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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 登録しない Z16 |
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管理番号 | 1146728 |
審判番号 | 不服2004-24873 |
総通号数 | 84 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-12-22 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-12-06 |
確定日 | 2006-10-23 |
事件の表示 | 商願2001-83654拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第16類「印刷物,文房具」を指定商品として、平成13年9月14日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2683901号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成3年8月14日登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同6年7月29日に設定登録、その後、指定商品については、同16年6月23日に第16類「印刷物」に書換登録され、現に有効に存続しているものである。 3.当審の判断 本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、別掲のとおり、極太線で表した円を左右に2等分割するように、同じく極太線で表した直線を上下に貫通させ、その半円内にそれぞれ黒塗りの円を表したものであるところ、子細に観察すれば、2つの黒塗りの円の位置が本願商標は真ん中よりやや上の位置であるのに対し引用商標はほぼ真ん中の位置にある、縦割りの直線の両端が本願商標は丸みを帯びているのに対し引用商標は角張っている程度の差異を有することが認められるが、全体としてみるときには、前記のとおりその構成の軌を一にするものであり、そのような形態の図形として看者の記憶に強く印象づけられるものである。 そして、両商標を時と処を異にして隔離的に観察する場合、必ずしも常に図形の細部まで正確に記憶されているとはいえず、両商標における構成上の差異は、両商標の構成全体から受ける共通した印象からすれば、微差の範囲にとどまるものというべきであって、彼此相紛らわしいものといわなければならない。 そうすると本願商標と引用商標とは、外観において類似の商標であって、かつ、指定商品が同一又は類似するものと認められる。 請求人は、本願指定商品の需要者の通常有する注意力は、当該指定商品の内容等を予想できる特殊取引事情から、本願商標と引用商標とを容易に識別することが可能である旨主張するが、その具体的な根拠が明らかでなく、請求人の主張は採用することができない。 また、請求人は、かつて自身が有していた登録第1806308号商標が有効に存在していたにもかかわらず、引用商標が登録されたことから、本願商標と引用商標とが非類似である旨主張するが、登録第1806308号商標と本願商標とはその構成態様を異にするものであり、また、そもそも、具体的事案の判断は、過去の登録例に拘束されることなく個別具体的に検討されるべきものであり、本願商標は上記のとおり判断するのが相当であるから、採用することができない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。 なお、請求人は、引用商標に対して登録無効の審判を請求する手配であるから、本件審判の審理につき猶予願いたい旨主張しているが、引用商標の商標登録原簿に徴すれば、すでに相当の期間(1年半を超える期間)を経過した現在に至るも、何らの手続もなされていないから、これ以上本件審理を遅延させるべき合理的な理由を見出せない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 (1)本願商標 (2)引用商標 |
審理終結日 | 2006-08-07 |
結審通知日 | 2006-08-11 |
審決日 | 2006-08-30 |
出願番号 | 商願2001-83654(T2001-83654) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
Z
(Z16)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 石田 清、鈴木 修 |
特許庁審判長 |
柴田 昭夫 |
特許庁審判官 |
森山 啓 岩崎 良子 |
代理人 | 三嶋 景治 |