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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 035
管理番号 1151997 
審判番号 取消2006-30419 
総通号数 87 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-03-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2006-04-06 
確定日 2007-01-22 
事件の表示 上記当事者間の登録第4129948号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4129948号商標の指定役務中、第35類「職業のあっせん」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4129948号商標(以下「本件商標」という。)は、「カインズ」の文字を横書きしてなり、平成8年4月15日に登録出願され、第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製,速記,筆耕,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与,販売促進のためのトレーディングスタンプの発行及び清算,新聞の予約購読の取次,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作」を指定役務として、同10年3月27日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1ないし第4号証(枝番号を含む。)を提出している。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定役務中「職業のあっせん」について継続して3年以上日本国内において使用した事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)弁駁の要点
ア 被請求人は、「本件審判請求に係る指定役務である『職業のあっせん』とは、『求人者』と『求職者』の間に入って、両者を取り持つことをいう。このため『職業のあっせん』には『人材募集』と『人材紹介』の役務が含まれると解釈できる。このことは『人材募集』と『人材紹介』が『職業のあっせん』と同類似群コード35D01に分類されていることからして明らかである(乙第1号証)。」と、主張しているので、この点について述べる。
(ア)まず、被請求人は、「人材募集」及び「人材紹介」が「職業のあっせん」と類似であると主張しているが、この点については、これら役務が同一の類似群コード[35D01]であるので、類似であることは認める。
しかし、本件商標の指定役務は、「職業のあっせん」を含むものの、「人材募集」と「人材紹介」は含まないことは明白である。
また、「人材募集」と「人材紹介」が「職業のあっせん」と類似であるとしても、同一ではないので、これら「人材募集」と「人材紹介」について、仮に本件商標をそれぞれ個別に使用した場合であっても、単なる類似役務での使用にすぎず、同一役務での使用ではないので、商標法第50条第1項規定の「各指定役務についての登録商標の使用」には該当しない。
そもそも本件審判の請求対象は、「職業のあっせん」であって、「人材募集」や「人材紹介」ではない。
(イ)また、被請求人は「『職業のあっせん』には、『人材募集』と『人材紹介』が含まれると解釈できる。」と主張しているが、この主張は何らの根拠も無い極めて主観的な見解にすぎず、認容することはできない。商品及び役務の区分については、商標登録制度を主管する特許庁の商標課により編集された「商品及び役務の区分解説[国際分類第8版対応]」(以下、「区分解説」という。)の解説に従うべきである。この「区分解説」によれば、「職業のあっせん」については「この概念には、主として労働者への職業紹介の役務が含まれる。職業紹介とは、求人及び求職の申込を受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすることをいう。」とされている(甲第1号証)。
イ 被請求人は、「被請求人は、乙第2号証の1ないし5に示すようにインターネットにおいて事業者を募集することにより、フランチャイズ店を含む『カインズホーム』店舗へ事業者(人材)を派遣するための『人材募集』を行っている。募集される事業者としては、新規商品を提案する事業者(乙第2号証の2)、デザイン(同3)、花の生産者(同4)等が挙げられ、これらの事業者は法人のみならず個人からも募集を受け付けている。したがって、被請求人は『職業のあっせん』の範疇に属する役務『人材募集』に本件商標を使用しているといえる。」と主張しているので、次にこの点について述べる。
(ア)まず、被請求人は、「人材募集」を行っていると主張しているが、その「人材募集」は「事業者」の募集であって、上記「区分解説」で解説した「職業のあっせん」に係る「求職者」の募集ではない。
すなわち、この「事業者の募集」は、乙第2号証の1ないし5に示すように「ビジネスパートナー募集中!!」、「新規お取引先大募集![商品提案]」、「ビジネスパートナーを募集しています!![店舗デザイン、内装・サイン]」等により明らかなように「事業者」は、被請求人の「ビジネスパートナー」や「新規お取引先」にすぎない。
すなわち、これら「事業者」の募集は、単に被請求人の「商取引の相手(ビジネスパートナー)」 を募集しているにすぎず、これら「事業者」が「求人者」への就職を希望する「求職者」でないことは、明らかである。
つまり、「求職者」とは、上記「区分解説」に示すように職業のあっせん業者から職業紹介を受ける「労働者」であって、「求人者」との雇用関係の成立のあっせんを受ける「労働者」である。
これに対し、「ビジネスパートナー」や「取引先」等の「事業者」は、被請求人の商取引の相手方である「事業者」であって、「労働者」ではないことは、明らかである。
また、被請求人の主張によれば、被請求人が「人材募集」をしているので、被請求人が「職業のあっせん」の「求人者」に相当することになるが、この「求人者」に対して「事業者」が希望するのは商取引の締結であって、雇用関係の成立を望んでいないことも、明らかである。
(イ)すなわち、乙第2号証の1ないし5は、単に、被請求人自身が商取引の相手を募集していることを証明しているにすぎず、被請求人が「職業あっせん」に係る「求人者」や職業のあっせん業者であることを証明したものではない。
(ウ)被請求人は、「事業者を募集することにより、フランチャイズ店を含む『カインズホーム』店舗へ事業者(人材)を派遣するための『人材募集』を行っている。」と述べ、あたかも被請求人が人材派遣業を営んでいるかのごとく示唆している。
しかし、仮に、この人材派遣が「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」で規定する労働者派遣であれば、かかる派遣事業を行うための公的な許認可が必要である。この法律に違反して労働者派遣をした者に対しては同法第58条ないし第62条に罰則が規定されている。しかし、被請求人がかかる許認可を受けていることは、何ら証明されていない。
なお、「人材派遣」と「職業のあっせん」の両役務は、商標法上、非類似である。すなわち、特許庁商標課編「『商品及び役務の区分』に基づく類似商品・役務審査基準[国際分類第8版対応]」(甲第2号証)に示すように、例えば、通訳や医師、美容師、理容師を職業あっせんする場合の役務の類似群コードは、みな[35D01]である。
これに対し、これらと同じ職種の通訳や医師、美容師、理容師を派遣する人材派遣は甲第3号証の1及び2に示すように、「人材派遣による通訳」の類似群コードが[42S01]、同医業が[42V02]、同美容と理容が[42C01]であり、「職業のあっせん」の類似群コード[35D01]とは類似群コードが相違する。
すなわち、商標法上、「職業のあっせん」と「人材派遣」の役務は、そもそも非類似である。
ウ 被請求人は、「また、取引を望む事業者は乙第3号証に示すエントリーシートから被請求人へエントリーを行うと、当該内容が被請求人へメールで送られる(乙第4号証の1及び2)。被請求人により検討され、双方にとってメリットがあると判断された場合、被請求人と契約を行う。そして被請求人はフランチャイズ店を含む『カインズホーム』店舗に、例えば花の生産者を派遣することにより『人材紹介』を行う。したがって、『職業のあっせん』の範疇に属する役務『人材紹介』についても、本件商標を使用しているといえる。」と主張しているので、次に、この点について述べる。
(ア)まず、被請求人と商取引を望む事業者がインターネットを介してエントリーすると、そのエントリー内容が被請求人にメールで送信され、双方にメリットがある場合に被請求人と契約を行う点については、単に被請求人に対して商取引を望む事業者がメールを介して商取引の締結を申し込み、双方がメリットがあると判断したときに商取引の契約を締結する方法を述べているにすぎない。すなわち、インターネットとメールを使用した単なる商取引締結の一方法を述べているにすぎず、「職業のあっせん」とは、何らの関係もない行為である。
(イ)そして、この商取引契約を締結した取引相手の事業者を被請求人の「カインズホーム」店舗に派遣することにより「人材紹介」を行っていると、被請求人は、述べているが、これは、甲第4号証の1ないし6に示すように単に被請求人自身が経営している自己の多数の店舗(カインズホーム)のうちの所要の店舗に商取引相手を単に紹介しているにすぎない。
また、既に上述しているように「事業者」自身が被請求人の商取引の相手方であって「労働者」ではない点で「労働者への職業紹介」に該当しないことも明らかである。
エ また、被請求人は、「『人材募集』と『人材紹介』をそれぞれ行う被請求人は、『求人者(フランチャイズ店を含む「カインズホーム」店舗)』と『求職者(事業者)』の間に入って取引を仲介しているということができ、確かに『職業のあっせん』 を行っているといえる。」と述べ、あたかも被請求人が求人者(フランチャイズ店を含む「カインズホーム」店舗)と別人であるかのように主張している。
しかし、この「カインズホーム」店が被請求人自身が直接経営している直営店である場合には、この「カインズホーム」店と被請求人とは、同一人である。したがって、被請求人は、「求職者」と「求人者」との仲介者でもない。
被請求人が、「仲介」であると主張しているものは、「求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせん」するものではなく、被請求人自身も認めるように「取引(商取引)相手を仲介している」にすぎない。
さらに、「カインズホーム」店がフランチャイズ店である場合には、被請求人とは別人となるが、その仲介したというフランチャイズ店が証拠により特定されているものではない上に、上述したように「仲介」の対象が単なる商取引相手であり、その商取引相手が求職者の「労働者」ではないことも上述したとおりである。
したがって、被請求人がこれとは別人のフランチャイズ店に商取引相手を紹介した場合であっても、単にその商取引相手を紹介したにすぎず、「職業の紹介」には、そもそも該当するものでもない。
なお、被請求人が「職業のあっせん」の役務を実際に提供しているのであれば、有料、無料職業紹介事業についての厚生労働大臣の許認可証を提出すべきである。
オ そして、被請求人は本件商標を「職業のあっせん」に使用していることを縷々主張しているが、上述したように、被請求人は、そもそも「職業のあっせん」の役務を業として提供していないので、本件商標を「職業のあっせん」について、全く使用していないということができる。すなわち、本件商標は、「職業のあっせん」について、今日においても、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても、日本国内において3年以上継続して使用されていないことが明らかである。

3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1ないし第5号証(枝番号を含む。)を提出している。
ア 本件商標は、以下に述べるように、本件審判の請求の予告登録前3年以内に、日本国内において、商標権者によって、本件審判請求に係る指定役務「職業のあっせん」の範疇に属する役務について使用されているものである。
イ 本件審判請求に係る指定役務についての使用
(ア)本件審判請求に係る指定役務である「職業のあっせん」とは、「求人者」と「求職者」の間に入って、両者を取り持つことをいう。そのため「職業のあっせん」には、「人材募集」と「人材紹介」の役務が含まれると解釈できる。このことは、「人材募集」と「人材紹介」が「職業のあっせん」と同類似群コード35D01に分類されていることからして明らかである(乙第1号証)。
(イ)被請求人は、乙第2号証の1ないし5に示すようにインターネットにおいて事業者を募集することにより、フランチャイズ店を含む「カインズホーム」店舗へ事業者(人材)を派遣するための「人材募集」を行っている。
募集される事業者としては、新規商品を提案する事業者(乙第2号証の2)、デザイン(同3)、花の生産者(同4)等が挙げられ、これらの事業者は、法人のみならず個人からも募集を受け付けている。
したがって、被請求人は、「職業のあっせん」の範疇に属する役務「人材募集」に本件商標を使用しているといえる。
(ウ)また、取引を望む事業者は、乙第3号証に示すエントリーシートから被請求人へエントリーを行うと、当該内容が被請求人へメールで送られる(乙第4号証の1及び2)。被請求人により検討され、双方にとってメリットがあると判断された場合、被請求人と契約を行う。そして被請求人はフランチャイズ店を含む「カインズホーム」店舗に、例えば花の生産者を派遣することにより「人材紹介」を行う。
したがって、「職業のあっせん」の範疇に属する役務「人材紹介」についても、本件商標を使用しているといえる。
(エ)このように、「人材募集」と「人材紹介」をそれぞれ行う被請求人は、「求人者(フランチャイズ店を含む『カインズホーム』店舗)」と「求職者(事業者)」の間に入って取引を仲介しているということができ、確かに「職業のあっせん」を行っているといえる。
(オ)被請求人は、乙第2号証及び第4号証に示すように、本件商標を明確に表示することにより、商標としての使用を行っている。例えば乙第2号証の1及び乙第3号証において「売り込み/@/カインズ」が使用されている。この使用態様を見ると、「カインズ」部分が独立して視認可能に記載されているため、「カインズ」の称呼が生じる。したがって、本件商標が「職業のあっせん」に使用されていることが明らかである。
また、乙第2号証の1において「カインズは、新しいビジネスパートナーを募集しています。」と記載されており、乙第2号証の2においても「カインズは、・・・優れた商品を求めています。・・・カインズにご提案ください。」と記載されている。また乙第2号証の3においては「カインズでは、・・・募集しています」とあり、乙第2号証の4においては「カインズでは・・・求めています。」との記載がある。
上記使用態様はいずれも「カインズ」を会社の略称として、主語に用いており、自他商品の識別機能を発揮する仕方で記載されている。そして、後に続く文章に記載のとおり、「カインズ」商標を「職業のあっせん」につき使用していることは、明らかである。
乙第4号証のメール表題においても「カインズ売り込み」と記載されていることから、被請求人が本件指定役務の商標として「カインズ」商標を使用していたことは、明らかである。
ウ 本件審判請求登録前3年以内における使用について
乙第2号証の1ないし5は現在のホームページであるが、本件審判請求の予告登録日以前から本件商標の使用がされていた理由として、上記乙第5号証の1及び2のメールを提出する。平成17年4月22日付けのメールによれば「売り込み@カインズ」が使用されていたことが分かる。また、同年7月18日付けのメールによれば、「売り込み/@/カインズ」が使用されていることが推認できる。
また、乙第4号証に添付のとおり、他のメールを見ても、平成16年3月時点において、花の生産者(第4号証の1)やデザイン等に関する求職者(事業者)(第4号証の2)からエントリーされており、本件商標が本件審判請求登録前3年以内に使用されていたことが分かる。
これらのメールは、本件審判請求の予告登録日である平成18年4月21日から遡って3年以内のものであるから、本件商標が、本件審判請求登録前3年以内において使用されていたことは、明らかである。
エ 日本国内における商標権者の使用について
乙第2号証ないし第4号証に示すように、本件商標が被請求人のホームページにおいて日本語で掲載されており、商標権者自ら日本において使用していたことは、明らかである。
オ 以上より、本件商標は、本件審判の請求の予告登録前3年以内に、日本国内において、商標権者によって、本件審判請求に係る指定役務「職業のあっせん」の範疇に属する役務について使用されているから、その登録は維持されるべきである。

4 当審の判断
(1)被請求人の提出に係る各乙号証によれば、以下の事実が認められる。
(ア)乙第1号証は、特許庁特許電子図書館における商品役務検索による検索結果の写しと認められるところ、これ自体は、本件商標の使用とは直接関係するものではない。
(イ)乙第2号証の1ないし5及び乙第3号証は、いずれも被請求人のインターネットのホームページをプリントアウトしたものと認められるところ、それぞれのページには被請求人がビジネスパートナーを募集していること(乙第2号証の1及び3)、新規取引先を募集していること(乙第2号証の2)、取引相手としての花の生産者を募集していること(乙第2号証の4)及びこれら募集に対するエントリーシート(乙第3号証)が掲載され、「カインズは、新しいビジネスパートナーを募集しています。」、「カインズは、日本国内は元より、世界各国から優れた商品を求めています。貴社が自信を持って推奨できる商品を、ぜひ、カインズにご提案ください。」、「カインズでは、店舗デザイン、内装・サインに携わるビジネスパートナーを募集しています。」、「カインズでは、花苗、野菜苗、観葉植物、庭木等の生産者を求めています。」等の記述がされている。一部のページ(乙第2号証の1及び乙第3号証)には、水色の変形楕円形内に「売り込み」、「@」及び「カインズ」の文字を三段に表した図形が付されている。
(ウ)乙第4号証の1及び2並びに乙第5号証の1及び2は、「カインズ売り込み」と題するインターネットのメールの写しと認められるところ、その内容は、被請求人が「花の生産者」、「店舗デザイン、内装・サイン」、「ビジネスパートナー」等を募集した際に、それに応じた応募者が、被請求人に宛てて行った自己紹介や売り込み、問い合わせ等である。
(2)以上の認定事実によれば、被請求人は、「カインズ」の標章を用い、自らの事業のためにビジネスパートナーや取引先を募集しているといえるものの、これらの募集は、他人のために行われているものとはいえないし、独立した経済取引の対象になっているものとも認められない。そして、被請求人と被請求人の募集に対する応募者との関係は、求人者と求職者との間における雇用関係が成立しているというよりも、むしろ単なる取引相手又は共同事業者のような関係と見るべきものである。
もとより、商標法にいう「役務」とは、他人のためにする労務又は便益であって、付随的でなく独立して市場において取引の対象となり得るものをいうと解される(東京高裁平成12年(行ケ)105号、平成13年1月31日判決参照)。
また、「職業のあっせん」の概念には、主として労働者への職業紹介の役務が含まれ、職業紹介とは、求人と求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすることをいうものと解される(特許庁商標課偏「商品及び役務の区分解説」〔国際分類第8版対応〕参照。)。
そうすると、被請求人は、商標法にいう役務としての「職業のあっせん」を行っているものとは認められないから、たとえ本件商標と社会通念上同一といい得る商標が使用されているとしても、その使用は、本件請求に係る指定役務「職業のあっせん」についての使用ということはできない。
なお、被請求人は、「職業のあっせん」には「人材募集」と「人材紹介」の役務が含まれる旨主張するが、仮にそうだとしても、この「人材募集」と「人材紹介」とは、いずれも他人のためにするものでなければならず、独立して取引の対象となるものでなければならないことはいうまでもなく、被請求人の提出に係る証拠からは、その事実は、認められない。また、被請求人は、取引を望む事業者から応募があった場合、被請求人のフランチャイズ店を含む「カインズホーム」店舗に事業者を派遣することにより人材紹介を行っている旨主張するが、その事実を示す証拠はない。
その他、本件商標が、本件請求に係る指定役務「職業のあっせん」について使用されていることを認めるに足る証拠はない。
(3)以上を総合すると、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その請求に係る指定役務「職業のあっせん」について、使用されていなかったものというべきであり、また、その使用をしていなかったことについて正当な理由があるものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に基づき、その指定役務中の「職業のあっせん」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2006-11-27 
結審通知日 2006-11-30 
審決日 2006-12-12 
出願番号 商願平8-40732 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (035)
最終処分 成立 
前審関与審査官 末武 久佳 
特許庁審判長 田代 茂夫
特許庁審判官 柳原 雪身
小林 由美子
登録日 1998-03-27 
登録番号 商標登録第4129948号(T4129948) 
商標の称呼 カインズ 
代理人 中村 希望 
代理人 羽鳥 亘 
代理人 関口 俊三 
代理人 波多野 久 
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