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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y09
審判 全部申立て  登録を維持 Y09
審判 全部申立て  登録を維持 Y09
審判 全部申立て  登録を維持 Y09
審判 全部申立て  登録を維持 Y09
管理番号 1154030 
異議申立番号 異議2006-90370 
総通号数 88 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-04-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-08-03 
確定日 2007-03-09 
異議申立件数
事件の表示 登録第4951441号商標の登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4951441号商標の登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4951441号商標(以下「本件商標」という。)は、「COBY」の欧文字を大きく表し、その上部に「コビー」の片仮名文字を小さく配した構成からなり、平成17年9月8日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年5月12日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)引用商標の周知・著名性
登録異議申立人コービー エレクトロニクス コーポレイション(以下「申立人」という。)は、米国所在の企業であり、ポケットラジオ(一ヶ月30万個製造)、テレビ(液晶を含む)、ラジオ、カラオケ装置、液晶のDVDプレ一ヤー、携帯電話機、CDプレーヤー等々の家庭用電化製品の製造及び販売を事業としており、カリフォルニアやメキシコ、香港、韓国や中国に営業所や製造工場を設け、米国、西ヨーロッパ、アジア諸国に高品質かつ中低価格帯に特化した商品として販売し(甲第2号証ないし甲第6号証)、2005年度の売上高は、2億4千万ドル(285億円)となっている(甲第9号証)。
そして、販売にあたっては、創業以来全ての商品に「COBY」の文字からなる商標(以下「引用商標」という。)を使用しており、世界の国々・地域において、引用商標の登録を取得している(甲第7号証、甲第8号証)。
上述の通り、引用商標は、申立人商品を表象する商標として多くの国の需要者・取引者の間に広く認識されるに至っている商標である。
(2)商標法第4条第1項第7号及び同第19号該当性
商品・サービス・情報などのグローバル化、人の移動が顕著な現代社会にあって、世界の国々で申立人商品が販売され周知となっている事実は出願人も当然知り得たと容易に推測できることであり、このような商標を申立人商品と同一又は類似の商品に採択することは偶然の一致とは到底認め難く、出願人は、申立人の商標を剽窃して本件商標を出願し、フリーライドによる図利目的又はライセンス契約の強要など不正の目的を有していたと推認できるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当するものである。
(3)商標法第4条第1項第8号該当性
引用商標は、申立人商号の略称としても本件商標の出願時には既に取引者・需要者に広く認識されるに至っていたものであり、出願人は、本件商標を出願することの承諾を得ていない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものである。
(4)商標法第4条第1項第10号及び同第15号該当性
日本において引用商標が必ずしも周知・著名の域に達していないとしても、諸外国において、引用商標が申立人商品を表象する商標として需要者の間に広く認識されている事実から、引用商標と類似の商標であり、指定商品も同一又は類似の商品に使用するものである本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当し、また、これをその指定商品に使用した場合には、当該商品が申立人の業務に係る商品、または、申立人と経済的又は組織的に関連がある者の商品であるかの如く商品の出所について混同を生ずる商標である。
したがって、本件商標は、同第15号にも該当するものである。
(5)よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
申立人は、引用商標がテレビ(液晶を含む)、ラジオ、カラオケ装置、液晶のDVDプレーヤー、携帯電話機、CDプレーヤー等々の家庭用電化製品に使用されて周知・著名である旨主張して、甲第2号証ないし同第9号証を提出している。
しかしながら、提出に係る証拠は、申立人及び申立人の子会社のインターネットホームページ、引用商標の商品が販売されている各国の小売店一覧、商品カタログ、各国における引用商標の登録一覧及び会計報告書抜粋であり、これらのみをもってしては、本件商標の登録出願時において、「COBY」標章が申立人の商号の略称として、また、申立人の業務に係る商品の商標として我が国の取引者・需要者の間において(諸外国における周知・著名性を含めて)広く認識されていたものとは俄に認められない。
そうとすれば、申立人の商号の略称として「COBY」及び引用商標の周知・著名性が認められない以上、それを前提にした申立人の主張は、その余の要件について検討するまでもなく採用することはできない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反してされたものとは認定できないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2007-02-20 
出願番号 商願2005-84373(T2005-84373) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y09)
T 1 651・ 23- Y (Y09)
T 1 651・ 22- Y (Y09)
T 1 651・ 25- Y (Y09)
T 1 651・ 222- Y (Y09)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大島 護 
特許庁審判長 高野 義三
特許庁審判官 鈴木 新五
山口 烈
登録日 2006-05-12 
登録番号 商標登録第4951441号(T4951441) 
権利者 有限会社エムツー企画
商標の称呼 コビー 
代理人 曾我 道治 
代理人 岡田 稔 
代理人 坂上 正明 
代理人 曾我 道照 

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