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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y43
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 Y43
管理番号 1146561 
審判番号 不服2005-14487 
総通号数 84 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-12-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-07-28 
確定日 2006-11-07 
事件の表示 商願2003-36063拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,後掲のとおりの構成よりなり,第43類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成15年5月2日に登録出願され,その後,指定役務については,原審における同16年5月24日受付の手続補正書により,第43類「日本そばを主とする飲食物の提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
本願商標は,筆書き風にて差程に特異とはいい難い態様で「くろ麦」の文字を縦書きしてなるも,「くろ麦」の文字については,「そば」の実が稜角で果皮が黒褐色をしていることから「くろむぎ(黒麦)」の異称を持つものとして古くから知られているところ,「そば」の異称を表したと理解されるは不自然ではなく,また,本願商標は,いまだ,普通に用いられる方法を脱しない範囲で表してなると看取されるので,これをその指定役務中「日本そばの提供を主とする役務」に使用の場合,例えば「提供される日本そばの品質又は原材料を誇示(したもの)」程度の意味合いを容易に把握されるので,長所や得意分野を主張して,商品・役務の品質および質を強調し顧客の関心を集めると云う,キャッチコピーの類の一(いつ)を表示したにすぎないと理解するにとどまりやすく,結局は,取引者・需要者をして,何人の業務に係る役務であるかを認識することができないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当し,前記役務以外の役務に使用の場合,役務の質に誤認を生じさせるおそれがあるので,商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断
本願商標は,後掲のとおり,毛筆体の特徴のある書体で「くろ麦」の文字を書してなるところ,その「くろ(黒)麦」の文字が,「ライ麦の異名。ソバの異名。」(「大辞林 第二版」株式会社三省堂発行)を意味する語であるとしても,本願商標の態様は,特徴のある毛筆体で,構成文字全体を図案化して表してなるものであるから,かかる構成においては,原査定説示のごとく「差程に特異とはいい難い態様」ということはできず,むしろ,このような特徴的な外観に取引者・需要者は強い印象を受け,これをもって自他役務の識別標識として認識,把握するというのが相当である。
また,当審において,職権をもって調査したが,「くろ(黒)麦」の文字が,本願の補正後の指定役務についてキャッチコピーの一種として,取引上普通に使用されていると認めるに足りる資料を発見することはできなかった。
してみれば,本願商標をその指定役務について使用しても,自他役務の識別力を有しないということはできず,また,指定役務中いずれの役務に使用しても,役務の質について誤認を生じさせるおそれはないものというべきである。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同第4条第1項第16号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
本願商標


審決日 2006-10-24 
出願番号 商願2003-36063(T2003-36063) 
審決分類 T 1 8・ 16- WY (Y43)
T 1 8・ 272- WY (Y43)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小林 薫 
特許庁審判長 柳原 雪身
特許庁審判官 山本 良廣
今田 尊恵
商標の称呼 クロムギ、ムギ 
代理人 一色国際特許業務法人 

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