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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Z08 |
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管理番号 | 1148314 |
審判番号 | 取消2006-30280 |
総通号数 | 85 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-01-26 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2006-02-27 |
確定日 | 2006-11-15 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4358689号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4358689号商標(以下、「本件商標」という。)は、「マガジン」の片仮名文字と「MAGAZINE」の欧文字とを二段に併記してなり、平成10年11月26日に登録出願、第8類「手動工具,手動利器(「刀剣」を除く)」を指定商品として、同12年2月4日に設定登録されたものである。 2 請求人の主張の要点 請求人は、本件商標の指定商品中「カッターナイフ及びこれに類似する商品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求める、と申し立て、その理由を要旨次の通り述べた。 本件商標は本件審判請求日現在において既に登録後3年以上経過しており、しかもこの間、被請求人は、本件商標をその指定商品中「カッターナイフ及びこれに類似する商品」について使用した事実は存在しない。 従って、本件商標は、継続して過去3年以上日本国内において上記商品について使用されていないものであるから、商標法第50条1項の規定により上記商品についてその登録は取り消されるべきである。 3 被請求人の答弁の要点 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。 (1)被請求人は、本件商標を乙第1号証に示す如く、その指定商品中の「手動利器」の範疇に属する商品「カッターナイフ」について使用している。 乙第1号証は、被請求人が、「Tajima HOTNEWS 2 2006 ホットニュース2月号」として、本件取消審判の請求の登録日(平成18年3月17日)前の平成18年1月19日に発行したパンフレットである。 乙第1号証には、商品「カッターナイフ」について、「連発式カッター マガジンL・H」の商標が明確に表示されている。 この乙第1号証に表示されている「マガジンL・H」の標章中「L・H」のアルファベット文字は商品の記号・符号を表すものであり、「マガジンL・H」の表示態様は、本件商標と社会通念上同一と認められる態様よりなるものである。 したがって、乙第1号証における使用は、本件商標の使用に係るものである。 (2)被請求人は、商品「カッターナイフ」の中でも、その構造、機構等が一般に販売されている「カッターナイフ」より、より高度な技術を必要とする「替刃が多数内蔵することのできる連続式カッター」についての開発を2002年8月頃より進めており、そこに使用する商標を「マガジン」、「MAGAZINE」と定め、上記商品の発売に至ったものである。 (3)被請求人は、本件商品の開発にあたっては、部品の金型、製品単価、機能モデルの見積り等、また、商品製作上における不具合等に関し、修正、改善の指示、依頼等を頻繁に行っており、完成に至るまでの過程を十分証明することが可能である。その製造過程の証拠書類にはカタカナ文字の「マガジン」が記載されており、その一部を提出する。 なお、これらの一部には被請求人の会社名が「株式会社タジマツール」と記載されているが、これは社名変更前の会社名である。 (4)さらに、被請求人は、平成17年6月22日には、「MAGAZINE」の表示を含む「カッターナイフ」の意匠登録出願(意願2005-18107)を行い、平成18年1月6日に登録第1263519号として設定登録されている。 (5)以上の事実から被請求人が、本件商標を継続して本件取消審判の請求の登録日前3年以内に使用していたことは明らかであり、本件商標が商標法第50条の規定により取り消される理由はない。 4 請求人は弁駁していない。 5 当審の判断 被請求人提出に係る乙第1号証は、被請求人のパンフレット(Tajima HOTNEWS 2)であるが、当該パンフレットには、「連発式カッター マガジンL・H」の文字及び商品「カッターナイフ」の種々の写真が掲載されている。 また、最終頁には、2006ホットニュース2月号(平成18年1月19日発行)の文字及び被請求人である「株式会社TJMデザイン」の文字の表示がある。 しかるところ、「マガジンL・H」の文字中の「L・H」の文字部分は、商品の記号・符合とみられるものであるから、「マガジンL・H」の表示は、本件商標と社会通念上同一視し得る商標と認められる。 さらに、当該パンフレットの発行年月日は、本件取消審判の請求の登録日(平成18年3月17日)前3年以内に該当する。 してみれば、本件商標は本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定商品中の「カッターナイフ」に、被請求人である商標権者によって使用されていたものといわざるを得ない。 したがって、本件商標についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2006-09-19 |
結審通知日 | 2006-09-22 |
審決日 | 2006-10-04 |
出願番号 | 商願平10-100597 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Y
(Z08)
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最終処分 | 不成立 |
特許庁審判長 |
柴田 昭夫 |
特許庁審判官 |
小川 有三 岩崎 良子 |
登録日 | 2000-02-04 |
登録番号 | 商標登録第4358689号(T4358689) |
商標の称呼 | マガジン |
代理人 | 西津 千晶 |
代理人 | 樋口 豊治 |
代理人 | 滝澤 智夫 |
代理人 | 細井 貞行 |
代理人 | 岩崎 孝治 |