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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 Y0330
審判 一部申立て  登録を維持 Y0330
管理番号 1155832 
異議申立番号 異議2006-90465 
総通号数 89 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-05-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-09-19 
確定日 2007-03-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第4961208号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4961208号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4961208号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成17年6月16日に登録出願、第3類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年6月16日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要点
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標が商標法第4条第1項第10号若しくは同第15号に該当するから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第40号証を提出している。
(1)商標法第4条第1項第10号について
申立人の商標「MAX & Co.」(以下「使用商標」という。)は、申立人及びその日本法人(株式会社マックスマーラジャパン)、株式会社マックスアンドコージャパン(以下「申立人等」という。)が、「各種被服、靴類、各種バッグ」に使用する商標として、本件商標が登録出願された平成17年6月以前に、周知、著名となっていた。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標と使用商標は、いずれも「MAXCO」、或いは「&」を除いた「MAXCO.」を要部とするものであって、上記要部の称呼及び観念を共通にする類似の商標であり、その外観も近似する。そして、現在の経済社会において、各種被服、靴類、バッグ類と、本件商標の指定商品である化粧品、シャンプー等のせっけん類、香料類は、消費者、需要者層を共通にし、商品の販売場所を同じくし、同一の流通経路により提供される場合が多い。
そうとすると、商標権者により「MAXCO」の文字を要部とする本件商標が、その指定商品について使用されると、これに接する取引者、需要者は、かかる商品は、申立人等或いはそれらと何らかの関係を有する企業の取り扱いに係る商品であるかの如く、その出所について混同を生じさせるおそれが大きい。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。

3 当審の判断
(1)本件商標と使用商標との類否について
本件商標は、別掲に示したとおり、「MAXCO」の欧文字を横書きしてなる文字の上部に、羽を羽ばたかせた洋装の女性を着色して描いた図形を配した構成よりなるものであって、文字と図形は、各々が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るといえるものである。そして、前記文字部分にあって各構成文字は、同じ書体(字体)、同じ大きさ、同じ間隔で、外観上まとまりよく一体的に表現されおり、これより生ずると認められる「マックスコ」又は「マキスコ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
他方、使用商標は、前記2のとおり、「MAX & Co.」の構成からなるものであるから、該構成文字に相応して、「マックスアンドコー」の称呼を生ずると認められるものである。
してみれば、本件商標の「マックスコ」又は「マキスコ」の称呼と、使用商標の「マックスアンドコー」の称呼とは、その構成音数、音配列において明らかな差異を有するものであるから、称呼において類似するものとはいえないものである。
また、本件商標と使用商標とは、外観においては、その構成中に、アルファベットの「M」、「A」、「X」、「C」及び「O」を有するとしても、文字間のスペースの有無、「&」及び「.」の有無、文字の大小等において明らかな差異があるものであり、さらに、観念の点においては、本件商標が特定の意味合いを認識させることのない造語と認められるものであるから、比較することができないものである。
したがって、本件商標と使用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であるといわなければならない。
(2)商標法第4条第1項第10号について
申立人提出に係る甲第2号証ないし同第40号証によれば、「MAX & Co.」の欧文字からなる使用商標が、その片仮名表記の「マックスアンドコー」と併用、又は、該欧文字或いは該片仮名表記のみで、申立人等の業務に係る商品「各種被服」等を表示する商標として、本件商標の出願(平成17年6月16日)前より、取引者・需要者の間に広く認識されていた事実は認めることができる。
しかしながら、使用商標の周知性を加味したとしても、本件商標と使用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれよりしても、類似しない別異の商標であることは、前記(1)のとおりである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するものではない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
前記(1)のとおり、本件商標と使用商標とは、商標自体が明らかに別異なものとして需要者等に印象付けられるものであって、本件商標に接する需要者等が使用商標を連想、想起することはないというべきであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして使用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人等又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲 本件商標


異議決定日 2007-02-26 
出願番号 商願2005-54682(T2005-54682) 
審決分類 T 1 652・ 271- Y (Y0330)
T 1 652・ 25- Y (Y0330)
最終処分 維持  
前審関与審査官 真鍋 恵美 
特許庁審判長 澁谷 良雄
特許庁審判官 山本 良廣
石田 清
登録日 2006-06-16 
登録番号 商標登録第4961208号(T4961208) 
権利者 有限会社エル・ビー・イー
商標の称呼 マックスコ、マクスコ、マキスコ 
代理人 松村 修 
代理人 高橋 康夫 

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