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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 Y16 |
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管理番号 | 1155607 |
審判番号 | 不服2005-13926 |
総通号数 | 89 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-05-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2005-07-21 |
確定日 | 2007-04-18 |
事件の表示 | 商願2004- 81923拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「紀州のファインカラーN」の文字を標準文字で表してなり、第16類「紙類」を指定商品として、平成16年9月6日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由(要旨) 原査定は、「本願商標は、『紀州のファインカラーN』と書した構成よりなるものであるが、『紀州』の文字は、例えば『和歌山県全域および三重県の北牟婁・南牟婁郡を占める旧国名。』(『株式会社三省堂』発行『コンサイス日本地名辞典』の『紀州』及び『紀伊』の項参照)として知られ、親しまれている語といえ、『紀州ネル』、『紀州蜜柑』或いは『紀州焼』(いずれも『株式会社岩波書店』発行『広辞苑』より)のように例えば商品の産地・販売地等を表すのに用いられているのが実情である。そして、『ファイン』の文字は『立派なこと、すばらしいこと、美しいさま』等を、また、『カラー』の文字は『色、色彩、色合い』等を意味し(『株式会社三省堂』発行『コンサイスカタカナ語辞典』)、それぞれ親しまれ使用されているところの外来語であるので、『ファインカラー』の文字部分からは『美しい色、美しい色合い』といった意味合いを表したものと捉えることも決して少なくないものといえるところである。また、アルファベットの1字は、各種商品についてその規格、種別、型式等を表すための記号、符号として取引上類型的に使用されているところである。そうとすると、本願商標に接する需要者・取引者は全体として、『紀州で製造されている(販売されている)美しい色合い(の商品)』の意味合いを表したものとして理解するに止まり、需要者が何人かの業務にかかる商品であることを認識することができないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、これを構成する各文字は、同じ書体、同じ大きさをもって外観上まとまりよく一体に表現されているものである。 そして、たとえその構成中の文字よりして、原審説示の如く、「紀州の」、「ファインカラー」及び「N」の文字の組合せからなり、「紀州で製造・販売されている美しい色合いのN番の商品」程の意味合いを想起させる場合があるとしても、本願商標からは、むしろ構成文字全体をもって、一種の造語を表したものとして理解されるとみるのが相当であって、これを自他商品を識別するための標識としての機能を有さないものということはできないものである。 そうすると、本願商標を、その指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務にかかる商品であることを認識することができない商標ということはできないものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取り消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2007-04-03 |
出願番号 | 商願2004-81923(T2004-81923) |
審決分類 |
T
1
8・
16-
WY
(Y16)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 加園 英明 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
石田 清 長澤 祥子 |
商標の称呼 | キシューノファインカラーエヌ、ファインカラーエヌ、ファインカラー |
代理人 | 飯塚 信市 |