ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y1641 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y1641 |
---|---|
管理番号 | 1136648 |
審判番号 | 不服2004-4002 |
総通号数 | 78 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-06-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-02-27 |
確定日 | 2006-06-05 |
事件の表示 | 商願2003- 22295拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「カポネ」の文字を標準文字としてなり、第16類及び第41類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年3月20日に登録出願されたものである。 そして、願書記載の指定商品及び指定役務については、原審における平成15年10月8日提出の手続補正書により、第16類「新聞,雑誌」及び第41類「当せん金付証票の発売,技芸・スポーツ又は知識の教授,献体に関する情報の提供,献体の手配,セミナーの企画・運営又は開催,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出,映像機器・音声機器等の機器であって放送番組の制作のために使用されるものの操作,スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,興行場の座席の手配,映画機械器具の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,運動用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,ネガフィルムの貸与,ポジフィルムの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,書画の貸与,写真の撮影,通訳,翻訳,カメラの貸与,光学機械器具の貸与」と補正されたものである。 2 原審の拒絶理由の要旨 本願商標は、禁酒法時代のシカゴで密輸入、酒類の密造、賭博で大儲けしたり、凶悪犯罪を重ねたりし、「夜の帝王」と恐れられた、米国のギャング首領として著名な「カポネ」の文字を普通に用いられる方法にて書してなるところ、これを本願の指定商品・役務中上記文字に照応する事項を内容とする商品及び役務、例えば「印刷物、電子出版物の提供、書籍の制作、映画の制作、演劇の上演、放送番組の制作」等に使用したときは、取引者・需要者は上記意味合いを内容とした商品及び役務であると認識するに止まり、単にその商品及び役務(品質及び質)を表示するにすぎないものと認められるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。 3 当審の判断 (1)本願商標は、「カポネ」の文字からなるものであるところ、当該「カポネ」は「アメリカのギャングの首領。俗にアル・カポネ。禁酒法制定以来、酒の密売などあらゆる反社会的な行為をした。」(広辞苑)を表す語であることが認められる。 しかしながら、当該文字が上記の人名に該当するものであるとしても、これより、特定の具体的事象(事項)が直ちに想起されるとまでは言い難いから、商品や役務に関して何らかの具体的な内容を看取させるということができないものである。 そして、当該文字が本願の指定商品及び指定役務の品質及び質等を表示するものとして取引上普通に使用されている事実を発見することはできなかった。 したがって、本願商標は、その指定商品及び指定役務に使用しても、当該商品の品質や役務の質を表示するものとして認識されないというのが相当であるから、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得るというべきである。 よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものではない。 (2)また、本願商標は、特定の商品の品質や役務の質を表したものとはいえないから、指定商品及び指定役務に使用しても、商品の品質や役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるということもできない。 したがって、本願商標は、同法第4条第1項第16号に該当するものではない。 (3)以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に、本願を拒絶する理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2006-05-25 |
出願番号 | 商願2003-22295(T2003-22295) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(Y1641)
T 1 8・ 13- WY (Y1641) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大井手 正雄 |
特許庁審判長 |
山口 烈 |
特許庁審判官 |
山本 良廣 伊藤 三男 |
商標の称呼 | カポネ |
代理人 | 中井 信宏 |