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審決分類 審判 一部無効 商4条1項11号一般他人の登録商標 無効としない Y01
管理番号 1131028 
審判番号 無効2005-89004 
総通号数 75 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-03-31 
種別 無効の審決 
審判請求日 2005-01-21 
確定日 2006-01-10 
事件の表示 上記当事者間の登録第4713749号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4713749号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成14年3月24日に登録出願され、「夢源カタカムナ」の文字を横書きしてなり、第1類「化学品,非鉄金属,非金属鉱物」を指定商品として、同15年10月3日に設定登録されたものである。

2 請求人の引用する登録商標
請求人は、次の3件の登録商標を引用しているところ、いずれも、現に有効に存続している。
(1)登録第2129742号商標(以下、「引用商標1」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和59年8月28日に登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、平成1年4月28日に設定登録がされ、その後、平成10年12月1日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(2)登録第2306955号商標(以下、「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和63年4月20日に登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、平成3年4月30日に設定登録がされ、その後、平成12年11月28日に商標権の存続期間の更新登録がされ、指定商品については、同13年6月27日に、書換登録により、第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)、第4類「固形潤滑剤」、第10類「耳栓」、第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」となったものである
(3)登録第2306956号商標(以下、「引用商標3」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和63年4月20日に登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、平成3年4月30日に設定登録がされ、その後、平成12年11月28日に商標権の存続期間の更新登録がされ、指定商品については、同13年6月27日に、書換登録により、第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)、第4類「固形潤滑剤」、第10類「耳栓」、第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」となったものである

3 請求人の主張の要点
請求人は、本件商標の指定商品中「化学品」についての登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする。との審決を求めると申し立て、その理由及び上申書において次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第14号証を提出した。
(1)審判請求の利益
請求人は、別掲(4)のとおりの構成よりなる商標(以下、「別掲(4)の商標」という。)について、平成15年12月10日に登録出願(商標登録願第2003-109745号、以下、「別掲(4)の商標登録出願」という。)をしたところ、本件商標外を引用商標とする、商標法第4条第1項第11号該当の拒絶理由通知を受け(甲第3号証)、その後、拒絶すべき旨の査定を受けたので、平成16年12月7日に、拒絶査定に対する審判(審判2004-24989)を請求した。
よって、請求人は、本件審判請求について利害関係を有する。
(2)本件商標と引用各商標との類否
本件指定商品中「化学品」についての本件商標の登録は、引用商標1ないし同3と類似するから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(ア)本件商標と引用商標1との類否
別掲(4)の商標登録出願は、審査において、本件商標を引用して拒絶の理由を通知された。そうとすれば、審査において、本件商標及び別掲(4)の商標より「ムゲン」の称呼を生ずるとしたことは明らかである。
したがって、本件商標からは、「ムゲン」の称呼を生ずることになる。 また、引用商標1は、別掲(4)の商標登録出願にかかる商標とほぼ同一の構成よりなるから、引用商標1からも「ムゲン」の称呼を生ずることになる。
したがって、本件商標と引用商標1とは、外観及び観念が相違するとしても、「ムゲン」の称呼を共通にする類似する商標であるということになる。
また、本件商標の指定商品第1類「化学品」と引用商標1の指定商品中第1類「化学品(他の類に属するものを除く)」は、同一商品であり、さらに、引用商標1は、本件商標に対して先願、先登録の関係にある。
(イ)本件商標と引用商標2との類否
本件商標からは、「ムゲン」の称呼を生ずることは、上記(ア)で述べたとおりである。
引用商標2は、上段に「無限」の大型文字を置き、その下段に「MUGEN POWER」の小型文字を配してなるところ、引用商標2は別掲(4)の商標と配置構成は相違するものの、「無限」の文字が大型文字で際立つ構成である点においては、ほぼ同様な配置構成からなるものである。
ゆえに、引用商標2は、「ムゲン」の称呼を生ずることになる。
したがって、本件商標と引用商標2とは、外観及び観念が相違するとしても、「ムゲン」の称呼を共通にする類似する商標であるということになる。
また、本件商標の指定商品第1類「化学品」と引用商標1の指定商品中第1類「化学品(他の類に属するものを除く)」は、同一商品であり、さらに、引用商標1は、本件商標に対して先願、先登録の関係にある。
(ウ)本件商標と引用商標3との類否
本件商標からは、「ムゲン」の称呼を生ずることは、上記(ア)で述べたとおりである。
引用商標3は、左側に「無限」の文字を置き、その左側に明確にスペース(文字間隔)を空けて「MUGEN」の文字(前記MUGENの文字より明らかに小型文字で構成)を配したものであり、別掲(4)の商標の構成と配置構成は相違するが、「無限」の文字が大型文字で際立つ構成である点においては、ほぼ同様な配置構成からなるものである。
ゆえに、引用商標3は、「ムゲン」の称呼を生ずることになる。
したがって、本件商標と引用商標3とは、外観及び観念が相違するとしても、「ムゲン」の称呼を共通にする類似する商標となる。
また、本件商標の指定商品第1類「化学品」と引用商標1の指定商品中第1類「化学品(他の類に属するものを除く)」は、同一商品であり、さらに、引用商標1は、本件商標に対して先願、先登録の関係にある。

4 被請求人の答弁
被請求人は、答弁していない。

5 当審の判断
本件商標は、前記したとおり、「夢源カタカムナ」の文字を横書きしてなるところ、その構成にかかる各文字は、同じ大きさ、同じ間隔で、外観上まとまりよく、一体的に表されているものである。
また、本件商標全体より生ずる「ムゲンカタカムナ」の称呼は、やや冗長であるとしても、よどみなく一気に称呼し得るものである。
さらに、本件商標を「夢源」と「カタカムナ」とに分断して称呼、観念しなければならないとする格別の理由も見いだせない。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して「ムゲンカタカムナ」の称呼のみを生ずる造語を表してなるものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標から単に「ムゲン」の称呼をも生ずるものとし、その上で、本件商標と引用各商標とが称呼において類似するものとする、請求人の主張は、採用できない。
したがって、本件商標は、その指定商品中の「化学品」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(1)引用商標1(登録第2129742号)



別掲(2)引用商標2(登録第2306955号)



別掲(3)引用商標3(登録第2306956号)



別掲(4)請求人出願中の商標(商標登録願第2003ー109745号)



審理終結日 2005-10-26 
結審通知日 2005-11-01 
審決日 2005-11-29 
出願番号 商願2002-28456(T2002-28456) 
審決分類 T 1 12・ 26- Y (Y01)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 中村 謙三
井岡 賢一
登録日 2003-10-03 
登録番号 商標登録第4713749号(T4713749) 
商標の称呼 ムゲンカタカムナ、ムゲン、ユメゲン、カタカムナ 
代理人 石戸 久子 
代理人 山口 栄一 

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