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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y10 審判 全部申立て 登録を維持 Y10 |
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管理番号 | 1141983 |
異議申立番号 | 異議2005-90564 |
総通号数 | 81 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2006-09-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2005-10-28 |
確定日 | 2006-08-07 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4883654号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4883654号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4883654号商標(以下「本件商標」という。)は、「OculusGen」の文字を書してなり、平成17年2月8日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同17年7月29日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する次の(a)ないし(c)に示す登録商標(以下、これらを一括して「引用商標」という。)と称呼において類似する商標であり、その指定商品も同一又は類似のものである。 また、申立人は、我が国において50年近く眼科用機械器具を販売しており、同業界では一定の知名度を得ているから、本件商標は、引用商標を付した商品との間に出所の混同を生ずるおそれある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。 (a)登録第574293号の2商標は、昭和34年10月29日に登録出願、同36年6月10日に設定登録、同41年8月4日に商標権の分割移転の登録がされたものであって、「OCULUS」の文字を書してなり、指定商品については、平成15年8月6日に第8類、第9類及び第10類に属する商標登録原簿のとおりの商品に書換登録されたものである。 (b)登録第834698号商標は、「オクルス」の文字と「OCULUS」の文字とを二段に書してなり、昭和41年4月4日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同44年10月16日に設定登録されたものである。 (c)登録第4430676号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、平成11年5月12日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同12年11月2日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本件商標は、前記のとおり「OculusGen」の文字よりなるところ、該文字は同じ書体で一連に表されていて、その全体より生ずる「オクルスゲン」の称呼も冗長なものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、これを1語とみた場合、構成する第1文字の「O」のみならず後半部に位置する第7文字の「G」の文字も大文字で表されていて、通常の外国語の表記方法と異なるということができるが、全体を一語と認識することを妨げる程大きさが異なるものではなく、全体の文字数も9文字と一語とみて何ら不自然なものではない。しかも、「Oculus」の文字部分のみをもって自他商品の識別標識としての機能を果たすものとみるべき格別の事由も見出せないものであるから、かかる構成にあっては、全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然である。 そうとすれば、引用商標は、「OCULUS」の構成文字あるいは「オクルス」及び「OCULUS」の両構成文字に相応して「オクルス」の称呼を生ずるものであるから、本件商標より生ずる「オクルスゲン」の称呼と引用商標より生ずる「オクルス」の称呼とは、構成音数の差、相違する各音の音質の差等により、それぞれを一連に称呼しても語調、語感が相違し、十分区別し得るといわなければならない。 そして、両商標は、外観及び観念においても類似するところがない。 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではない。 (2)また、申立人の提出に係る証拠によれば、申立人は、兵庫県西宮市に所在する輸入総代理店「中央産業貿易株式会社」(以下「中央産業貿易」という。)を通じて屈折調節両眼視関連器械器具、視野検査器械、眼底診断器械器具などを我が国において販売している事実が認められる。しかしながら、提出された証拠では、中央産業貿易が申立人商品のカタログを作成し、あるいは同社のウエブサイトにおいて申立人の商品を扱っている旨を掲載し、また、書籍「新医療機器事典」の「眼科に特有の機器」に申立人の商品が掲載された各事実が認められるに止まりものであり、申立人は、雑誌、新聞などのメディアを通じての申立人商品の広告・宣伝の回数、期間などその実情についての主張・立証をせず、また、我が国において50年近く眼科用器械器具を販売している旨主張するも、その販売数料、販売額、販売地域など取引の実情について何ら主張・立証しない。 そうとすれば、申立人は眼科用機械器具を輸入総代理店を通じて我が国において販売している事実が認められるとしても、本件商標の登録出願の時に、引用商標が申立人の業務に係る眼科用器械器具を表示する商標として周知・著名であったとまでは認めることができない。 してみれば、本件商標は、引用商標と十分に区別し得る差異を有する非類似の商標であること前述のとおりであって、両商標間に誤認・混同の生ずる事由は見出せないといえるのに加え、引用商標が取引者・需要者の間に広く認識されているものとは認められないことからすると、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者・需要者がこれより直ちに引用商標を連想・想起し、申立人又は申立人と関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同するおそれはないといわなければならない。 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではない。 したがって、本件商標の登録は、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
引用登録第4430676号商標(色彩有り) |
異議決定日 | 2006-07-18 |
出願番号 | 商願2005-10061(T2005-10061) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Y
(Y10)
T 1 651・ 271- Y (Y10) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 浜岸 愛、山田 正樹 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
小林 薫 寺光 幸子 |
登録日 | 2005-07-29 |
登録番号 | 商標登録第4883654号(T4883654) |
権利者 | プロ トップ アンド メディキング カンパニー,リミテッド |
商標の称呼 | オクルスゲン、オクルスジェン、オキュルスゲン、オキュルスジェン、オクラスゲン、オクラスジェン、オキュラスゲン、オキュラスジェン |
代理人 | アインゼル・フェリックス=ラインハルト |
代理人 | 特許業務法人原謙三国際特許事務所 |
代理人 | 加藤 義明 |