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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y29
管理番号 1157616 
異議申立番号 異議2006-90624 
総通号数 90 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-06-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-12-11 
確定日 2007-05-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第4984845号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4984845号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4984845号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成17年10月25日に登録出願、第29類「タベブイア樹木の樹皮を主原料とする粉末状・顆粒状・錠剤状・粒状・液状・チュアブル状・ゼリー状・クリーム状・ペースト状・カプセル状の加工食品,食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」を指定商品として、同18年9月8日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、その構成中に、南米産の樹木であるノウゼンカズラ科タベブイア属アベラネダエの茶の原料を示す名称として認識されている「タヒボ」を表す「TAHEEBO」の文字を有してなるものであるから、これをその指定商品中の「タヒボを使用してなる商品」以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおり、下部を薄緑色に着色し、上部に行くに従い白色になる矩形内に、抽象的図形(図形の周囲に配されたきわめて細かい文字を含む。)を中央に配し、該図形の上部に「TAHEEBO」と「NAFDIN」の各文字を二段に横書きし、また、図形の下部に「NFD/含有」の文字を横書きしてなるものであるところ、その構成中の「TAHEEBO」と「NAFDIN」の各文字部分は、同一の書体で外観上一体的に表され、「TAHEEBO」の文字部分のみが格別印象に残るものともいえないし、読みやすい片仮名文字で「タヒボ」と表記されている場合であればともかく、馴染みの薄い外国語で「TAHEEBO」と表記されているところからしても、需要者が一見して、タベブイア樹木の樹皮から抽出されるエキスを指称する「タヒボ」を表したものと理解するとは認め難いところである。
ところで、商標法第4条第1項第16号でいう「商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標」に該当するか否かは、商標の外観、称呼、観念のみならず、その指定商品との関係においても判断されるべきものであるところ、本件商標の指定商品は、いわゆる健康食品といわれる「タベブイア樹木の樹皮を主原料とする粉末状・顆粒状・錠剤状・粒状・液状・チュアブル状・ゼリー状・クリーム状・ペースト状・カプセル状の加工食品」と、日常的に普通に摂取される食品である「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」である。
そして、いわゆる健康食品は、健康によいとされる様々な原材料を上記のように、粉末状、顆粒状、錠剤状、粒状、液状等に加工した食品であって、健康の維持増進に資されるものをいうと解されるところ、本件商標の指定商品中のいわゆる健康食品の表示は、「タベブイア樹木の樹皮を主原料とする」という表示によって、商品が限定されているものであるから、該商品に本件商標を使用しても、なんら商品の品質の誤認を生じさせるおそれはないものである。
一方、日常的に普通に摂取される食品である「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」は、健康食品や健康茶とは、商品の形態上きわめて大きな差異を有することはいうまでもなく、商品の品質・目的・内容等においても大きく相違するものであり、社会通念からみて、これらの商品に抗ガン作用等があるといわれるタベブイア樹木の樹皮から抽出されるエキスが配合されているとは考え難いところであり、また、これらの食品にタベブイア樹木の樹皮から抽出されるエキスが配合され、普通に取引に資されているという事実を認めるに足る証拠も見出せない。
そうすると、本件商標中の「TAHEEBO」と「NAFDIN」の各文字部分が、前記のとおり、外観上一体的に看取されるものであることとも相俟って、本件商標をその指定商品のいずれについて使用しても、これに接する需要者が商品の品質の誤認を生ずるおそれはないというのが相当である。
仮に需要者が、本件商標中の「TAHEEBO」の文字部分より、タベブイア樹木の樹皮から抽出されるエキスを想起する場合があるとしても、上記食品の分野における取引の実情からみれば、「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」の原材料を表したものとまで認識することはないというのが相当である。
したがって、本件商標は、これをその指定商品、とりわけ「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」について使用しても、該商品が「タヒボを使用してなる商品」であるかのように、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないといわなければならない。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
本件商標

注:色彩については、原本を参照されたい。
異議決定日 2007-04-18 
出願番号 商願2005-99705(T2005-99705) 
審決分類 T 1 651・ 272- Y (Y29)
最終処分 維持  
前審関与審査官 藤村 浩二 
特許庁審判長 山口 烈
特許庁審判官 寺光 幸子
鈴木 新五
登録日 2006-09-08 
登録番号 商標登録第4984845号(T4984845) 
権利者 タヒボジャパン株式会社
商標の称呼 タヒボナフディン、タヒーボナフディン、タヒボ、タヒーボ、ナフディン、マチュアードフォーオーバーサーティイヤーズバイザタヒボツリー、マチュアードフォーオーバーサーティイヤーズバイザタヒーボツリー、エヌエフデイ 

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