• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 商4条1項15号出所の混同 取り消して登録 Y35
管理番号 1143513 
審判番号 不服2005-8973 
総通号数 82 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-10-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-05-12 
確定日 2006-10-02 
事件の表示 商願2004-48293拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「Classy Concierge」及び「クラッシー コンシェルジェ」の文字を二段に横書きしてなり第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成16年5月26日に登録出願されたものである。その後、指定役務については、同17年1月25日付け手続補正書及び当審における同年8月19日付け手続補正書により、第35類「市場調査,職業のあっせん,速記,筆耕,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,建築物における来訪者の受付及び案内,求人情報の提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、その構成中に、本願出願前から株式会社光文社(東京都文京区所在)が商品『雑誌』等に使用して広く知られている商標「CLASSY.」と酷似する「Classy」の文字を有してなるものであるから、これを出願人がその指定役務に使用するときは、これが恰も前記会社又はこれと何等かの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、役務の出所について混同を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
請求人の提出に係る資料及び当審における職権調査によれば、「CLASSY.」の商標(以下、「引用商標」という。)は、株式会社光文社(東京都文京区所在)が発行するいわゆるヤングアダルト女性向け月刊誌の商標として、昭和59年の発刊以来、20年以上に亘って使用されてきたものであり、出版関連分野の取引者や主たる需要者である若年女性層においては相当程度知られるに至ったものと認められる。そして、同社は、引用商標を所有するほか、引用商標と同一又は類似する商標を各種の商品の分野において商標登録を受けていることが認められる。
しかしながら、本願商標の構成中、上段前半部の「Classy」は、もともと「(物の外見などが)上等の、高級な;(人・態度などが)洗練された、しゃれた、上品な」等を意味する英語(小学館「プログレッシブ英和辞典」参照)、後半部の「Concierge」は「門番、(アパルトマンやビルの管理人」を意味するフランス語(三省堂「クラウン仏和辞典」参照)で、我が国においても「(ホテルの)接客係」を意味する用語として親しまれているものであり、その構成も外観上まとまりよく一体に表現されており、かつ、一連の用語として「洗練された接客係」といった意味合いを認識させるものであること、引用商標の需要者は、主として20代女性で、当該月刊誌の記載内容も若年女性向けファッションに関連した被服、小物、美容関係の紹介記事を中心としたものであって、上記補正後の本願指定役務の分野とはいずれも特段の関連性を有するとは言えないこと、加えて、同社が上記指定役務の分野にまでその業務範囲を拡張しあるいは多角経営を図っているというような状況はなく、また、その証拠も見いだすことはできなかった。そうとすれば、たとえ、引用商標が、女性雑誌関連分野において広く認識されているものであるとしても、その周知・著名性が直ちに本願商標の指定役務の分野にまで及ぶと見ることはできないというのが相当である。
してみれば、本願商標をその指定役務について使用しても、これより直ちに前記会社を想起し、あるいは、その役務が前記会社又はこれと組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものということはできないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2006-09-20 
出願番号 商願2004-48293(T2004-48293) 
審決分類 T 1 8・ 271- WY (Y35)
最終処分 成立  
前審関与審査官 薩摩 純一 
特許庁審判長 山口 烈
特許庁審判官 矢代 達雄
青木 博文
商標の称呼 ラッシーコンシェルジェ 
代理人 新垣 盛克 
代理人 大▲高▼ とし子 
代理人 廣田 雅紀 
代理人 ▲高▼津 一也 
代理人 小澤 誠次 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ