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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Z3032
管理番号 1131172 
審判番号 不服2000-5744 
総通号数 75 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-03-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-04-21 
確定日 2006-02-17 
事件の表示 平成10年商標登録願第46922号拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「Sweetie」の文字を標準文字で書してなり、第29、第30類及び第32類に属する願書記載のとおりの商品及を指定商品として、平成10年6月5日に登録出願されたものである。
そして、その指定商品については、原審における平成11年9月14日、当審における同12年4月21日及び同年8月18日付け手続補正書により30類「オロブランコ風味またはオロブランコを含有する菓子及びパン」及び第32類「オロブランコを原料とする果実飲料,オロブランコ風味またはオロブランコを含有する清涼飲料」に補正されたものである。

2 原査定の引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第674516号商標(以下「引用商標1」という。)は、「スィーティ」及び「SWEETIE」の文字を書してなり、昭和37年12月12に登録出願、同40年4月28日に設定登録され、その後、同51年8月9日、同60年6月18日及び平成7年11月29日の三回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされたものであり、その指定商品は、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりである。
同じく、登録第2147563号商標(以下「引用商標2」という。)は、後掲のとおりの構成よりなり、昭和61年10月18日に登録出願、平成元年6月23日に設定登録され、その後、同11年6月29日に、商標権存続期間の更新登録がなされたものであり、その指定商品は、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりである。
同じく、登録第2679010号商標(以下「引用商標3」という。)は、後掲のとおりの構成よりなり、平成2年2月16日に登録出願、同6年6月29日に設定登録され、その後、同16年2月10日に商標権存続期間の更新登録がなされ、また、同16年3月31日に指定商品の書換登録がなされた結果、その指定商品は、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりになっているものである。
同じく、登録第2704291号商標(以下「引用商標4」という。)は、後掲のとおりの構成よりなり、平成3年10月4日に登録出願、同7年2月28日に設定登録され、その後、同16年9月7日に、商標権存続期間の更新登録がなされ、また、同17年7月13日に指定商品の書換登録がなされた結果、その指定商品は、第29類、第30類、第31類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりになっているものである。
同じく、登録第4079686号商標(以下「引用商標5」という。)は、後掲のとおりの構成よりなり、平成7年8月25日に登録出願、同9年11月7日に設定登録され、その指定商品は、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりである。
同じく、登録第4123949号商標(以下「引用商標6」という。)は、後掲のとおりの構成よりなり、平成8年3月15日に登録出願、同10年3月13日に設定登録されたものであり、その指定商品は、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりである。

3 当審の判断
本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標1の指定商品と同一又は類似の商品は、すべて削除されたと認め得るところである。
引用商標2の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、請求人(出願人)が譲渡により取得し、その移転登録が平成15年12月5日にされているものであり、引用商標4の商標権は、平成16年8月4日に、登録名義人の表示変更がなされているものである。
してみれば、本願商標の請求人と引用商標2及び引用商標4の商標権者は、同一人になったものである。
また、引用商標3の指定商品が、上記2のとおり、書換登録がなされた結果、本願商標の指定商品と、引用商標3の指定商品とは、同一又は類似する商品が存在しなくなったものである。
次に、本願商標と引用商標5及び引用商標6(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)の類否について検討する。
本願商標は、「Sweetie」の文字よりなるところ、該文字は英語で、「かわいい人(もの)、いとしい人、甘いもの」等の意味を有するものであり、該文字に相応して、「スウイーティ」の称呼が生ずるとするのが相当である。
ところで、「Sweetie」は、グレープフルーツの学名オロブロンコ種に属し、グレープフルーツとポメロ(文旦)を交配したものとしても知られているものであるが、請求人(出願人)の提出に係る甲第5号証の1及び甲第5号証の2(CITRUS VARETIES OF THE WORLDのOROBLANCO OR SWEETIEの項)によれば、「Sweetie」は、CMBI(請求人の名称シトラス マーケチング ボード オブ イスラエルの略称)によって開発され、「Sweetie」と名付けられたことが、認められる。
これに対して、引用商標は、それぞれ後掲のとおりの構成よりなり、その構成中に「LOTTE」、「Sweetie」及び「スウィーティ」の文字を有してなるものであるところ、構成中の「LOTTE」の文字部分は、ガム、チョコレート等の菓子の製造販売で知られる、引用商標の権利者(株式会社ロッテ)のハウスマークとして一般に広く知られたものであるのに対し、「Sweetie」及び「スウィーティ」の文字部分は、上記意味の英語とその表音を表したものとして理解されるか、又は、請求人の開発に係るイスラエル産オロブロンコ種の柑橘類の名称として把握され、本願指定商品との関係においては、原材料の表示の一つと理解されるにとどまるものであって、比較的印象の弱い語といえる。
そうとすると、引用商標の構成中で、自他商品の識別標識として強く支配的な印象を受けるのは「LOTTE」の文字部分であり、これに接する取引者、需要者が「LOTTE」の文字部分を捨象して、「Sweetie」又は「スウィーティ」の文字部分のみをもって、自他商品の識別標識として認識するとは認め難いものである。
してみれば、引用商標に接する取引者、需要者は、構成中の「LOTTE」の文字部分を商品の取引指標として認識すると見るのが相当であるから、引用商標の構成中「Sweetie」又は「スウィーティ」の文字部分のみを抽出して、単に「スウィーティ」の称呼をもって取引に資するものとはいい難く、ほかに引用商標から「Sweetie」又は「スウィーティ」の文字部分のみを抽出して取引に資されるべき格別の事情は見いだせない。
したがって、引用商標から、単に「スウィーティ」の称呼をも生ずるものとし、その上で、「スウィーティ」の称呼を生ずる本願商標と称呼において類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 引用商標2


引用商標3


引用商標4

(色彩は、原本参照のこと。)

引用商標5

(色彩は、原本参照のこと。)

引用商標6

審決日 2006-02-07 
出願番号 商願平10-46922 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (Z3032)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大島 勉 
特許庁審判長 柳原 雪身
特許庁審判官 山本 良廣
小出 浩子
商標の称呼 スウイーティ、スイーティー 
代理人 牧 哲郎 
代理人 牧 レイ子 
代理人 菊谷 公男 

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