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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服200824615 審決 商標
不服200733142 審決 商標
不服200318034 審決 商標
不服2011650123 審決 商標
不服200910929 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y29
審判 全部申立て  登録を維持 Y29
審判 全部申立て  登録を維持 Y29
管理番号 1131506 
異議申立番号 異議2005-90011 
総通号数 75 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2006-03-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-01-11 
確定日 2006-01-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第4808849号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4808849号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4808849号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示したとおりの構成よりなり、平成16年2月25日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同16年10月8日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当するから、その登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第18号証を提出している。
本件商標は、申立人の引用に係る、「LACTEL」の文字を書してなり、平成6年3月2日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿のとおりの商品を指定商品として、同10年4月3日に設定登録された登録第4132674号商標(以下「引用商標」という。)と、類似する商標であり、その指定商品も同一又は類似する。
また、引用商標は、乳製品について世界的に周知な商標であるから、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者・需要者は申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかの如く誤認し、その出所について混同するおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号に基づき、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲に示すとおり、幾何様図形含めて商標全体をグレーの淡い色調で彩色してなり、その左、中央及び右の各部分に、大きく「LACREL」の欧文字、及び小さく「CREME DE QUALITE」(第3文字目及び末尾の「E」には、アクサンテギュを付記してなる。以下、同じ。)の欧文字を二段に書し、さらに、左及び右の各部分には、「CREME DE QUALITE」の下に小さく「ラクレール」の片仮名文字を書してなるものである。
しかして、上記構成文字中、「CREME DE QUALITE」の文字部分は、品質を表す文字部分と認められるから、自他商品の識別標識としての機能を果たす文字部分は、「LACREL」、「ラクレール」の各文字にあるものと認められ、したがって、本件商標は、上記構成文字に相応して「ラクレル」及び「ラクレール」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
これに対し、引用商標は、前記のとおり「LACTEL」の文字よるなるから、該構成文字に相応して「ラクテル」の称呼を生ずるものである。
そこで、まず、本件商標より生ずる「ラクレル」の称呼と引用商標より生ずる「ラクテル」の称呼とを比較するに、両称呼は、第3音において「レ」の音と「テ」の音の相違を有し、他の第1音及び第2音の「ラ」「ク」及び語尾の「ル」の音を共通にするものである。
しかして、相違する「レ」と「テ」の音は、前者が舌を硬口蓋に近づけ、舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声子音(r)と母音(e)との結合した音節であるのに対し、後者は、舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させて発する無声子音(t)と母音(e)との結合した音節であって、調音位置及び調音方法を異にする異質の音であるから、これらの差異が4音という比較的短い音構成からなる両称呼に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼するときは、その語調、語感が相違し、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。
また、本件商標から生ずる「ラクレール」の称呼と引用商標から生ずる「ラクテル」の称呼においても、前記の差異に加え、第3音において長音の有無の差異を有するものであるから、両者は、称呼において互いに相紛れるおそれはないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼において類似するものではなく、また、本件商標「LACREL」と引用商標「LACTEL」の各文字部分は、第4文字目において「R」と「T」の明確な差異を有するから、外観上も相紛れるおそれもない。
さらに、両商標は共に造語と認められるから、観念においては比較すべくもないものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれにおいても類似しない商標といわざるを得ない。
(2)次に、申立人の提出に係る甲各号証によれば、申立人は、フランスで2番目に大きな乳製品製造会社であり、乳製品の輸出においてはフランスで第1位、2003年の売上高も72億ドルと推認され、フランスにおける乳製品関係の大手企業であることが認められる。
しかしながら、これらの証拠によっては、引用商標が我が国において、取引者、需要者間に周知・著名であるとまではいうことができないから、そうとすれば、本件商標が申立人又は申立人と関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反して登録されたものということはできないから、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲 本件商標(色彩は原本を参照)


異議決定日 2005-12-15 
出願番号 商願2004-16962(T2004-16962) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (Y29)
T 1 651・ 25- Y (Y29)
T 1 651・ 271- Y (Y29)
最終処分 維持  
前審関与審査官 藤平 良二 
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 寺光 幸子
小林 薫
登録日 2004-10-08 
登録番号 商標登録第4808849号(T4808849) 
権利者 不二製油株式会社
商標の称呼 ラクレール 
代理人 水野 勝文 
代理人 菊地 栄 
代理人 岸田 正行 

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