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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y43
管理番号 1141525 
審判番号 不服2005-1700 
総通号数 81 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-09-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-02-01 
確定日 2006-07-14 
事件の表示 商願2004-7266拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,後掲のとおりの構成よりなり,第43類「飲食物の提供,レストラン等の飲食店に関する情報の提供」を指定役務として,平成16年1月29日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標
原査定において,本願商標の拒絶の理由に引用した登録第3127269号商標(以下,「引用商標1」という。)は,「餃子の」の文字を横書きに小さく書して,その右側に「王将」の文字を大きく顕著に横書きしてなるものであり,平成4年4月21日登録出願,第42類「中華料理その他東洋料理を主とする飲食物の提供」を指定役務とし,同8年3月29日に設定登録されたものである。
同じく,登録第3136848号商標(以下,「引用商標2」という。)は,「王将」(「将」の文字は,旧字体。)の文字をややレタリングして横書きにしてなり,平成4年9月30日登録出願,第42類「日本料理及びアルコール飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として同8年3月29日に設定登録されたものである。
同じく,登録第3167771号商標(以下,「引用商標3」という。)は,「くるくる寿司の王将」の文字を横書きにし,そのうちの「王将」の部分を赤色で,その他の部分を緑色で表したものであり,平成4年4月21日登録出願,第42類「すしの提供」を指定役務として同8年6月28日に設定登録されたものである。
同じく,登録第4034395号商標(以下,「引用商標4」という。)は,「くるくる寿司の王将」の文字を横書きにし,そのうちの「王将」の部分を赤色で,その他の部分を緑色で表したものであり,平成4年4月21日に登録出願された商願平04-106404に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同7年2月28日に登録出願され,第42類「うどん又はそばの提供」を指定役務として同9年7月25日に設定登録されたものである。
同じく,登録第4241873号商標(以下,「引用商標5」という。)は,「元祖餃子の王将」の文字を横書きにしてなり,平成7年2月16日登録出願,第42類「飲食物の提供」を指定役務として同11年2月19日に設定登録されたものである。
同じく,以下の4件は,いずれも指定役務は,商標登録原簿記載のとおりであるが,いずれも本願出願人に登録名義人の表示変更がなされた引用商標である。
登録第3140543号商標,登録第3140544号商標,登録第3140545号商標,登録第3140546号商標(以下,これらをまとめて「引用商標A」という。)

3 当審の判断
まず,引用商標Aの商標権は,商標登録原簿の記載によれば,登録名義人の表示変更が,いずれも平成16年9月15日になされており,その結果,本願の出願人と,引用商標Aの商標権者とは同一人となったものである。
また,引用商標5は,その構成前記2のとおりであるところ,その構成文字は,外観上まとまりよく一体に表されていて,構成中の「王将」の文字部分のみが独立して認識されると見るべき特段の事情は見いだせない。
したがって,本願商標と引用商標5とは,外観,称呼,観念のいずれの点より見ても,類似しないものである。
そうすると,本願商標が引用商標A及び引用商標5により,商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。
そこで,本願商標と引用商標1ないし引用商標4との類否について検討する。本願商標は,後掲のとおりの構成よりなるところ,赤色の正方形の上部に「餃子・中華家」の文字を横書きにし,中央にややレタリングしてなる大きな「王将」の文字を縦書きにして顕著に表し,その「王」と「将」の間に「OHSHO」の文字を直交するように横書きにし,「王将」の文字の左下部に回りを線で四角く囲んだややレタリングしてなる小さな「大阪」の文字を配してなるところ,その構成文字全体より特定の観念を有するものとは認められず,その構成から特定の一連の称呼を生ずるものとも認められないものであり,むしろ,その構成中,特に顕著に表示してなる「王将」の文字と,その読みをローマ字で表示して特定していると認められる「OHSHO」の文字に相応して,「オウショウ」の称呼を生ずるとするのが相当である。
これに対して,引用商標1は,前記のとおり構成よりなるところ,その構成中「餃子の」の文字は,その指定役務との関係からして,「中華料理その他東洋料理を主とする飲食物の提供」の役務の提供の用に供するものを表示した部分であって,自他役務の識別標識としての機能が弱い部分であり,これに接する取引者,需要者は,その構成文字中特に顕著に書されている「王将」の部分に着目して,これより生ずる「オウショウ」の称呼をもって取引に当ることも決して少なくないものと見るのが相当である。
また,引用商標2は,その構成から「オウショウ」の称呼が生ずること明らかである。
次に,引用商標3及び引用商標4は,前記2のとおりの構成よりなるところ,これより生ずると認められる「クルクルズシノオウショウ」の称呼も冗長というべきものであり,その構成中「くるくる寿司の」の文字は,その指定役務との関係からして,指定役務の提供の形態を表示した部分であって,自他役務の識別標識としての機能が弱い部分であり,これに接する取引者,需要者は,その構成文字中,目を引くように色彩を変えて書されている「王将」の部分に着目して,これより生ずる「オウショウ」の称呼をもって取引に当ることも決して少なくないものとみるのが相当である。
してみれば,本願商標と,引用商標1ないし引用商標4とは,それぞれの外観,観念を考慮してもなお,「オウショウ」の称呼を共通にする共通にする相紛れるおそれのある,全体として類似する商標であるといわざるを得ない。
しかも,本願商標の指定役務は,引用商標1ないし引用商標4の指定役務と類似するものである。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すことができない。
なお,出願人は,引用商標1ないし引用商標5については,本出願人が所有する引用商標Aとこれまで併存していた事実に鑑みれば,本願商標と引用商標1ないし引用商標5も,同様に出所混同が生じないものと解され,併存登録されてしかるべきである旨主張しているが,前記引用商標A及び引用商標1ないし引用商標4については,サービスマーク登録制度の導入に伴う特例措置により重複登録されているものであるから,出願人の前記主張を採用することができない。
引用商標5については,前述のとおり非類似のものであるので,本願の判断に影響を与えるものとは認められない。
また,請求人は,本願商標は,本人所有の「大阪王将」商標(登録第3140544号商標)と同様に「大阪」の文字を有しており,「大阪王将」が,本人の商標として長年使用され需要者に浸透し,熟知されていることからも,引用商標とは,具体的出所の混同を生じるおそれはない旨述べているが,それに関する証拠の提出はなく,また,本願商標は請求人の指摘する,「大阪王将」の文字を一連に書してなる商標とは,態様を異にするものであるから,請求人の主張を採用することはできない。
さらに,請求人は,過去の登録例を挙げて述べるところがあるが,それらは,本件とは事案を異にするものであるから,採用することができない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 本願商標






審理終結日 2006-05-19 
結審通知日 2006-05-22 
審決日 2006-06-02 
出願番号 商願2004-7266(T2004-7266) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Y43)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小田 昌子 
特許庁審判長 柳原 雪身
特許庁審判官 今田 尊恵
山本 良廣
商標の称呼 ギョーザチューカヤオーショー、オーショー、オー 
代理人 辻本 一義 
代理人 神吉 出 
代理人 辻本 希世士 

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