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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 Y091719 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y091719 |
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管理番号 | 1153908 |
審判番号 | 不服2005-19555 |
総通号数 | 88 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-04-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2005-10-11 |
確定日 | 2007-03-27 |
事件の表示 | 商願2004-52904拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第9類、第16類、第17類及び第19類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年6月8日に登録出願、その後、指定商品については、当審における、同17年10月11日付け及び同年12月16日付け提出の手続補正書により、最終的に、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極,救命用具,オゾン発生器,電解槽,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,保安用ヘルメット」、第17類「農業用プラスチックフィルム,雲母」及び第19類「リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),建築用ガラス,区画表示帯,土砂崩壊防止用植生板,窓口風防通話板」に補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録商標は次のとおりである。 (ア)登録第1027181号商標(以下「引用A商標」という。)は、「TOSO」の欧文字を書してなり、昭和45年8月24日に登録出願、第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同48年8月16日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。 (イ)登録第1027182号商標(以下「引用B商標」という。)は、「トーソー」の片仮名文字を書してなり、昭和45年8月24日に登録出願、第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同48年8月16日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。 (ウ)登録第1150391号商標(以下「引用C商標」という。)は、「トーソー」の片仮名文字を書してなり、昭和45年8月26日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同50年9月1日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、第6類及び第19類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に書換登録されているものである。 (エ)登録第1397230号商標(以下「引用D商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和50年11月14日に登録出願、第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同54年10月30日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。 (オ)登録第1801681号商標(以下「引用E商標」という。)は、「TOSO」の欧文字を書してなり、昭和58年2月23日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同60年8月29日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、平成18年2月8日に、第9類及び第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に書換登録されているものである。 (カ)登録第1801682号商標(以下「引用F商標」という。)は、「トーソー」の片仮名文字を書してなり、昭和58年2月23日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同60年8月29日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、平成18年2月8日に、第9類及び第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に書換登録されているものである。 (キ)登録第1808646号商標(以下「引用G商標」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和58年9月29日に登録出願、第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同60年9月27日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、平成18年3月22日に、第6類、第19類、第20類、第22類、第24類及び第27類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に書換登録されているものである。 (ク)登録第1981191号商標(以下「引用H商標」という。)は、「トーソー」の片仮名文字を書してなり、昭和58年2月23日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同62年8月19日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。 (ケ)登録第1984387号商標(以下「引用I商標」という。)は、「東装」の漢字を書してなり、昭和60年1月5日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同62年9月21日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。 (コ)登録第4209630号商標(以下「引用J商標」という。)は、「トソーパネル」の片仮名文字を書してなり、平成4年5月9日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同10年11月13日に設定登録されているものである。 上記引用各商標は、いずれも現に有効に存続しているものである。 3 当審においてした審尋(要旨) 当審において、要旨以下の審尋を発した。 請求人(出願人)は、審判請求の理由として、本願商標をコーポレートマークとして長年使用した結果、周知、著名なものとなっているから、本願商標と引用商標とは明確に区別できる旨主張して、甲第1号証ないし同第11号証を提出している。 しかしながら、提出された甲各号証からは、本願商標が請求人会社のコーポレートマークとして、会社紹介のパンフレット等に使用されている事実は認められるものの、本願指定商品に使用されている事実は認められず、未だ本願商標が請求人による長年にわたる使用の結果、そのコーポレートマークとして、本願指定商品の出所について誤認、混同を生じさせないほど、周知、著名であると認めることはできない。 そこで、上記主張にかかる本願商標(コーポレートマーク)を、その指定商品に使用していたことを具体的に裏付ける、取引書類等を提出されたい。 4 審尋に対する請求人(出願人)の回答 請求人(出願人)は,当審が示した前記3の審尋に対し,平成19年1月9日付け回答書をもって,本願商標は請求人の宣伝広告活動、長年にわたる使用実績により周知、著名になっているから、本願商標と引用各商標とは誤認混同を生じるおそれはない旨主張し、これを証する書類として、甲第14号証ないし同第223号証を提出した。 5 当審の判断 本願商標は、別掲(1)のとおり、図形と「TOSOH」の文字の組合せよりなるところ、その構成中の「TOSOH」の文字は特定の意味合いを有する欧文字の成語とは認められないものであるところ、後半の「OH」の部分は、「オー」の文字のローマ字表記として使用され、例えば、パスポートにおいて氏名を表記する際に用いられていることから、該文字全体からローマ字読み風に「トーソー」の称呼を生ずるものというのが相当である。 他方、引用A商標ないし引用I商標は、いずれも「TOSO」、「トーソー」又は「東装」の文字あるいは文字部分に相応して「トーソー」の称呼を生ずること明らかなものである。 なお、引用J商標は「トソーパネル」の文字よりなるものであり、そのまとまりよい構成よりして「トソーパネル」の一連の称呼のみを生ずるものというのが相当である。 してみると、本願商標と引用A商標ないし引用I商標は、いずれも「トーソー」の称呼を共通にするものであるといわざるを得ない。 しかしながら、請求人(出願人)が、審判請求理由の証拠として平成17年12月20日付け手続補足書において提出した甲第1号証ないし同第13号証、及び当審における審尋に対する回答の証拠として同19年1月12日付け手続補足書において提出した甲第14号証ないし同第223号証を徴するに、請求人(出願人)が、4叉様の幾何図形と「TOSOH」の文字の組み合せよりなり、本願商標と社会通念上同一と認められる商標(以下「使用商標」という。)を、本願商標の登録出願前の昭和62年頃より長年にわたり「化学品」及び「塩化ビニル樹脂」等の分野において使用した結果、図形と文字の組み合せからなる使用商標は、請求人(出願人)の業務に係る商品であることを表示するものとして、取引者・需要者において相当程度知られるに至った標章であると認められるところである。 そうとすれば、本願商標と引用各商標とは、観念については、いずれも特定の意味合いを有しない語であって比較できないものであり、また、外観においては、前記1又は前記2のとおり明らかに区別し得るものであるから、たとえ、称呼において類似するものであっても、上記使用商標の周知性をも総合すると、両商標を、それぞれその指定商品について使用しても出所の混同は生じないものといわなければならない。 したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(1) 本願商標 別掲(2) 引用D商標 (色彩は原本参照のこと) 別掲(3) 引用G商標 |
審決日 | 2007-03-09 |
出願番号 | 商願2004-52904(T2004-52904) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y091719)
T 1 8・ 261- WY (Y091719) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 長柄 豊 |
特許庁審判長 |
澁谷 良雄 |
特許庁審判官 |
石田 清 海老名 友子 |
商標の称呼 | トーショー、トーソー |
代理人 | 岸田 正行 |