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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
管理番号 1152300 
異議申立番号 異議2004-90214 
総通号数 87 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-03-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-04-13 
確定日 2007-01-17 
異議申立件数
事件の表示 登録第4740135号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4740135号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4740135号商標(以下「本件商標」という。)は、「マックエリア」の文字を標準文字で表してなり、平成15年5月8日に登録出願され、第3類「せっけん類」を指定商品として、同16年1月16日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4028328号商標(以下「引用商標1」という。)は、「M.A.C.」の欧文字よりなり、平成7年5月17日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同9年7月18日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4028329号商標は、「メークアップ アート」の片仮名文字と「M.A.C.」の欧文字を二段に書してなり、平成7年5月17日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同9年7月18日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4127857号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成9年11月13日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同10年3月27日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4139137号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成7年11月2日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同10年4月24日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4103132号商標は、「MAC PRO」の欧文字と「マックプロ」の片仮名文字を二段に書してなり、平成8年6月11日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同10年1月16日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4458976号商標は、「MAC TECH」の欧文字と「マックテック」の片仮名文字を二段に書してなり、平成12年2月25日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同13年3月9日に設定登録されたものである。
同じく、登録第657580号商標は、「MAC」の欧文字よりなり、昭和38年7月15日に登録出願され、第4類「せつけん類」を指定商品として同39年11月6日に設定登録され、その後、同50年2月27日、同59年9月17日、平成7年4月27日及び同16年10月26日の4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同16年11月24日に指定商品を第3類「せっけん類」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(以下、これらをまとめていうときは、「引用商標」という。)

3 登録異議の申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第15号について
本件商標の出願時及び査定時において、引用商標1をはじめとする申立人商標「M.A.C」、「MAC」及び「マック」(以下「申立人商標」という。)は、申立人の業務にかかる商品「化粧品」を示す商標として日本国内において著名となっていたところ、本件商標は、かかる著名な申立人商標と類似し、本件商標がその指定商品につき使用された場合には、申立人商標が付された申立人の業務にかかる商品と出所の混同を生ずるおそれがある。
(2)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、申立人メークアップ・アート・コスメティックス・インコーポレーテッドの名称の著名な略称である「マック」を、その承諾を得ることなく含んでいるものである。
(3)商標法第4条第1項第10号について
本件商標の出願時及び査定時において、申立人商標は、申立人の業務にかかる商品「化粧品」を示す商標として日本国内において周知となっていたところ、本件商標は、かかる周知な申立人商標と類似し、また、その指定商品も申立人の業務にかかる商品と類似である。
(4)商標法第4条第1項第11号について
本件商標からは、構成全体より生じる「マックエリア」の称呼の他、単に「マック」の称呼が生じ、引用商標からは、「マック」の称呼が生じる。したがって、本件商標と引用商標とは、称呼において類似するものである。また、その指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似である。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、「マックエリア」の片仮名文字を書してなるところ、外観上まとまりよく一体に構成され、これより生ずると認められる「マックエリア」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼できるものであり、他に構成中の「マック」の文字部分のみが独立して認識されると見るべき特段の事情は見いだせない。
よって、本願商標は、「マックエリア」の一連の称呼のみを生ずるものと言うべきである。
そうすると、本件商標より「マック」の称呼をも生じるとし、その上で、本件商標と引用商標とは、称呼において類似するものであるとの申立人の主張は、認めることができない。
また、本件商標と引用商標とは、外観において相違し、観念については、両商標とも造語と認められるから比較すべくもないものであり、その他、本件商標と引用商標とを類似の商標とみるべき理由は見いだせない。
したがって、本件商標は、引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人は、米国をはじめとする全世界において、「M.A.C.」又は「MAC」を含む様々な標章の商標登録を行っており(甲第4号証の1及び2)、日本においても、引用商標を始めとして、「M.A.C.」、「MAC」又は「マック」を含む様々な標章の商標登録及び商標登録出願を行っている(甲第2号証及び同第5号証の1)。そして、商品「化粧品」について、世界各国で販売されていること、日本において申立人商品が多数の雑誌において紹介されていること(甲第6号証ないし甲第46号証)から、本件商標の出願時及び査定時において、引用商標1をはじめとする申立人商標「M.A.C」、「MAC」及び「マック」は、申立人の業務にかかる商品「化粧品」を示す商標として日本国内において周知・著名となっていた旨主張し、証拠を提出している。
しかし、申立人の提出に係る証拠において使用されている商標は、そのほとんどが引用商標3であることから、たとえ引用商標3についての周知・著名性は認められるとしても、他に、申立人の商品を紹介するための記事中に「M.A.C」と記載している事実がいくつか見られるにとどまり、申立人の主張する商標のうち、「マック」の文字より構成される商標が「化粧品」について使用されていることを示す証拠は、ほとんどない。そうすると、申立人の主張する「マック」の文字より構成される商標が、申立人の業務に係る商品について使用する商標として取引者・需要者間に広く認識されているものとは、到底いえない。
また、申立人は、外国及び日本において「M.A.C.」、「MAC」又は「マック」を含む様々な標章の商標登録及び商標登録出願を行っていると主張しているが、「マック」の文字のみで構成される商標については、日本において申立人を出願人又は権利者とする商標登録及び商標登録出願の事実は認められない。
そして、上記(1)のとおり、本願商標と引用商標とは相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異のものである。
してみれば、本件商標を、その指定商品について使用しても、これに接する取引者・需要者が引用商標を連想、想起するようなことはなく、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当するものではない。
(3)商標法第4条第1項第8号について
「マック」の文字については、上記のとおり申立人の略称として著名になっているものとは認められないから、本件商標は他人の名称の著名な略称を含むものとは言えない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものではない。
なお、申立人は、その主張を裏付けるために過去の異議決定例(甲第47号証及び甲第48号証)を提出しているが、これらは、本件商標とは事案を異にするものであるから、この点に関する申立人の主張は認め難い。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)引用商標2


(2)引用商標3

異議決定日 2006-12-26 
出願番号 商願2003-37356(T2003-37356) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (Y03)
T 1 651・ 271- Y (Y03)
T 1 651・ 25- Y (Y03)
T 1 651・ 23- Y (Y03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 高山 勝治 
特許庁審判長 田代 茂夫
特許庁審判官 小林 由美子
小田 明
登録日 2004-01-16 
登録番号 商標登録第4740135号(T4740135) 
権利者 株式会社エリア・トゥーワン
商標の称呼 マックエリア 
代理人 清原 義博 
代理人 福島 栄一 

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