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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 Y30 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y30 |
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管理番号 | 1129126 |
審判番号 | 不服2004-12060 |
総通号数 | 74 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-02-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-06-11 |
確定日 | 2006-01-11 |
事件の表示 | 商願2003-69555拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1のとおり、ダブルブレードパドル(カヌー、カヤック等)と思しき図形を三つ交叉させたオレンジ色の図形の下に「D・U・C A F E」の文字と「DESSERT UNIT CAFE TOKYO」の文字をオレンジ色で二段に横書きした構成よりなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年8月15日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1312640号商標(以下「引用1商標」という。)は、別掲2のとおり赤色の6枚の花びらでできた花と思しき図形の上に「Cen dpillon」の文字を重ねて表した構成よりなり、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和47年11月8日に登録出願、同52年11月21日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされて、現に有効に存続しているものである。 同じく、登録第3061229号商標(以下「引用2商標」という。)及び登録第3064581号商標(以下「引用3商標」という。)は、別掲3のとおり8枚の花びらでできた花と思しき図形を表してなり、前者は、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を、後者は、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品をそれぞれ指定商品として、平成4年6月1日に登録出願、同7年7月31日に設定登録され、その後、それぞれ商標権の存続期間の更新登録がなされて、現に有効に存続しているものである。 同じく、登録第3363075号商標(以下「引用4商標」という。)は、別掲4のとおりの構成よりなり、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年7月21日に登録出願、同9年11月28日に設定登録されたものである。 同じく、登録第4036244号商標(以下「引用5商標」という。)は、別掲5のとおり、「A」の文字の右上に「*」の記号を有する「〔Ag〕」と「エージー」の文字を二段に横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和63年2月10日に登録出願、平成9年8月1日に設定登録されたものである。 同じく、登録第4341857号商標(以下「引用6商標」という。)は、別掲6のとおり、赤色の8枚の花びらからなる花と思しき図形を表してなり、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年1月7日に登録出願、同11年12月10日に設定登録されたものである。 同じく、登録第4580057号商標(以下「引用7商標」という。)及び登録第4580058号商標(以下「引用8商標」という。)は、別掲7のとおり「DEUX CAFE」(語尾の「E」の文字の上にはアクサンテェギュが付されている。)の文字を横書きしてなり、前者は、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を、後者は、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を、それぞれ指定商品として、それぞれ平成13年9月11日に登録出願、同14年6月21日に設定登録されたものである。(以下、これらをまとめていうときには「引用商標」という。) 3 当審の判断 (1)本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、その構成中の図形部分とその下方に配された「D・U・C A F E」及び「DESSERT UNIT CAFE TOKYO」の文字部分とを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情は見出し得ず、視覚上も、それぞれが分離して看取され得るものとみるのが相当である。 そして、本願商標の構成中の文字部分についてみるに、該構成中上段の「D・U・C A F E」の文字部分は、「D」と「C」のローマ文字の後に「・(中黒)」があることから、「ディーユーカフェ」と称呼されるとみるのが自然である。そうすると、本願商標は、構成中の「D・U・C A F E」及び「DESSERT UNIT CAFE TOKYO」の各文字部分に相応して、「ディーユーカフェ」及び「デザートユニットカフェトーキョウ」の称呼を生ずるものであり、また、各構成文字からは、特定の意味合いを生じないものであるから、一種の造語を表したものとして認識されるものである。 (2)本願商標の図形部分と、引用1、2、3、5及び6商標を比較すると、本願商標の構成中の図形部分は、別掲1のとおり、中央の線状部分で三つのダブルブレードパドル(カヌー、カヤック等)と思しき図形を交叉させたものであるのに対し、引用2、3及び6商標は、別掲3及び6のとおり、8枚の花びらからなる花と思しき図形を表してなるものであるから、本願商標の図形部分と前記引用各商標とは、その形象を著しく異にし、外観において明らかに印象が異なり、互いに何ら見誤るおそれのない非類似の商標といわなければならない。 次に、引用1商標は、別掲2のとおり、6枚の花びらからなる花と思しき図形を中央に配し、かつ、文字部分が前記図形とバランスよく重なるように配されており、全体がまとまりよく一体的に表され、構成全体で1つの商標として認識されることから、構成中の図形部分のみが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとはいい難く、本願商標の図形部分とは別異の商標といわなければならない。 また、引用5商標は、別掲5に表したとおり、該構成中の「*」の部分は、記号(アスタリスク)を配したものとみるのが自然であるから、本願商標の図形部分とは比較することができない。 (3)本願商標の文字部分と引用4、7及び8商標を比較すると、本願商標は、上記(1)のとおり、構成中の「D・U・C A F E」の文字部分に相応して「ディーユーカフェ」の称呼を生ずるのに対し、引用7及び8商標は、別掲7のとおりの構成からなり、「DEUX CAFE」の文字に相応して、「デュカフェ」の称呼を生ずるものである。 してみると、両称呼は、前半の「ディーユー」の音と「デュ」の音に差異を有するところ、前者は、前記のとおりの構成から、一気一連というよりも一文字一文字区切って明確に発音されるのが常といえるのに対し、後者は、2音構成からなり、全体が短くつまった感じに発音されることから、両称呼全体をそれぞれ称呼したときには、印象が異なり、十分に聴別し得る差異を有する非類似の商標といわなければならない。 次に、引用4商標は、別掲4のとおり、構成文字が全体的にレタリングを施されて一体的に表された1つの商標として認識されるものとみるのが相当であり、これよりは、特定の観念も称呼も生じないとみるのを相当とするものであるから、本願商標の文字部分とは比較することができない。 (4)以上のとおり、本願商標は、引用商標のいずれとも非類似の商標と認められるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものではなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標(色彩については、原本参照のこと。) 別掲2 引用1商標(色彩については、原本参照のこと。) 別掲3 引用2、3商標 別掲4 引用4商標 別掲5 引用5商標 別掲6 引用6商標(色彩については、原本参照のこと。) 別掲7 引用7、8商標 |
審決日 | 2005-12-28 |
出願番号 | 商願2003-69555(T2003-69555) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y30)
T 1 8・ 261- WY (Y30) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小畑 恵一 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
久我 敬史 津金 純子 |
商標の称呼 | デュカフェ、デザートユニットカフェトーキョー、デイユウカフェ、デザートユニットカフェ、デザートユニット |
代理人 | 山田 威一郎 |
代理人 | 岩井 智子 |
代理人 | 松本 尚子 |
代理人 | 中川 博司 |