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審決分類 審判 査定不服 商3条1項4号 ありふれた氏、名称 登録しない Y0709
管理番号 1129246 
審判番号 不服2004-8448 
総通号数 74 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-02-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-04-23 
確定日 2005-12-26 
事件の表示 商願2003- 60905拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「安川」の文字を標準文字により書してなり、第7類及び第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年7月22日に登録出願されたものである。
その後、指定商品については、当審において平成16年5月28日付け手続補正書により、第7類「金属加工用ロボット,半導体製造装置用搬送ロボット,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用のものを除く。),交流発電機,直流発電機,塗装用ロボット」及び第9類「測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電気磁気測定器,光学機械器具,電気通信機械器具,半導体素子,電子回路,集積回路,大規模集積回路,その他の電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,回転変流機,調相機,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、日本電信電話株式会社の電話帳において、ありふれた氏と認める『安川』の文字を標準文字で表してなるにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記の構成のとおりよりなるところ、該文字は、原審説示の如く、また、請求人(出願人)も認めているとおり、ありふれた氏と認められる「安川」の文字を普通に用いられる方法で表示してなるにすぎないものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当するものといわざるを得ないものである。
請求人は、本願の指定商品を始めとする種々の商品について本出願以前から本願商標を継続的かつ大規模に使用した結果、日本国内の多数の需要者・取引者・使用者間に広く認識されるに至ったから、本願商標が商標法第3条第2項により登録されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証(枝番号を含む。)を提出した。
そこで、請求人の提出した各証拠について検討する。
(1)甲第1号証1ないし8は、請求人会社の商品について本願商標の使用状況を証明するものと認められるカタログであるところ、これらの中には、「安川 半導体製造装置用機器」(甲第1号証-7)、「安川 半導体ウエハ搬送装置」(甲第1号証-8)の如く「安川」の文字が半角スペースを空けてその後に商品名を表示してなる使用例が認められるものの、それ以外は「安川全電気式産業用ロボット」「安川ディジタルサーボ用位置決め装置」「安川汎用インバータシリーズ」「安川省エネドライブシリーズ」「安川産業用ロボット」等の如く「安川」の文字に商品名を組み合わせた構成よりなるものの使用であって、「安川」の文字それのみの使用とは認められないものである。
そうとすれば、請求人が提出したカタログにおいては「安川」の文字自体が自他商品識別標識として機能しているとはいい難い。むしろ、該カタログ全体から、商標として機能し得る表示は請求人商標「YASKAWA」又は請求人会社に係る商号商標「株式会社安川電機」及び「YASKAWAと共に表示されている図形」等にあるとみるのが相当であって、本願商標の商標としての機能・役割を果たしていること又はその使用状況等を客観的に示すものとはいい難く、直ちに本願商標の登録性を理由づける根拠とすることはできない。
(2)甲第2号証1ないし28は、請求人の本願商標の広告・宣伝状況を示す証拠と認められる各種新聞記事であるところ、これらは、商品「インバータ」及び「サーボドライブ」について、「安川のインバータ」「安川のACサーボドライブ」の如く「安川」の文字を含んで表示しているが、いずれの場合も「安川」の文字に助詞「の」を介し商品名を組み合わせてなる構成であって、「安川」の文字それ自体が単独での使用でないばかりか、直ちに自他商品識別標識として機能しているとは認め難い。むしろ、これら広告記事の全体から、商標として機能し得る表示は、前記(1)と同じとみるのが相当である。
(3)甲第3号証1ないし6は、請求人会社の本願指定商品が著名であることを示す証拠と認められる雑誌及びインターネット情報であるところ、これらから請求人会社は、「産業用ロボット」「サーボモーター」「インバータ」については、世界的に著名な企業であることが認められる。
(4)甲第4号証1ないし17は、本願商標が、請求人の商品を示す商標として他社に広く認識されていることを証明するとする雑誌又はインターネット情報であるところ、文中に「安川ロボット」「安川のPCと・・・」「安川製」の如き表示がみられるものの、いずれの場合も、文中に記述的あるいは説明的に記載されたものが殆どであって、それら表示をもって直ちに本願商標を使用しているとはいえない。
(5)甲第5号証1及び2は、請求人会社のホームページと認められるところ、これらには本願商標の具体的な使用状況・使用実績等に関する記述箇所は見出せないから、その使用状況を客観的に示すものとはいえない。
以上、請求人提出の各号証からは、請求人会社は、「産業用ロボット」「サーボモーター」「インバータ」については、世界的に著名な企業であることが認められるものの、甲各号証に表示された標章は、「安川」の文字自体が単独で使用され、かつ自他商品識別標識として機能を有すると認めるに足りず、前記証拠をもって本願商標の指定商品について取引者、需要者間における使用状況、使用事実等を客観的に証明するには充分とはいえないから、これをもって、本願商標が使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものとはいえない。
ところで、商標法第3条第2項により商標登録を受けることができるのは、商標が特定の商品につき同項所定の要件を充足するに至つた場合、その特定の商品を指定商品とするときに限るものと解するのが相当であり、また、出願商標の指定商品中の一部に登録を受けることのできないものがあれば、出願の分割ないし手続補正により登録を受けることのできない指定商品が削除されない限り、その出願は全体として登録を受けることができないものといわなければならない。
そうとすれば、本願商標は、少なくともその指定商品中「金属加工用ロボット,半導体製造装置用搬送ロボット,塗装用ロボット,サーボモーター,インバータ」以外の「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用のものを除く。),交流発電機,直流発電機,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電気磁気測定器,光学機械器具,電気通信機械器具,半導体素子,電子回路,集積回路,大規模集積回路,その他の電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,回転変流機,調相機,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)」については、具体的な使用等に関する証拠資料の提出がなく同項所定の要件を充足していない以上、指定商品全部にわたり登録を受けることができないものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第4号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2005-10-14 
結審通知日 2005-10-21 
審決日 2005-11-02 
出願番号 商願2003-60905(T2003-60905) 
審決分類 T 1 8・ 14- Z (Y0709)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 西田 芳子 
特許庁審判長 小林 薫
特許庁審判官 池田 光治
寺光 幸子
商標の称呼 ヤスカワ 
代理人 山口 康明 
代理人 大森 純一 
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