ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y0942 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y0942 |
---|---|
管理番号 | 1143322 |
審判番号 | 不服2005-10997 |
総通号数 | 82 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-10-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2005-06-13 |
確定日 | 2006-09-06 |
事件の表示 | 商願2004-24557拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおり「ユビキタス会計」の文字を横書きしてなり、第9類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成16年3月16日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由(要旨) (1)本願商標は、「ユキビタス会計」の文字を書してなるものであるところ、その構成中の「ユキビタス」の文字が、本来はラテン語の「偏在する」という意味の語であったものが、近年は「ゲーム機や携帯電話機等あらゆるものがネットワークで結ばれている状態」を意味する語として使用されているものであり、また、その構成中の「会計」の文字がその指定商品・役務中の「財務会計処理に用いる電子計算機用プログラムを記憶させたCD-ROMその他の記憶媒体,財務会計処理に用いる電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守」との関係において「財務会計処理」の意味合いを看取させるものであるから、これを前記指定商品・役務に使用しても「ネットワークで結ばれている状態にある財務会計処理に用いる電子計算機用プログラムを記憶させたCD-ROMその他の記憶媒体,ネットワークで結ばれている状態にある財務会計処理に用いる電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守」を認識させるにとどまり、自他商品・役務を区別するための標識としての機能を有せず、単に商品の品質・内容及び役務の質・提供の内容を表示したものとしか理解・認識されないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品・役務以外の「電子応用機械器具及びその部品,電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,電気通信機械器具,コンピュータプログラムの提供」に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 (2)指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願に係る指定商品中「財務会計処理に用いる電子計算機用プログラムを記憶させたCD-ROMその他の記憶媒体」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。また、前記指定商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないから、政令で定める商品及び役務の区分に従って商品を指定したものと認めることもできない。したがって、本願商標は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり「ユキビタス会計」の文字よりなるところ、構成各文字は藍色で、同じ書体、同じ大きさ、等間隔に外観上まとまりよく一体に表現されているものである。さらに、これより生ずると認められる「ユビキタスカイケイ」の称呼も、よどみなく一連に称呼できるものである。 そして、その構成全体からは、原審説示の如き、特定の意味合いを看取することができないばかりでなく、特定の商品及び役務の品質等を直接かつ具体的に表示したものともいい難いものである。 また、当審において調査したが、該文字が指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、商品の品質及び役務の質等を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実を発見することができなかった。 そうすると、本願商標は、全体をもって一種の造語を表したものと認識されるとみるのが相当であって、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。 したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当でなく、原査定は、取消しを免れない。 なお、本願商標の指定商品については、不明確なところはないというのが相当であるから、商標法第6条第1項及び第2項に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当でない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 (色彩については原本参照) |
審決日 | 2006-08-22 |
出願番号 | 商願2004-24557(T2004-24557) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(Y0942)
T 1 8・ 13- WY (Y0942) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 箕輪 秀人 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
海老名 友子 山口 烈 |
商標の称呼 | ユビキタスカイケー、ユビキタス |
代理人 | 志賀 正武 |
代理人 | 青山 正和 |
代理人 | 村山 靖彦 |
代理人 | 高柴 忠夫 |