 |
審判番号 | 不服2006-11986 |
総通号数 | 91 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-07-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2006-06-12 |
確定日 | 2007-06-04 |
事件の表示 | 商願2005- 77644拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1.本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第42類及び第44類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務とし、平成17年8月19日に登録出願され、その後、指定役務については、同18年3月28日付けの手続補正書に記載のとおりの指定役務に補正されたものである。 2.引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4578794号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成13年3月27日登録出願、第16類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成14年6月21日に設定登録されたものである。 3.当審の判断 本願商標は、別掲1のとおり、図形と文字との組み合わせの構成よりなるところ、該図形と文字部分は常に一体不可分のものとして認識しなければならない特段の事情を見いだし得ないものであるから、該図形部分と二段書きに表した「FALCO」「biosystems」の文字部分はそれぞれ独立して自他役務の識別標識としての機能を有するものというのが相当である。 そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して「ファルコバイオシステムズ」の称呼を生ずるほか、該称呼が冗長なこと及び上段に大きく表された「FALCO」の文字に着目して取引きされることも少なくないことよりすれば、「ファルコ」の称呼をも生ずるものである。 他方、引用商標は、別掲2のとおり、「e」の文字と「FALCON」の文字とをハイフンで結合した構成よりなるところ、全体として外観上まとまりよく一体的に構成されていて、しかも全体の構成文字より生ずると認められる「イーファルコン」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ、「e」の文字が「electronic」の略語として「電子の、インターネットを用いた」のごとき意味合いを認識する場合があるとしても、かかる構成からなる本願商標においては、「e」の文字部分を省略して後半部分の「FALCON」の文字部分のみをもって取引に資されるとはいい難く、むしろ構成全体を持って一体不可分のものと認識し、把握されると見るのが自然である。 そうすると、引用商標は、その構成文字より生ずる「イーファルコン」の称呼のみが生ずるものである。 そこで、本願商標より生ずる「ファルコバイオシステムズ」及び「ファルコ」の称呼と引用商標より生ずる「イーファルコン」の称呼とを比較すると、構成音数において、大きな差異を有する「ファルコバイオシステムズ」と「イーファルコン」は、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、明らかに音構成を異にし、相紛れるおそれはないというべきである。 つぎに、本願商標から生じる「ファルコ」と引用商標から生じる「イーファルコン」についてみると、語頭音の「イー」、及び語尾音の「ン」の有無において差異を有し、その差異が称呼全体に及ぼす影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が相違し、相紛れるおそれはないとみるのが相当である。 さらに、外観についてみると、両商標の構成は、それぞれ別掲のとおりであるから、明らかに区別し得る差異を有するものである。 そして、両商標は、いずれも特定の観念を生じない造語というべきものであるから、観念については比較することができない。 したがって、本願商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点よりみても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならないから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は妥当ではなく、取り消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 別掲2 |
審決日 | 2007-05-15 |
出願番号 | 商願2005-77644(T2005-77644) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y4244)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 松本 はるみ |
特許庁審判長 |
山口 烈 |
特許庁審判官 |
手塚 義明 寺光 幸子 |
商標の称呼 | ファルコバイオシステムズ、ファルコビオシステムズ、ファルコ、バイオシステムズ、ビオシステムズ |
代理人 | 赤澤 一博 |
代理人 | 井上 敬子 |