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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y091112
審判 全部申立て  登録を維持 Y091112
管理番号 1152318 
異議申立番号 異議2006-90265 
総通号数 87 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-03-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-06-07 
確定日 2007-01-17 
異議申立件数
事件の表示 登録第4935860号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4935860号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4935860号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成17年8月9日に登録出願、第9類、第11類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年3月10日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の異議申立ての理由に以下の8件の登録商標を引用している(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。
(a)登録第422477号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和27年5月6日に登録出願、第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同28年3月14日に設定登録され、その後、平成16年6月16日に指定商品を第7類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(b)登録第463702号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和29年4月30日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同30年3月31日に設定登録され、その後、平成17年11月30日に指定商品を第7類及び第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(c)登録第1473866号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和53年4月28日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同56年8月31日に設定登録され、その後、平成13年10月24日に指定商品を第7類、第9類、第11類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(d)登録第1616750号商標は、「DENSO」の文字を書してなり、昭和55年9月17日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年9月29日に設定登録され、その後、平成16年8月25日に指定商品を第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(e)登録第1626285号商標は、「DENSO」の文字を書してなり、昭和55年9月17日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年10月27日に設定登録され、その後、平成15年7月23日に指定商品を第7類、第9類、第11類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(f)登録第4078182号商標は、「DENSO」の文字を書してなり、平成8年4月26日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年10月31日に設定登録されたものである。
(g)登録第4119210号商標は、「DENSO」の文字を書してなり、平成8年4月26日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年2月27日に設定登録されたものである。
(h)登録第4127361号商標は、「DENSO」の文字を書してなり、平成8年4月26日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年3月20日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その構成中「DAIICHI/第一」の文字は、一般に「一番初めであること、最初」の意味で使用されており、順位等を示すものであるから、該文字単独では識別力の高い用語ではないので、スペースをもって結合された本件商標に接する需要者等においては、「DAIICHI/第一」の部分を省略して称呼されることが多いものである。
そうすると、本件商標からは、「DENSO/電装」の文字に相応して、「デンソー」の称呼が十分に生じ得るものである。
他方、引用商標からは、その構成文字に相応して「デンソー」の称呼を生ずるものである。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼上、類似する商標であり、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と重複する商品を含むものである。(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人の引用商標は、すでに著名である旨認定を受けて(甲第5号証)おり、申立人は、著名な法人(甲第6・7号証)であることが容易に認識でき、1996年から本件商標の登録出願日前まで継続的に業績を伸ばしており、国内のみならず海外においても周知・著名性を窺いしることができる(甲第7号証)。
上述のとおり、引用商標が著名であることは明白であるから、本件商標が本件指定商品に使用された場合、その商品の需要者が申立人の業務に係る商品と出所について混同するおそれがある。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第第11号について
本件商標は、別掲(1)のとおり「DAIICHI DENSO」「第一電装」の文字よりなるところ、構成各文字は、同じ大きさ、同じ書体で外観上まとまりよく一体的に表されていて、これより生ずると認められる「ダイイチデンソー」の称呼も格別冗長なものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、また、本件商標を構成する文字よりは商標権者の名称の略称を表したものともいい得るから、本件商標は、その構成文字全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「ダイイチデンソー」の称呼のみを生ずるものと認められるから、本件商標より、単に「デンソー」の称呼をも生ずるとし、その上で、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものであるとする申立人の主張は、採用することができない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品の商標として取引者、需要者の間にある程度知られていたとしても、上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標である。
そうとすれば、本件商標は、その指定商品に使用した場合、申立人の引用商標を連想、想起させるものとはいえないから、本件商標は申立人又は申立人と経済的、組織的な関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものということはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1)
本件商標


別掲(2)
登録第422477号商標、同第463702号商標及び同第1473866号商標

異議決定日 2006-12-28 
出願番号 商願2005-74187(T2005-74187) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y091112)
T 1 651・ 262- Y (Y091112)
最終処分 維持  
前審関与審査官 久保田 正文 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 海老名 友子
寺光 幸子
登録日 2006-03-10 
登録番号 商標登録第4935860号(T4935860) 
権利者 第一電装部品株式会社
商標の称呼 ダイイチデンソー 
代理人 福田 伸一 
代理人 福田 賢三 
代理人 加藤 恭介 
代理人 福田 武通 
代理人 伊藤 高順 
代理人 碓氷 裕彦 

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