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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を維持 Y05 |
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管理番号 | 1145255 |
異議申立番号 | 異議2006-90165 |
総通号数 | 83 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2006-11-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2006-04-26 |
確定日 | 2006-09-27 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4925660号商標の登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4925660号商標の登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4925660号商標(以下「本件商標」という。)は、「ペロット」の片仮名文字と「PELOT」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成17年2月21日に登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,人工受精用精液」を指定商品として、平成18年2月3日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る登録第617427号商標(以下「引用商標」という。)は、「ピロット」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和36年7月29日に登録出願、第1類「薬剤、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和38年6月17日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成16年8月4日に指定商品を第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),植物成長調整剤類」、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」及び第10類「おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものである。 3 登録異議申立の理由(要点) 本件商標は、その構成から「ペロット」の称呼を生ずるものであり、一方、引用商標は、その構成から「ピロット」の称呼を生ずるものである。 そうすると、両商標の称呼の差異は、語頭における「ペ」と「ピ」の音のみであるが、「ペ」と「ピ」の音は、両唇を合わせて破裂させる無声子音(p)を共通にし、それぞれが帯同する(e)又は(i)の母音も近似する音であって比較的聴別し難いものであり、両商標それぞれが共に造語であることとあいまって、時と所を異にして両者を一連に称呼する場合には、語調・語感が相似たものとなり、これに接する取引者・需要者をして聞き誤るおそれがある。 したがって、本件商標と引用商標とは、称呼上類似の商標であるといわざるを得ず、また、その指定商品は「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」において同一又は類似のものである。 してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、前記指定商品については、その登録を取り消されるべきである。 4 当審の判断 本件商標と引用商標は、それぞれ上記に示すとおりの構成よりなるものであるから、外観においては判然と区別できる差異を有するものである。 次に、称呼についてみるに、両商標は、各構成文字に相応して、本件商標からは「ペロット」の称呼、引用商標からは「ピロット」の称呼を生ずるものである。これら、「ペロット」と「ピロット」との称呼を比較すると、両称呼は、共に促音を含む4音からなり、語頭音において「ペ」と「ピ」の音の差異を有し、第2音以下において「ロット」の音を共通にするものである。 しかして、該差異音である「ペ」と「ピ」の音は、母音を異にし、それ自体破裂音として明りょうに発音・聴取されるものであって、しかも、次につながる「ロ」の音を伴わせ発音する「ペロ」と「ピロ」との語頭音部分の語感が異なるものであり、その相違がわずか4音という短い音構成において、称呼の識別上重要な要素を占める語頭音部分に位置するものであることからすれば、この差異が両称呼に及ぼす影響は決して小さなものとはいえず、両称呼全体をそれぞれ一連に称呼しても、充分聞き分けられ、互いに聴き誤るおそれはない非類似のものというのが相当である。 さらに、両商標は、いずれも特定の意味を有しない造語よりなるものといえるから、観念においては比較し得ないものである。 してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても類似しない商標といわなければならない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2006-09-08 |
出願番号 | 商願2005-13916(T2005-13916) |
審決分類 |
T
1
652・
262-
Y
(Y05)
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最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 杉山 和江 |
特許庁審判長 |
高野 義三 |
特許庁審判官 |
澁谷 良雄 田村 正明 |
登録日 | 2006-02-03 |
登録番号 | 商標登録第4925660号(T4925660) |
権利者 | ゼリア新薬工業株式会社 |
商標の称呼 | ペロット |
代理人 | 山田 恒光 |
代理人 | 大塚 誠一 |