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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y16
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y16
管理番号 1130995 
審判番号 不服2004-2434 
総通号数 75 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-03-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-02-06 
確定日 2006-02-06 
事件の表示 商願2003-35143拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「マルチ」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第16類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年4月30日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、同年11月18日付けの手続補正書において、第16類「アルミニウム箔を蒸着した食品保存用プラスチック袋,ジッパー付き食品保存用プラスチック袋,ジッパー付き食品保存・電子レンジ調理用プラスチック袋,家庭用食品包装用プラスチック製袋,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,合成紙製調理用シート,家庭調理用食品加熱シート,食品の水分・生臭み吸収シート及び袋,調理用濾過シート及び袋,台所用ゴミ入れ用水切り袋,合成紙製台所用ふきん,キッチンペーパー」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「(1)本願商標は、『複数の、多様な』等の意でよく知られた『マルチ』の文字を標準文字で表してなるところ、これを本願指定商品について使用した場合、『多機能な品質を備えた商品』程度の意を需要者に理解させるにすぎないものであるから、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。(2)本願商標は、『Multi Q』の欧文字を横書きしてなり、平成13年11月28日に登録出願、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年12月27日に設定登録された登録第4632582号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、前記したとおり、「マルチ」の片仮名文字からなるところ、「マルチ」の文字が原審説示の如き意味を有するとしても、該語は、漠然とした意味合いを表すにとどまり、補正された指定商品との関係において、直ちに、具体的な商品の品質等を表すものとはいい難いばかりでなく、当審において職権をもって調査したが、該文字が補正後の指定商品の品質等を表示するためのものとして、取引上普通に使用されているという事実も見出すことはできなかった。
してみれば、本願商標は、これをその補正後の指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、前記したとおりの構成からなるものであるから、該構成文字に相応して、「マルチ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、前記したとおりの構成からなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「マルチキュー」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ、構成中の「Q」の文字部分が商品の記号・符号として用いられる場合があるとしても、かかる構成においては、商品の記号・符号を表したものとはいい難いところであるから、むしろ構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然であり、他に構成中の「Multi」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
そうとすれば、引用商標は、該構成文字全体に相応して「マルチキュー」の称呼のみを生ずるものであって、単に「マルチ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、引用商標から「マルチ」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標が称呼上類似するものとした原査定は妥当なものとはいえない。
(3)まとめ
したがって、本願商標を商標法第3条第1項3号及び同法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当でなく、原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2006-01-26 
出願番号 商願2003-35143(T2003-35143) 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (Y16)
T 1 8・ 262- WY (Y16)
最終処分 成立  
前審関与審査官 野上 サトル木村 一弘鈴木 修 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 小林 薫
寺光 幸子
商標の称呼 マルチ 
代理人 網野 友康 

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