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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y093742 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y093742 |
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管理番号 | 1146806 |
審判番号 | 不服2004-23517 |
総通号数 | 84 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-12-22 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-11-17 |
確定日 | 2006-11-24 |
事件の表示 | 商願2003- 70496拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「Click & Run」の文字を標準文字で書してなり、第9類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年8月19日に登録出願、そして、指定商品及び指定役務に関しては、平成16年7月5日付けの手続補正書により、第9類「携帯電話,その他の電気通信機械器具,携帯情報端末,電子応用機械器具及びその部品」、第37類「コンピュータハードウエアの設置工事」及び第42類「コンピュータソフトウェアの最新化,電子計算機のプログラムの設計・開発・作成又は保守及びこれらに関する助言,コンピュータソフトウェアのインストール,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電気に関する試験又は研究,機械器具に関する試験又は研究,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、『プログラム等を実行するためにマウスのボタンを押すこと』を意味する語として良く知られている『Click』の文字と、コンピュータ用語で『プログラムを実行すること』を意味する語として良く知られている『Run』の文字を、対等又は同時性を示して語句を接続する英語の接続詞『and』を表す記号である『&』で接続してなるものである。ところで、コンピュータソフトで、クリックすることにより自動的にインストールあるいはプログラムを実行するようにしたもの、あるいはそのような機能を有したものがある。そうすると、本願商標は、クリックすることによりラン(プログラムの実行)するという上記のソフト等の特徴を端的に表すものといえるから、これをその指定商品、役務中、上記ソフト及び上記機能に関連する商品・役務に使用するときは単に商品の品質、機能、役務の質、効果等を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、同じ書体で外観上まとまりよく一体的に表してなるものであり、全体の構成文字から生ずると認められる「クリックアンドラン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。 また、その構成中の「Click」の文字が「マウスのボタンを一回押すこと」等の意味を有し、また、「Run」の文字が「プログラムを実行する」等の意味を有しているとしても、これらを一連に「&」で接続してなる「Click & Run」の全体構成からは、直ちに原審説示の如き意味合いを認識させるとはいい難く、また、本願指定商品の品質及び指定役務の質を具体的に表示するものとして一般に理解させるとはいい難いところであるから、その構成全体をもって、特定の語義を有しない一種の造語として把握、認識されるとみるのが相当である。 さらに、当審において職権をもって調査するも、「Click & Run」の文字が本願指定商品及び指定役務の品質及び質を表示するものとして、取引上普通に使用されていると認めるに足りる資料を発見することもできなかった。 そうとすれば、本願商標は、その指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、単に商品の品質、機能及び役務の質、効果を認識させるものではなく、自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれもないとみるのが相当である。 したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2006-11-13 |
出願番号 | 商願2003-70496(T2003-70496) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(Y093742)
T 1 8・ 13- WY (Y093742) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山田 和彦、内山 進 |
特許庁審判長 |
田代 茂夫 |
特許庁審判官 |
小田 明 小林 由美子 |
商標の称呼 | クリックアンドラン、クリックラン |
代理人 | 恩田 博宣 |
代理人 | 恩田 誠 |