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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y30 審判 全部申立て 登録を維持 Y30 審判 全部申立て 登録を維持 Y30 |
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管理番号 | 1154052 |
異議申立番号 | 異議2006-90455 |
総通号数 | 88 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2007-04-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2006-09-13 |
確定日 | 2007-02-26 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4960772号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4960772号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4960772号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、平成17年6月21日に登録出願され、第30類「シュークリーム」を指定商品として、同18年6月16日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 本件商標は、一般に広く知られた別掲(2)に示すとおりの構成よりなる国際登録第802550号(以下「引用商標」という。)と類似する商標であって、同ー又は類似する商品について使用するものである。そして、引用商標は、異議申立人(以下「申立人」という。)の商標としてジャム、菓子等に継続して使用された結果、需要者に広く知られている。また、本件商標がその指定商品について使用された場合、その商品の需要者及び取引者が引用商標の商標権者である申立人の業務に係る商品と出所について混同するおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してなされたものであるから、取消されるべきである。 (1)商標法第4条第1項第10号について 本件商標が申立人の所有にかかる引用商標と類似し、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とが類似し、引用商標が広く知られているので、本件商標は商標法第4条第1項第10号に該当する。 引用商標は、欧文字「BonneMaman」の背景にギンガムチェックを配置してなる。ギンガムチェックとは「格子柄のなかでももっともシンプルな柄行で、白と何らかの色の2色を組み合わせた格子柄」である。一方、本件商標は中央に「窯焼き/濃厚シュー」を配置し、その右に「KAMAYAKI」の文字とシュークリームの図柄、その下部に「Chou a la creme」(「chou a」の「a」及び「cre」の「e」の文字の上にはアクサングラーブの符号が付されている。以下同じ。)の文字を配置し、かかる文字の背部に縦長にギンガムチェックを配置してなる。そして、その左に三日月状の図形と円で構成される図形を配置し、欧文字「fujimore」をその下部に配してなる。 本件商標を観察した場合、文字列「窯焼き/濃厚シュー」、「KAMAYAKI」、及び「Chou a la creme」並びに「シュークリームの図形」は指定商品「シュークリーム」との関係では要部ではないとすべきである。とすれば、本件商標の要部は文字列「fujimore」並びに「三日月状の図形及び円で構成される図形」及び「ギンガムチェック」であると考えられる。 一方、引用商標の要部は欧文字「BonneMaman」及び「ギンガムチェック」である。 そこで、両商標の外観を検討する。本件商標構成中の文字列「fujimore」及び「三日月状の図形及び円で構成される図形」は全体における比率は小さいことから、その外観において「ギンガムチェック」が大きな特徴となっており、需要者及び取引者の注意を引くものとなっている。 一方、引用商標においては一面に「ギンガムチェック」が施されており商標の外観上大きなウェイトを占める。 よって、両商標はその外観において「ギンガムチェック」の点で共通し、外観において類似すると確信する。 したがって、本件商標は引用商標と類似する。 本件商標は「シュークリーム」に使用するものである。一方、引用商標は第30類「Confectionery(菓子)」等について使用するものである。したがって、本件商標は引用商標の指定商品と同一又は類似の商品に使用するものである。 引用商標は「ジャム,タルト」等に使用されている。また、申立人の製品は「装苑」、「ELLE a table」(「ELLE a」の「a」の上にはアクサングラーブの符号が付されている。以下同じ。)、「料理王国」においても紹介されている。引用商標は継続して使用され、また雑誌等において紹介された結果一般に広く知られるところとなっている。 本件商標は、一般に広く知られている引用商標と類似の商標であり、その商品と類似する商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は引用商標と類似の商標であり、その指定商品も同-又は類似である。したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。 (3)商標法第4条第1項第15号について 本件商標は引用商標と類似の商標である。また、引用商標は申立人の商品を表す商標として一般に広く知られた商標である。 したがって、本件商標がその指定商品に使用された場合、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがあることは明らかである。 よって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標と引用商標は、別掲(1)及び同(2)に示すとおりの構成よりなるところ、本件商標は背景に縦長長方形の格子状の図形を配し、その図形の中央に「窯焼き(「かまや」の振り仮名が振られている)」とその下部に約半文字分ずらして「濃厚シュー(「のうこう」の振り仮名が振られている)」の文字とを二段に配し、「窯焼き」の右に「KAMAYAKI」の文字とその上部にシュークリーム状の図形を配し、格子状の図形の下4分の1程のところに「Chou a la cremee」の文字を配し、該格子状の図形の左側に三日月状の図形と円で構成される図形を配し、その下部に「fujimore」の文字を配してなるものであり、引用商標は、正方形の格子状の図形とその中央に「Bonne Maman」の文字を左下方から右上方に配してなるものであるから、本件商標と引用商標とは、これらを構成する各部の表現方法において明らかな差異を有し、全体としての印象が異なるものである。加えて、本件商標及び引用商標の格子状の図形は背景としてとらえられるものであり、該図形のみに着目して取引されるものとはいい難い。 してみると、本件商標と引用商標とは、外観上別異のものであって、これを時と処を違えてみたときに彼此相紛らわしいものということはできない。 また、称呼、観念においても、相紛れるおそれはない。 してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものということはできない。 (2)商標法第4条第1項第10号及び同15号について 申立人は、引用商標が、「ジャム,タルト」等に使用され、本件商標の登録出願前より、取引者・需要者の間に広く認識されている商標である旨主張しているが、申立人の提出に係る甲各号証によっては、引用商標が図形部分のみ独立して著名性を認めるに足らない。加えて、本件商標と引用商標は、十分に識別し得る商標であること上記したとおりである。 そして、本件商標をその指定商品に使用した場合、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。 してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものではない。 (3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号同第15号のいずれにも違反して登録されたものではない。 よって、本件商標は商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲(1)(本件商標) (色彩については、原本を参照されたい。) 別掲(2)引用商標 |
異議決定日 | 2007-02-05 |
出願番号 | 商願2005-55943(T2005-55943) |
審決分類 |
T
1
651・
25-
Y
(Y30)
T 1 651・ 271- Y (Y30) T 1 651・ 26- Y (Y30) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 深沢 美沙子 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
小林 和男 寺光 幸子 |
登録日 | 2006-06-16 |
登録番号 | 商標登録第4960772号(T4960772) |
権利者 | 不二屋食品株式会社 |
商標の称呼 | フジモア、カマヤキノウコウシュー、カマヤキノーコーシュー、カマヤキ、ノウコウシュー、ノーコーシュー、シューアラクレーム |
代理人 | 特許業務法人大貫小竹国際特許事務所 |
代理人 | 深見 久郎 |
代理人 | 野田 久登 |
代理人 | 竹内 耕三 |
代理人 | 森田 俊雄 |