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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z29 |
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管理番号 | 1146781 |
審判番号 | 不服2000-11350 |
総通号数 | 84 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-12-22 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-07-24 |
確定日 | 2006-09-29 |
事件の表示 | 平成 9年商標登録願第128169号拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「親どり丸ごと」の文字を標準文字で書してなり、第29類「カレー・シチュー又はスープのもと」を指定商品として、平成9年6月18日に登録出願され、その後、指定商品については、平成12年9月27日付け手続補正書により、第29類「スープのもと」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、『親どり丸ごと』の文字を書してなるところ、これをその指定商品に使用するときは、需要者に、商品との関係から『成長した鳥を一匹全部使用して取っただし又はスープ』であることを想起させ、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号について 本願商標は、「親どり丸ごと」の文字を書してなるところ、「親どり」の文字は、「親である(成長した)鳥」の意を、「丸ごと」の文字は、「全部、そっくり」等の意を表す語として一般に使用されている語である。 そして、当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをし、平成18年5月19日付け証拠調べ通知書で通知した事実は、以下のとおりである。 (ア)「有限会社よくばりコッコ」 の「こっこラーメンセット」のページ( http://www.yokubari.net/shopcgi/g-index.htm)に「赤鶏だけを丸ごと使った丸どりスープ」の記載がある。 (イ)「とり農園 親どり中抜き1羽」のページ(http://www.zidori.com/product_info.php?products_id=36)に「 鶏一羽丸ごとですから、何に使うかもお客様次第です。お薦めするのは、丸ごと使った丸鶏スープで、お味は最高です。」の記載がある。 (ウ)協業組合パナフーズのホームページのフカヒレスープのページ(http://www.panafoods.or.jp/shohin(kojin)/fukahile/shohin(kojin)2-fukahire.htm)に「親鳥を丸ごと煮込んでとった上湯スープをベースに、気仙沼産最高級錦糸フカヒレをたっぷり加えた、味わい豊かなスープです。」の記載があり、ナチュラルスープシリーズのページ(http://www.panafoods.or.jp/shohin(kojin)/fukahile/shohin(kojin)2-fukahire.htm)に「親鳥を丸ごと平釜で灰汁や油を丁寧にとりながら、じっくりと煮込みました。」の記載がある。 (エ)焼肉の大福のホームページ(http://r.gnavi.co.jp/h061400/)に「親鶏を丸ごと使ったこってりさっぱりらーめん」の記載がある。 (オ)「ゆうギフト商品詳細情報」の商品「近江名選セット 503-17」のページ(http://shop2.youmall.jp/~event/~dbop/ec/item.htm?itemid=00000006)に「滋賀県特産の『近江じゃも』の親鶏を丸ごと煮込んだブイヨンをベースに旨味が凝縮した濃い本格派コーンポタージュスープをセットにしました。」の記載がある。 (カ)自然食品の店 正直村の調味料のページ(http://www.shojikimura.co.jp/home/shopping/jp/category1page2.html)の「丸どりだし」の項に「親鶏を一羽丸ごと平釜でじっくり4時間かけて煮だしました。」の記載がある。 (キ)新千歳空港内お取り扱い販売店の「らーめん・そば」のページ(http://www.omiyage-guide.jp/raso/raso.html)の「味噌ラーメン専門店けやき」の項に「豚(ゲンコツ・背・バラ)と鶏(親鶏を丸ごと)、そして野菜を加えて半日弱火で煮込んで作ったこだわりのスープをベース」の記載がある。 そうとすると、本願商標をその指定商品に使用しても、その商品が「親鳥を丸ごと使用した商品」であることを認識させ、単に商品の品質、原材料等を表示するにすぎないものであって、自他商品の識別標識としての機能を発揮することはできないと見るのが相当である。 (2)商標法第3条第2項について 請求人は、本願商標について、使用による顕著性を取得したとして、甲1号証ないし甲第53号証を提出している。 しかしながら、請求人がスープ(以下「本件商品」という。)に使用している商標(以下「使用商標」という。)は、左右の、中央に白抜きの円がある左右対称の半円とその左右の半円の間に長方形を配した図形内に白抜きで「親どり丸ごと」の文字を書してなるものであり、商品及びカラー刷りのパンフレットに使用されている商標は、そのほとんどが図形部分を赤色で彩色されているものである。そうすると、使用商標は、図形と文字とがまとまりよく描かれてなるものであって、図形部分も顕著な印象を与えるものであるから、提出された証拠によっては、「親どり丸ごと」の文字からなる本願商標が使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものとなったものと認めることができない。 (3)したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり、審決する。 |
審理終結日 | 2006-07-21 |
結審通知日 | 2006-07-28 |
審決日 | 2006-08-10 |
出願番号 | 商願平9-128169 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(Z29)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 内藤 順子、須藤 祀久 |
特許庁審判長 |
田代 茂夫 |
特許庁審判官 |
内山 進 藤平 良二 |
商標の称呼 | オヤドリマルゴト、マルゴト |
代理人 | 田中 宏 |