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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y33
審判 全部申立て  登録を維持 Y33
管理番号 1148607 
異議申立番号 異議2006-68001 
総通号数 85 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-01-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-02-10 
確定日 2006-11-07 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第841690号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第841690号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件国際登録第841690号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、1998年(平成10年)11月24日にChinaにおいてした商標登録に基づいて、2004年(平成16年)9月16日を国際登録の日とし、第33類「Wines.」を指定商品として、2006年(平成18年)1月13日に設定登録がされたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の(1)及び(2)である。
(1)登録第4208026号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SUNRISE」の欧文字及び「サンライズ」の片仮名文字を2段に書してなり、平成9年1月13日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同10年11月6日に設定登録されたものである。
(2)登録第4851486号商標(以下「引用商標2」という。)は、「乳酸タイム」の文字、「ニューサンタイム」の片仮名文字及び「NEW SUN TIME」の欧文字を3段に書してなり、平成16年1月30日に登録出願、第29類「動物性油脂,乳製品」及び第32類「アルコールを含有しない飲料及びビール」を指定商品として、同17年4月1日に設定登録されたものである。
以下、これらを一括していうときは、「引用商標」という。
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
申立人は、以下のとおり理由を述べ、証拠として、甲第1号証ないし甲第10号証(枝番を含む。以下、枝番の全てを引用する場合は、その枝番の記載を省略する。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標より生ずる「サンタイム」の称呼と引用商標1より生ずる「サンライズ」の称呼は類似し、また、本件商標より生ずる「太陽・時間」の観念と、引用商標1より生ずる「日の出」の観念は類似する。
してみれば、本件商標と引用商標1とは、その称呼及び観念が類似する類似の商標であり、本件商標の指定商品「Wines.」は、引用商標1の指定商品中「洋酒」と同一又は類似の商品である。
次に、本件商標からは「サンタイム」の称呼を生じ、引用商標2の構成中の「サンタイム」及び「SUN TIME」の文字部分からは「サンタイム」の称呼を生ずるから、両商標はその称呼を共通とするものであり、また、本件商標より「太陽・時間」の観念が生じ、引用商標2の構成中の「サンタイム」及び「SUN TIME」の文字部分より「太陽・時間」が観念を生ずるから、両商標はその観念を共通とするものである。
してみれば、本件商標と引用商標2とは、その称呼及び観念を共通にする類似の商標であり、本件商標の指定商品「Wines.」は、引用商標2の指定商品中「ビール」と類似の商品である。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
「SUNRISE」の商標は、申立人の業務に係る商品「ワイン」について使用され、本件商標の登録出願前に、取引者、需要者の間に広く認識されるに至っていたものであるから、引用商標に類似する本件商標をその指定商品「Wines.」について使用した場合は、該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
(ア)本件商標と引用商標1の類否について
本件商標は、別掲のとおり、幾何図形と「SUNTIME」の欧文字を2段に書してなるところ、当該図形部分と当該文字部分とを一体とみるべき格別の事情は認められないから、それぞれ、分離して把握されるというべきである。
そして、本件商標は、その構成文字部分より、「サンタイム」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を想起させない造語よりなるものといえる。
他方、引用商標1は、「SUNRISE」の欧文字及び「サンライズ」の片仮名文字を2段に書してなるものであるから、その構成文字に相応して「サンライズ」の称呼を生ずるものであり、また、「日の出」の観念を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「サンタイム」の称呼と引用商標1より生ずる「サンライズ」の称呼との類否について検討するに、両称呼は共に5音よりなり、また、前半部の2音については「サン」を共通にするものの、後半部の3音については本件商標が「タイム」、引用商標1が「ライズ」と相違しているため、それぞれを一連に称呼した場合には、語感、語調が明らかに異なっており、称呼上相紛れるおそれのないものといわざるを得ない。
そして、本件商標と引用商標1とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、本件商標は特定の観念を有する成語を表したものともいえないから、観念上両者を比較することもできない。
してみれば、本件商標と引用商標1とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(イ)本件商標と引用商標2の類否について
引用商標2は、「乳酸タイム」、「ニューサンタイム」及び「NEW SUN TIME」の文字を3段に書してなるところ、全体の構成よりみて、「ニューサンタイム」及び「NEW SUN TIME」の文字部分は、「乳酸タイム」の文字部分を片仮名表記及び欧文字表記したものというが自然である。
そうすると、引用商標2から、「酸タイム」、「サンタイム」及び「SUN TIME」の文字部分のみを分離把握しなければならないとする格別の事情は認められないから、引用商標2からは、「ニューサンタイム」の称呼のみを生ずるというのが相当であり、また、特定の観念を想起させない造語よりなるものといえる。
そこで、本件商標と引用商標2との称呼について検討するに、本件商標から生ずる「サンタイム」の称呼と引用商標2から生ずる「ニューサンタイム」の称呼とは、その構成音数を異にするから、明瞭に区別できるものである。
そして、本件商標と引用商標2とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、いずれも特定の観念を有する成語を表したものともいえないから、観念上両者を比較することもできない。
してみれば、本件商標と引用商標2とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(ウ)まとめ
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、商標「SUNRISE」は、申立人の業務に係る商品「ワイン」について使用され、本件商標の登録出願前に、取引者、需要者の間に広く認識されるに至っていた旨主張し、甲第3号証ないし甲第10号証を提出している。
しかして、甲各号証によれば、申立人の所有する引用商標1がその業務に係る商品「ワイン」の商標として使用されていることは認められるが、提出に係る証拠のみによっては、引用商標1が我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。
また、本件商標と引用商標1とは、上記のとおり、別異の商標といえるものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、これより申立人の引用商標1を連想・想起させることはなく、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 【別記】

異議決定日 2006-10-24 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y33)
T 1 651・ 26- Y (Y33)
最終処分 維持  
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 井岡 賢一
長澤 祥子
登録日 2004-09-16 
権利者 Vinisuntime International Co.,Ltd.
商標の称呼 1=サンタイム 
代理人 杉村 興作 
代理人 廣田 米男 
代理人 末野 徳郎 

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