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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y4143 |
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管理番号 | 1155622 |
審判番号 | 不服2005-21736 |
総通号数 | 89 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-05-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2005-11-10 |
確定日 | 2007-04-23 |
事件の表示 | 商願2005-12657拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲(1)に示すとおりの構成からなり、第41類「セミナーの企画・運営又は開催」及び第43類「飲食物の提供」を指定役務として、平成17年2月16日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下の(1)ないし(4)のとおりである。 (1)登録第3105223号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成からなり、平成4年4月1日に登録出願、第42類「アルコ-ル飲料を主とする飲料物の提供」を指定役務として、同7年12月26日に設定登録されたものである。 (2)登録第3202525号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)に示すとおりの構成からなり、平成4年9月18日に登録出願、第42類「西洋料理を主とする飲食物の提供」を指定役務として、同8年9月30日に設定登録、その後、同18年9月26日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。 (3)登録第3235453号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(4)に示すとおり、「ANNEX」と「DAI-ICHI HOTEL」の文字を上下二段に横書きし、両者の間に横線を配した構成からなり、平成4年9月30日に登録出願、第42類「宿泊施設の提供,西洋料理を主とする飲食物の提供,アルコール飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、同8年12月25日に設定登録、その後、同19年1月16日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。 (4)登録第4532516号商標(以下「引用商標4」という。)は、「アネックスグループ」と「ANNEX GROUP」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成12年5月8日に登録出願、第42類「飲食物の提供」を指定役務として、同13年12月28日に設定登録されたものである。 以下、これらをまとめていうときには、単に「引用商標」という。 3 当審の判断 (1)まず、引用商標1について商標登録原簿を徴するに、当該商標権は、存続期間満了により、平成18年9月6日に抹消の登録がされているのを確認した。 したがって、引用商標1に係る拒絶の理由は解消しているものである。 (2)次に、本願商標は、別掲(1)に示したとおり、「Annex」の文字中、語頭の「A」の文字の横線部分を語尾の「X」の文字部分まで大きく円弧を描くように図形化してなるから、かかる構成態様は、普通に用いられる方法で表してなるものとはいえず、一種独特の構成態様からなるものというべきである。 ところで、「Annex」の文字(語)は、「付属物、別館、新館、離れ」等の意を有する英語であり、これに由来して「アネックス」の語は、「別館、離れ」の意を有する外来語となっている(現代用語の基礎知識、広辞苑等参照)。 そして、該語は、本願商標の指定役務である「飲食物の提供」や「宿泊施設の提供」等の役務について、前記意味合いをもって頻繁に用いられているのが実情といえるから、普通に用いられる方法で表した「ANNEX」、「Annex」の文字部分については、自他役務の識別力がないか又は極めて弱い文字部分とみるのが相当である。 しかして、引用商標2を見ると、「ANNEX」及び「AVION」の文字からなると認められるところ、前記の実情に照らせば、当該「ANNEX」の部分のみが独立して自他役務の識別機能を果たし得るものとはいえず、自他役務の識別機能を果たし得る部分は、「AVION」にあるというべきであるから、「アネックスアビオン」あるいは「アビオン」の称呼が生じ、単に「アネックス」の称呼は生じないというのが相当である。 また、同様の理由から、引用商標3は、「アネックスダイイチホテル」あるいは「ダイイチホテル」の称呼を生じ、単に「アネックス」の称呼は生じないというのが相当である。 さらに、引用商標4は、軽重の差なく、しかも、まとまりよく表された「アネックスグループ」あるいは「ANNEX GROUP」の文字に相応して「アネックスグループ」の一連の称呼のみを生ずるというべきである。 そうとすれば、原査定認定のように、本願商標と引用商標とは、「アネックス」の称呼を共通にするとはいえず、称呼において相紛れるおそれがあるものとすることはできない。 また、本願商標と引用商標とが、外観あるいは観念において、相紛れるおそれがあるとすべき理由も見いだせない。 してみれば、本願商標は、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、引用商標2ないし引用商標4に類似する商標とは認められない。 (3)したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に、本願を拒絶する理由を発見しない。 よって、結論のとおり、審決する。 |
別掲 |
別掲 (1)本願商標 注:色彩については、原本を参照されたい。 (2)引用商標1 (3)引用商標2 (4)引用商標3 |
審決日 | 2007-04-10 |
出願番号 | 商願2005-12657(T2005-12657) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y4143)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大島 康浩 |
特許庁審判長 |
山田 清治 |
特許庁審判官 |
久我 敬史 鈴木 新五 |
商標の称呼 | アネックス |
代理人 | 萼 経夫 |
代理人 | 舘石 光雄 |
代理人 | 村越 祐輔 |