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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) Y44
管理番号 1150351 
異議申立番号 異議2005-90422 
総通号数 86 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-02-23 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-08-18 
確定日 2006-12-01 
異議申立件数
事件の表示 登録第4864404号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4864404号商標の商標登録を取り消す。
理由 第1 本件商標
本件登録第4864404号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成16年8月10日に登録出願され、第44類「美容」を指定役務として平成17年5月20日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の1ないし8である。
1 登録第4252326号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成9年7月14日に登録出願され、第42類「美容,理容,美容に関する助言・指導・情報の提供」を指定役務として平成11年3月19日に設定登録されたものである。
2 登録第4241419号商標(以下「引用商標2」という。)は、「MAC COSMETICS」及び「マック コスメティックス」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成9年7月14日に登録出願され、第42類「美容,理容,美容に関する助言・指導・情報の提供」を指定役務として平成11年2月19日に設定登録されたものである。
3 登録第4028328号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成7年5月17日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として平成9年7月18日に設定登録されたものである。
4 登録第4028329号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成7年5月17日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品第として平成9年7月18日に設定登録されたものである。
5 登録第4127857号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成9年11月13日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として平成10年3月27日に設定登録されたものである。
6 登録第4139137号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲(5)のとおりの構成からなり、平成7年11月2日に登録出願され、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」として平成10年4月24日に設定登録されたものである。
7 登録第4103132号商標(以下「引用商標7」という。)は、「MAC PRO」の欧文字及び「マックプロ」の片仮名文字を二段に書してなり、平成8年6月11日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として平成10年1月16日に設定登録されたものである。
8 登録第4458976号商標(以下「引用商標8」という。)は、「MAC TECH」の欧文字及び「マックテック」の片仮名文字を二段に書してなり、平成12年2月25日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として平成13年3月9日に設定登録されたものである。

第3 登録異議の申立ての理由(要点)
申立人は、登録異議の申立ての理由を次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第56号証(枝番号を含む。以下、枝番の全てを引用する場合は、その枝番の記載を省略する。)を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標1及び同2とは、類似する商標であり、指定役務も同一又は類似である。
2 商標法第4条第1項第15号について
引用商標3ないし8の構成中に要部として含まれている「M.A.C」、「MAC」及び「マック」の構成よりなる商標は、申立人が「化粧品」に使用している商標であり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において著名な商標となっていた。
したがって、本件商標をその指定役務について使用した場合、これに接する需要者は、該商品が申立人又は申立人と営業上何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、役務の出所について混同を生ずるおそれがあるというべきである。
3 商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、申立人の著名な略称である「マック」を含む商標であって、申立人の承諾を得ていないものである。
4 商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者の間に広く認識されていた「M.A.C」、「MAC」及び「マック」の構成よりなる商標に類似する商標であって、申立人の使用する商品「化粧品」と類似する役務「美容」に使用するものである。
5 むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第8号及び同第10号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

第4 本件商標に対する取消理由(要点)
本件商標は、別掲(1)のとおり、ハート形を模した如き図形の中央に「Mac」の文字と「Family」の文字とを二段に書し、当該図形の下部に「美容室マックファミリー」の文字を配してなるところ、本件商標の文字部分は、読み易く顕著に表されており、それ自体が独立して自他役務の識別標識として認識し把握されるものといえる。
そして、「Mac」の文字と「Family」の文字とは、二段に書されていることから、視覚上分離して看取されるばかりでなく、両者を常に一連不可分にのみ認識し把握されるべき格別の理由も見出し難いものである。しかも、「Family」の文字は、「家族向きの」などの意味を有する英語として我が国でも親しまれており、これに由来する外来語「ファミリー」と共に、本件商標の指定役務を提供する業界においては提供に係る役務が家族を対象としたものであることを示すために普通に使用されているほか、特定の企業名称やブランド名などに付加して、その企業の系列などであることを示すために普通に使用されている語であるから、それ自体は自他役務の識別力がないか極めて弱いものであるというべきである。
そうすると、本件商標は、上記欧文字部分における「Mac」の文字が自他役務の識別標識としての機能を果たすものというべきであり、これより単に「マック」の称呼を生ずるものというのが相当である。
また、「美容室マックファミリー」の「美容室」の文字は、本件商標の指定役務の提供場所を示すものであって自他役務の識別力を有しないものであり、「マックファミリー」の文字部分については、上記と同様に「マック」の文字が自他役務識別のための要部というべきであるから、これより単に「マック」の称呼を生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標1は別掲(2)の構成からなるところ、その構成は、やや図案化されているとしても「MAC」の文字からなるものと容易に認識し理解されるほか、申立人の提出に係る証拠によれば、「マック」と称呼され、同人が化粧品について使用する商標として取引者、需要者間に広く認識されているものと認められるから、これより「マック」の称呼を生ずるものといえる。
引用商標2は、「MAC COSMETICS」及び「マック コスメティックス」の文字を上下二段に横書きしてなるところ、その構成中の「COSMETICS」及び「コスメティックス」の文字は、「化粧品」を意味する英語及び外来語として知られ、指定役務「美容」との関係において役務の提供の用に供する物を表すものと認識し理解されるものであって、自他役務の識別力がないか極めて弱いものであるから、「MAC」及び「マック」の文字部分が自他役務の識別標識としての機能を果たすものというべく、これより単に「マック」の称呼をも生ずるというのが相当である。
してみると、本件商標と引用商標とは、「マック」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならない。
そして、本件商標の指定役務は、引用商標の指定役務に包含されるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきものである。

第5 商標権者の意見(要点)
商標権者は、上記第4の取消理由通知に対し、次のように意見を述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 本件商標構成中の「Mac」の文字及び「Family」の文字は、「Mac」と「Family」とに分離観察されるべきではない。
また、本件商標構成中の「マックファミリー」文字は、「マック」と「ファミリー」とに分離観察されるべきではない。
2 甲第4号証の6ないし8をみても、「ファミリー」の語に「家庭向きの」なる意味合いを見いだすことができない。
また、本件商標の指定役務は、「家族そろって」とか「家庭向きの」なる利用方法がとられる役務ではない。
さらに、「ファミリー」の語は、企業の系列などを示すために普通に使用されている語ではない。
3 引用商標2からは、「マックコスメティックス」の称呼のみが生じ、単に「マック」の称呼は生じない
4 甲号証によっては、「M.A.C」、「MAC」及び「マック」の構成よりなる商標は、申立人が「化粧品」に使用している商標として、本件商標の登録出願時及び登録査定時において著名な商標となっていると認めることはできない。
5 過去の審決例よりすれば、本件商標の登録は維持されるべきである。

第6 当審の判断
1 本件商標について
本件商標は、別掲(1)のとおり、ローマ字の「M」をチューブ状かつハート形を模した如きに図案化した図形内に「Mac」の文字と「Family」の文字とを二段に書し、当該図形の下部に「美容室マックファミリー」の文字を配してなるところ、当該図形内に書した文字部分は、読み易く顕著に表されており、それ自体が独立して自他役務の識別標識として認識し把握されるものといえる。
そして、その構成中「Mac」の文字と「Family」の文字とは、二段に書されていることから、両者は視覚上分離して看取し得るものであるばかりでなく、下段の「Family」の文字(語)は、「Family Restaurant(ファミリーレストラン)」(家族づれで気軽に行けるレストラン)(甲第4号証の8)のように、「家族を対象とした」などの意味を有する英語として我が国で親しまれているとともに、本件商標の指定役務「美容」の業界において、「ファミリーサロン」のように、提供に係る役務が「家族を対象とした」ものであることを示すために「ファミリー」の語が使用されている実情(甲第4号証の9ないし27)が認められる。
また、「Family」の文字(語)は、特定の企業の系列などであることを示すために、当該特定企業の名称の後ろに並べて、「○○Family」(○○ファミリー)のように表示することが一般に行われている実情(甲第53号証)も認められる。
そうとすれば、「Family」(ファミリー)の文字(語)は、本件商標に係る指定役務との関係においては、それ自体は自他役務の識別力がないか極めて弱いものであるというべきである。
加えて、「化粧品」を製造、販売する企業が、美容室やエステティックサロンを展開し、自社製品を用いて美容術を施している実情(甲第50号証ないし甲第52号証)が認められるから、本件商標に接する取引者、需要者は、本件商標構成中の「Mac」の文字部分に着目し取引に当たる場合も決して少なくないものといわなければならない。
してみれば、本件商標は、その構成中の上記欧文字部分における「Mac」の文字自体が自他役務の識別標識としての機能を果たすものというべきであり、これより単に「マック」の称呼を生ずるものというのが相当である。
その他、「Mac」の文字と「Family」の文字とを常に一連不可分にのみ認識し把握されるべき格別の理由も見出し難いものである。
また、「美容室マックファミリー」の「美容室」の文字は、本件商標の指定役務の提供場所を示すものであって自他役務の識別力を有しないものであり、「マックファミリー」の文字部分については、上記と同様に「マック」の文字が自他役務識別のための要部というべきであるから、これより単に「マック」の称呼を生ずるものといわなければならない。
2 本件商標と引用商標1及び2との類似について
引用商標1は別掲(2)の構成からなるところ、その構成は、やや図案化されているとしても「MAC」の文字からなるものと容易に認識し理解されるほか、申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標1は「マック」と称呼されていること及び「M.A.C」、「MAC」及び「マック」の構成よりなる商標が、申立人が化粧品について使用する商標として取引者、需要者間に広く認識されていることは下記3(3)で述べるとおりであるから、これより「マック」の称呼を生ずるものといえる。
また、引用商標2は、「MAC COSMETICS」及び「マック コスメティックス」の文字を上下二段に横書きしてなるところ、その構成中の「COSMETICS」及び「コスメティックス」の文字は、「化粧品」を意味する英語及び外来語として知られ、指定役務「美容」との関係において役務の提供の用に供する物を表すものと認識し理解されるものであって、自他役務の識別力がないか極めて弱いものであるから、「MAC」及び「マック」の文字部分が自他役務の識別標識としての機能を果たすものというべく、これより単に「マック」の称呼をも生ずるというのが相当である。
してみると、本件商標と引用商標1及び同2とは、「マック」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならない。
そして、本件商標の指定役務は、引用商標1及び同2の指定役務に包含されるものである。
3 商標権者の意見について
商標権者が取り消し理由に対して主張する上記第5の意見(要点)中の1ないし同3については、上述のとおり、取り消し理由と同様に認定・判断するのが相当であって、商標権者の主張及び提出された証拠によってこれを左右することはできない。
また、同4において、商標権者は、甲号証によっては、「M.A.C」、「MAC」及び「マック」の構成よりなる商標は、申立人が「化粧品」に使用している商標として、本件商標の登録出願時及び登録査定時において著名な商標となっていると認めることはできない旨意見を述べている。
しかしながら、甲各号証によれば、申立人は化粧品などを製造、販売している米国の会社であって、申立人の業務に係る「M.A.C」、「MAC」及び「マック」の構成よりなる商標の付されたメーキャップ等の化粧品は、平成4年ないし同9年に発行された「SPUR」(甲第6号証、甲第11号証の19、20及び甲第41号証)、「JJ」(甲第7号証ないし甲第9号証)、「25ans」(甲第12号証)、「anan」(甲第13号証)、「ar」(甲第14号証)、「Can Can」(甲第11号証の1ないし3及び甲第15号証)、「Cawaii」(甲第11号証の4及び甲第16号証)、「CAZ」(甲第11号証の5及び甲第17号証)、「CLASSY」(甲第18号証)、「CLIQUE」(甲第19号証)、「クロワッサン」(甲第20号証)、「CUTIE」(甲第21号証)、「ef」(甲第22号証)、「ELLE」(甲第23号証)、「Fine」(甲第24号証)、「FRAU」(甲第25号証)、「Hanako」(甲第26号証)、「How to Make up」(甲第11号の6及び甲第27号証)、「LEE」(甲第28号証)、「Make up Magazine」(甲第11号の7及び甲第29号証)、「MINE」(甲第30号証)、「MORE」(甲第31号証)、「More Natural」(甲第11号の8及び甲第32号証)、「non non」(甲第11号証の9及び甲第33号証)、「Oggi」(甲第34号証)、「Popteen」(甲第11号証の11、12及び甲第35号証)、「P!style」(甲第11号証の13ないし15及び甲第36号証)、「プチセブン」(甲第11号証の10及び甲第37号証)、「Ray」(甲第11号証の16、17及び甲第38号証)、「SEVENTEEN」(甲第11号証の18及び甲第39号証)、「S.O.S.スタイル オン ザ ストリート」(甲第40号証)、「VERY」(甲第42号証)、「Vingtaine」(甲第43号証)、「VISIO mono」(甲第44号証)、「ViVi」(甲第11号証の21ないし23及び甲第45号証)及び「with」(甲第46号証)の主に若い女性向けの雑誌に広告が掲載され又は特集が組まれるなどして数多く紹介されている。
これらの事実からすると、「M.A.C」、「MAC」及び「マック」の構成よりなる商標は、少なくとも本件商標の登録出願時には、使用商標は、申立人の業務に係るメーキャップ化粧品等の化粧品の商標として、わが国において取引者、需要者の間に広く認識され著名であったものと認められる。
そして、当該商標の著名性に関しては、本件商標の登録出願時から登録査定時までに事情の変更があったものと認めるに足る証拠はないから、登録査定時においても、著名性は維持されていたというべきである。
さらに、同5において、商標権者は、過去の審決例を挙げて、本件商標も同様に扱われるべきである旨意見を述べている。
しかしながら、商標の類否の判断は、各商標につき個別に判断されるべき性質のものであるから、商標権者が主張するような事例があるというだけでは、本件商標と引用商標との類否の判断を左右することにはならない。
その他の請求人の主張及び証拠をもってしても、先の取消理由を覆すに足りない。
4 むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲

(1)本件商標



(2)引用商標1及び引用商標5



(3)引用商標3



(4)引用商標4



(5)引用商標5





異議決定日 2006-10-13 
出願番号 商願2004-73978(T2004-73978) 
審決分類 T 1 651・ 26- Z (Y44)
最終処分 取消 
前審関与審査官 今田 三男 
特許庁審判長 高野 義三
特許庁審判官 井岡 賢一
中村 謙三
登録日 2005-05-20 
登録番号 商標登録第4864404号(T4864404) 
権利者 有限会社マックファミリー
商標の称呼 ビヨーシツマックファミリー、マックファミリー、マック、エムエイシイ、ファミリー 
代理人 福島 栄一 
復代理人 真保 玉緒 
復代理人 廣中 健 
代理人 杉本 ゆみ子 
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