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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y32
審判 全部申立て  登録を維持 Y32
管理番号 1133047 
異議申立番号 異議2005-90270 
総通号数 76 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2006-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-06-03 
確定日 2006-03-08 
異議申立件数
事件の表示 登録第4856330号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4856330号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4856330号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示す構成からなり、平成16年8月3日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年4月15日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由
(1)登録異議申立1
ア 引用商標
登録異議申立人(メトロ株式会社)の引用する登録第922447号商標は、別掲(2)に示す構成からなり、昭和43年10月30日に登録出願、昭和46年8月16日に設定登録されたものである。指定商品については、平成13年10月31日、第30類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に書換登録がなされたものである。同じく、登録第4711009号商標は、別掲(3)に示す構成からなり、また、登録第4711010号商標は、「メトロ」の文字を書してなり、いずれも、平成14年11月20日に登録出願、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年9月19日に設定登録されたものである。以下、これらを併せて「引用商標」という。
イ 理由の要点
(ア)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、その構成部分「MINT」がハッカの植物を直観せしめ、業界において原材料・品質・用途等を表すものとして普通に用いられており、自他商品識別機能を有しない。そうとすれば、本件商標及び引用商標は、いずれもその構成文字に相応して「メトロ」の称呼を生じるものである。したがって、両商標は称呼上、外観上類似する商標である。また、本件商標と引用商標は、指定商品も類似のものである。
(イ)商標法第4条第1項第16号該当について
本件商標は、「MINT」の言葉を有するから、ミント、ペパーミント入りでない商品の使用については商品の品質誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
(2)登録異議申立2
ア 引用商標
登録異議申立人(エムアイピー メトロ グループ インテレクチュアル プロパティー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト)の引用する商標は、登録異議申立1の引用商標と同じものである。
イ 理由の要点
ミントは指定商品との関係で単に商品の品質を表すにすぎない。本件商標の要部は「メトロ」の部分にある。本件と引用の両商標は、ともに「メトロ」の称呼を生ずることから、称呼上互いに類似し出所の混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲(1)のとおり、欧文字の「m」状の黒塗り図形と「METROMINT」の文字からなるものであるところ、当該構成図形と文字とはそれぞれ独立して自他商品の識別機能を果たし得ると認められる。そして、当該「METROMINT」は、その構成各文字が同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもって一体的に表されたものであり、特定の観念を生じさせない一連の造語として看取されるとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、当該文字に相応して「メトロミント」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものというべきである。
一方、引用商標は、いずれも、その構成文字から「メトロ」の称呼、「地下鉄」の観念を生ずるものである。
しかして、上記の「メトロミント」と「メトロ」の両称呼は、構成音の相違が明らかであり、判然と区別し得るものである。そして、本件商標と引用商標とは、観念上で比較することができない。
さらに、本件商標と引用商標とは、その構成において明らかな差異を有するから、外観において相紛れるおそれがあるものとはいえない。
してみると、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれよりみても、引用商標に類似する商標ということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)「MINT」がハッカを意味する英語「mint」に通ずる文字であるとしても、本件商標は、前記(1)で認定したとおり、その構成文字が一連の造語とみられるものであり、かかる構成態様においては、「MINT」の部分から特定の商品の品質を認識させるものではないと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、その指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものとはいえないから、商標法第4条第1項第16号には該当しないというべきである。
(3)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標


(2)登録第922447号商標


(3)登録第4711009号商標

異議決定日 2006-02-20 
出願番号 商願2004-71565(T2004-71565) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (Y32)
T 1 651・ 272- Y (Y32)
最終処分 維持  
前審関与審査官 土井 敬子 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 寺光 幸子
小林 薫
登録日 2005-04-15 
登録番号 商標登録第4856330号(T4856330) 
権利者 大塚製薬株式会社
商標の称呼 エム、メトロミント、メトロ 
代理人 中川 博司 
代理人 松本 尚子 
代理人 アインゼル・フェリックス=ラインハルト 
代理人 山田 威一郎 
代理人 光藤 覚 
代理人 加藤 義明 
代理人 岩井 智子 
代理人 松本 康伸 

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