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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Y30
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Y30
管理番号 1144858 
審判番号 不服2003-14138 
総通号数 83 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-11-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-07-24 
確定日 2006-09-11 
事件の表示 商願2002-17624拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「CHOCOLATE ORANGE」の欧文字と「チョコレートオレンジ」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、第30類の願書記載の商品を指定商品として、平成14年3月7日に登録出願されたものである。
そして、指定商品については、同15年3月3日付け提出の手続補正書により、第30類「オレンジ風味のチョコレート菓子」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、指定商品との関係から『オレンジ味のチョコレート』程度の意味合いを容易に認識させる『CHOCOLATE ORANGE』と『チョコレートオレンジ』の文字を普通に用いられる方法で二段に表示してなるものであるから、これを本願指定商品中『オレンジ味のチョコレート』に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審の判断
1 「CHOCOLATE」「チョコレート」、「ORANGE」「オレンジ」の各文字について
本願商標の構成中、「CHOCOLATE」「チョコレート」、「ORANGE」「オレンジ」の各文字については、菓子に関する辞書類によれば、以下の事実が認められる。
(ア)「chocolate[チョコレット(仏)chocolat(英)(名)チョコレート]」・・・カカオの種子をペースト状にして固めたもの
「orange[オランジュ(英)オレンジ]」・・・製菓,糖菓,飲料に使用される.果皮は,砂糖煮にして菓子の中に混ぜ込んだり,飾りつけに使われる.(いずれも、1989年4月28日、株式会社白水社発行「仏英独=和 洋菓子用語辞典」)
(イ)「チョコレート(英)chocolate,ショコラ(仏)chocolat」・・・テオブロマ・カカオの実を粉末にしてこれに砂糖を加えた菓子である。チョコレート菓子には(1)脱ミルクもの,(2)ミルク入り,(3)板チョコ,(4)シェルもの,(5)コーティングもの,(6)糖衣ものなど,さまざまの種類がある。
「オレンジ(英)Orange」・・・柑橘類の総称である。このオレンジ系統の香料は洋菓子にもたくさん使われる。(いずれも、昭和55年9月10日、パン・洋菓子事典編纂会発行「パン・洋菓子事典」)
2 インターネットにおける使用例
「CHOCOLATE ORANGE」「チョコレートオレンジ」の文字は、インターネットによれば、以下の使用事実が認められる。
(ア)「アンナビスケット チョコレートオレンジ 150g」の見出しの下、「爽やかなオレンジ風味のビスケットにチョコチップをちりばめました」(http://store.yahoo.co.jp/kaldi/7312220018509.html)との表示。
(イ)「商品名 スウィーツアソート(スティックパイ/セサミ5本、チーズ4本、リーフパイ/アーモンド、シナモン 各5枚、スティックケーキ/チョコレートオレンジ、チーズ、コーヒー 各3本)」の下、「スティックパイ(セサミ5本、チーズ4本)とリーフパイ(アーモンド、シナモン各5枚)、スティックケーキ(チョコレートオレンジ、チーズ、コーヒー各3本)を詰合わせにしたセットです」(http://shop.wako.co.jp/ecvm?cmd=item_detail&item_cd=093118010000&category_cd=TOP008-001)との表示。
(ウ)「★Chocolate Orange Torte (チョコレートオレンジトルテ)¥350」の下、「※オレンジママレードとチョコレートたっぷりのトルテです」(http://ggcafe.plala.jp/menu.htm)との表示。
(エ)「焼き菓子」の見出しの下、「マフィン 手前中央からアーモンド、チョコレートオレンジ、つぶチョコ、チェリー」(http://homepage2.nifty.com/ichigocake/newpage1.html)との表示。
(オ)「Chocolate Orange Scone」の見出しの下、「クリームチーズを加えた、しっとりとしたスコーン。・・・ビターチョコにオレンジの香りを効かせれば、大人の味です」(http://anies.net/am/diarylog_2.html)との表示。
3 以上の記載事実によれば、本願商標中の「CHOCOLATE」および「チョコレート」の文字部分は、本願指定商品との関係では、菓子の材料や名称を表すものとして一般に親しまれているものと認められ、また、「ORANGE」および「オレンジ」の文字部分も、菓子の材料や風味付けに用いるものとして一般に親しまれているものと認め得るものである。
そして、これらいずれも一般に親しまれている「CHOCOLATE」と「ORANGE」および「チョコレート」と「オレンジ」の語が結合したにすぎない「CHOCOLATE ORANGE」と「チョコレートオレンジ」とからなる本願商標は、本願指定商品との関係からして、単に「オレンジ味のチョコレート」を認識させるに止まるものであって、自他商品の識別力を有しないものといわざるを得ない。
してみれば、本願商標を、その指定商品に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
なお、本願商標の指定商品は、第30類「オレンジ風味のチョコレート菓子」に補正されたこと前記のとおりであり、商品の品質を誤認させるおそれはないものといわざるを得ないから、「本願商標を『オレンジ味のチョコレート』以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する」とした原査定の判断は、この限りにおいて妥当ではない。
4 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号および同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は、前段の理由において妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2006-03-31 
結審通知日 2006-04-07 
審決日 2006-04-20 
出願番号 商願2002-17624(T2002-17624) 
審決分類 T 1 8・ 272- Z (Y30)
T 1 8・ 13- Z (Y30)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小川 敏 
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 水茎 弥
岩本 和雄
商標の称呼 チョコレートオレンジ 
代理人 瀧野 秀雄 
代理人 神田 正紀 
代理人 垣内 勇 

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