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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y25 審判 全部申立て 登録を維持 Y25 |
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管理番号 | 1157607 |
異議申立番号 | 異議2006-90544 |
総通号数 | 90 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2007-06-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2006-10-25 |
確定日 | 2007-05-16 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4973930号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4973930号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4973930号商標(以下「本件商標」という。)は、「Accessoires」の欧文字を標準文字で表してなり、平成17年10月14日に登録出願、第25類「被服」を指定商品として、同18年6月23日に登録査定、同年7月28日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由(要旨) (1)引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標を引用している。 (a)登録第4567894号商標は、「ACCESSORIZE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成12年商標登録願第13603号(平成12年2月18日登録出願)を原出願とし、商標法第10条第1項の規定に基づく分割出願として、同13年3月19日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年5月17日に設定登録されたものである(以下「引用商標1」という。)。 (b)登録第4931580号商標は、「Accessory」の欧文字を横書きしてなり、平成17年8月1日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年2月24日に設定登録されたものである(以下「引用商標2」という。)。 (2)商標法第4条第1項第16号について 「Accessoires」の語は、「アクセサリー」を意味するフランス語の普通名詞であり、「アクセサリー」と本件商標の指定商品である「被服」とは、共に身に付けるのみならず装飾する点で共通にし、同一の店内で販売されることが少なくなく、同一の雑誌やホームページで同時に取り上げられることも多く、両者は、使用目的、販売経路等において多くの関連性を有するものである。フランス語とはいえ、現在では我が国でもよく使われているこのような普通名詞をアクセサリーと関連性を持つ「被服」に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第16号に違反してされたものである。 (3)商標法第4条第1項第11号について (ア)本件商標と引用商標1とは、後半部分の文字の順序に差異を有しているとしても、全体の構成から受ける外観の印象が極めて近似している。 観念においても、本件商標は「アクセサリー」の意味を有し、引用商標1は「アクセサリーを付ける」の意味を有するものであるから、互いに相紛らわしい。 称呼においても、本件商標はフランス語の読みによる「アクセソワール」のほか、英語風に「アクセサリーズ」ないしはこれに近い称呼をも生じ得るのに対して、引用商標1は「アクセサライズ」の称呼を生じるものであるところ、「アクセサリーズ」と「アクセサライズ」は比較的長い7音の称呼のうち、聴別しづらい中間において、ラ行に属する「リ」と「ラ」の一音が異なるのみであるから、聞き間違えるおそれがあり、称呼上も類似するおそれがあるといえる。 (イ)本件商標と引用商標2とは、比較的印象の薄い後半部分において「ires」と「ry」の文字の差異を有するに過ぎず、いずれも、「アクセサリー」の観念において同一であるから、外観及び観念において相紛らわしいものであることは明らかである。更に、本件商標は英語風に「アクセサリーズ」ないしこれに近い称呼をも生じ得るものであり、引用商標2は「アクセサリーズ」の称呼を生じるものであるから、両商標は称呼が同一ないし類似するものである。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものである。 (4)よって、本件商標の登録は取り消されるべきである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第16号について 本件商標は、前記したとおり、「Accessoires」の欧文字を標準文字で表してなるものであるところ、「Accessoires」の語は、フランス語であって「アクセサリー」を意味する語であるが、本件商標の指定商品である被服の分野においては、他の商品分野に比べれば、フランス語からなる商標が採択されることが比較的多いとしても、その取引者・需要者が一般的にフランス語に通じているというような格別の事情があるものとは認められない。 そうとすれば、本件商標から、一般的な取引者・需要者が直ちに「アクセサリー」の意味合いを理解・認識するものとはいい難く、また、「アクセサリー」を理解・認識する取引者・需要者にあっても、「アクセサリー」の語からは、被服とは全く別異の商品である「身を飾る装身具」を想起するにとどまるものというべきであって、「被服」と「アクセサリー」とを取り違えたり、あるいは、「被服」の品質、機能、用途等の具体的な内容について何らかの誤認を生じさせることはないものというべきである。そして、申立人も「Accessoires」の語が「被服」の具体的な品質を表すものとして、我が国における商取引上一般的に使用されていることを裏付けるに足る証拠を提出していない。 してみれば、本件商標をその指定商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第16号に違反してされたものではない。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、その文字構成からみてフランス語の成語と認められるものであるから、フランス語風の読みに従い「アクセソワール」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。 他方、引用各商標は、前記したとおりの構成からなるところ、いずれも英語の成語と認められるものであるから、その構成文字に相応して、引用商標1からは「アクセサライズ」の称呼を、引用商標2からは「アクセサリー」の称呼を生ずるものである(なお、引用商標2は、申立人とは別異の商標権者の所有に係るものである。)。 そこで、本件商標から生ずる「アクセソワール」の称呼と引用商標1から生ずる「アクセサライズ」及び引用商標2から生ずる「アクセサリー」の称呼とを比較するに、これらの各称呼は、前半部分において、「アクセ」の音を共通にするとしても、後半部分は、「ソワール」と「サライズ」、あるいは「ソワール」と「サリー」という全く別異の音構成からなるものであり、全体の語調・語感も明らかに異にするものであるから、互いに明瞭に聴別し得る差異を有するものと認められる。 また、本件商標と引用各商標とは、後半部分とはいえ、明らかに字形の異なる「ires」と「RIZE」あるいは「ry」という文字の差異を有するものであるから、通常の注意力をもってすれば、その外観を見誤ることはないものということができる。 更に、本件商標は、前記したとおり、フランス語であって、語義からみれば「アクセサリー」を意味する語ではあるが、一般的な取引者・需要者において、「アクセサリー」の意味合いを表す語として親しまれて理解・認識されているものとはいい難いから、引用各商標との観念の類否については比較すべくもないものというべきである。 したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではない。 (3)まとめ 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2007-04-27 |
出願番号 | 商願2005-96110(T2005-96110) |
審決分類 |
T
1
651・
272-
Y
(Y25)
T 1 651・ 26- Y (Y25) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 佐藤 松江 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
小畑 恵一 津金 純子 |
登録日 | 2006-07-28 |
登録番号 | 商標登録第4973930号(T4973930) |
権利者 | 株式会社アクセソワ・ドゥ・マドモワゼル |
商標の称呼 | アクセソイアーズ、アクセソワール |
代理人 | 飯田 伸行 |
代理人 | 川崎 隆夫 |