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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない Y30 |
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管理番号 | 1143292 |
審判番号 | 不服2004-4960 |
総通号数 | 82 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-10-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-03-11 |
確定日 | 2006-08-17 |
事件の表示 | 商願2003-30514拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 本願商標 本願商標は、別掲の構成よりなり、第30類「即席中華そばのめん,中華そばのめん」を指定商品として、平成15年4月15日に登録出願されたものである。 第2 原査定における拒絶の理由(要点) 原査定は、「本願商標は、『日本の』の文字と『うまいラーメン』の文字を二行に縦書きしてなるところ、本願指定商品との関係においてみると、単に商品が『日本のおいしいラーメンのめん』であることを普通に表示したにすぎないものとして理解されるにすぎず、自他商品識別標識として機能するものとは認められないから、これを本願指定商品に使用しても、これに接する取引者・事業者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨、認定、判断して、本願を拒絶したものである。 第3 当審の判断 1 本願商標の構成態様について 本願商標は、別掲のとおり、「日本の」の文字と「うまいラーメン」の文字を二行に縦書きしてなるものであり、筆書き風黒色文字にベージュ色の輪郭を施しているとはいえ、いまだ特異ともいい難い構成態様からなるものとみるのが相当であり、この構成が普通に用いられる方法を脱している態様のものとすることができないというべきである。 したがって、本願商標は、その構成自体に特徴がある旨の請求人の主張は採用することができない。 2 本願商標の自他商品識別標識機能について 本願商標を構成する「日本のうまいラーメン」の文字中、「日本の」の文字部分は、「日本における」程の意味を、「うまい」の文字部分は「おいしい」の意味を、また、「ラーメン」の文字部分は「中華そば」を指称する語として容易に理解、認識されるものであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、その指定商品である「即席中華そばのめん,中華そばのめん」との関係においては、「日本におけるおいしい即席中華そば(中華そば)のめん」であることを表現したものとして理解するに止まるというのが相当である。 このことは、インターネットのホームページや新聞記事情報の掲載例をみても、ラーメン及びその他の食品等について、「日本のうまい○○」の語句が、以下のように普通に使用されていることからも、十分に裏付けられるところである。 (1)「史上最強のラーメン・データベース ついに登場!日本のうまいラーメン2000 単行本発売」(http://kodansha.cplaza.ne.jp/hot/entertainment/2000_04_19/ 株式会社講談社のインターネットのホームページの表題) (2)「・・・日本のうまいラーメン、そば(うどんも含む)を食べたい衝動が定期的に襲ってくるのだ。・・・」(http://www.authority.ne.jp/setoguchi/column.asp?ID=223&DY=2003&DM=12&DD=31「HITOSHI SETOGUCHI OFFICIAL HOMEPAGE COLUMN 2003/12/31 頑張れ!吉野屋」の見出しの下) (3)「・・・せっかくSuiも日本に来たから、日本のうまいラーメンを食べさせたかったしね。・・・」(http://blog.livedoor.jp/wildeagle/archives/26102444.html「Johnny style! The way as I am... June10,2005 Meet Sui!+Part1+」の見出しの下) (4)「・・・あと、日本のラーメン好きで、日本のうまいラーメンを食べまくってる人が上海旅行や出張に来た時に食べても『書いてるほどたいしたことないじゃん』って思うかもしれんです。・・・」(http://gomibakolife.com/modules/weblog/details.php?blog_id=279「上海生活のゴミ箱-上海生活のゴミ箱Blog-xujiahuiのエントリ 2005/07/25 九秀ラーメン」の見出しの下) (5)「・・・日本のうまいラーメン食べたいです。・・・」(http://motofujino.livedoor.biz/archives/50414095.html「藤野素宏オフィシャルブログ おーるないと藤〔フジ〕 〜自分らしく生きる日々〜 2006年01月09日 ようやく完成!!&ケガの状況 その2」の見出しの下) (6)「・・・あそこの麺は日本のうまいラーメンを思い出させます。・・・。」(http://www.hokumaru.com/bbs.html?criteria=id_sort&keyword=&action=show_msg&bbs=668&category=2&next=20「北米マルごと情報満載 ほくまるドットコム!HOKUMARU CANADA 僕も金太郎派 #0970 2004/05/14 Fromラーメン道場(リッチモンド)」の見出しの下) (7)「・・・『日本のうまい魚ともお別れだから』・・・」(2001年4月11日付け、毎日新聞東京夕刊「[新聞記者・口出鶴造日記]一人で送別釣行」の見出しの下) (8)「・・・森田社長は『日本のうまい米と地下千メートルから噴出する天然水でつくった米菓はきっと米国でも人気を呼ぶと思う。・・・』・・・」(1992年12月25日付け、西日本新聞朝刊「『もち吉』米国進出へ、ロサンゼルスに事務所・直方市 筑豊」の見出しの下) (9)「・・・今日の日本のうまい洋菓子の原点は開進堂三代目、村上二郎氏にあるといってよかろう。・・・」(1991年1月4日付け、日本経済新聞夕刊「作家深田祐介氏-村上開進堂で迎える正月〔地球味な旅〕」の見出しの下) 3 本願商標の使用事実について なお、請求人は、「本願商標の態様は商品の出所識別機能を果たす形態であり、本願商標を付した商品『ラーメン』が1998年8月1日以来販売されて、2003年10月までの売り上げ全体が約17億円であることから、本願商標は自他商品の出所識別機能を十分に発揮しているものである」旨主張して、平成15年12月15日付け及び同16年6月15日付け提出の手続補足書において甲第1号の1ないし甲第34号証の5を提出しているものであり、加えて、他の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張している。 しかし、本願商標については前記認定のとおり判断するのが相当であって、本願商標が商品「即席ラーメンのめん」に付されていた事実は、前記甲号証のうち、商品外袋の写真部分が掲載されたものにおいて確認し得るが、それらは全て人の顔と思しき図形と「マルちゃん」の文字とからなる標章と共に使用されているものであって、本願商標のみが独立して指定商品に使用されて自他商品の識別標識としての機能を備えるに至ったという本願商標の使用例は確認することができなかった。 また、甲第23号証の、該商品の売上げ高に係る「〈日本のうまいラーメンシリーズ〉発売後2003年10月までの取引数量・売上金額」については容易に作成可能であることから、本願商標の売上げ状況を示すものとしては、客観性に欠けるといわざるを得ず、その他に本願商標の使用地域、指定商品の市場規模等を証する証拠の提出はなされていないものである。 また、そもそも商標の識別性の判断は、各商標につき、それぞれの取引の実情などを勘案し、個別具体的に判断すべき性質のものであるところ、本願商標については前記のとおり判断するのが相当であり、また、請求人(出願人)の挙げる登録例は本願商標とはその文字構成を異にするものであるから、同一に論ずることはできない。 4 そうとすると、本願商標を、その指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「日本におけるおいしい即席中華そば(中華そば)のめん」の意味合いを容易に理解、把握するに止まり、商品の出所を表示する標識とは認識し得ないものとみるのが相当であるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものというべきである。 5 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別掲】 本願商標(色彩については原本参照) |
審理終結日 | 2006-06-15 |
結審通知日 | 2006-06-20 |
審決日 | 2006-07-06 |
出願番号 | 商願2003-30514(T2003-30514) |
審決分類 |
T
1
8・
16-
Z
(Y30)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 津金 純子 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
岩本 和雄 久我 敬史 |
商標の称呼 | ニッポンノウマイラーメン、ニッポンノウマイ、ウマイラーメン |
代理人 | 小出 俊實 |
代理人 | 吉野 日出夫 |
代理人 | 石川 義雄 |
代理人 | 鈴江 武彦 |