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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
管理番号 1127836 
異議申立番号 異議2005-90003 
総通号数 73 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2006-01-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-01-07 
確定日 2005-11-21 
異議申立件数
事件の表示 登録第4808745号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4808745号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4808745号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成15年5月16日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年8月25日に登録査定、同年10月8日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
(1)申立人の使用に係る商標の著名性について
申立人の使用に係る「B21」の文字からなる商標(以下「引用商標」という。)は、申立人又はその代理店により、本国フランスをはじめ我が国を含む世界各国において、化粧品について長年にわたって使用され、遅くとも、本件商標の出願日には、化粧品に関する分野に属する需要者・取引者の間において広く知られる至っていたものである。
(2)商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号について
本件商標は、「シーニジュウイチ」又は「シートゥエンティワン」の称呼が生じ、他方、引用商標は、「ビーニジュウイチ」又は「ビートゥエンティワン」の称呼が生ずるものである。この両称呼は、比較的長い音構成からなるところ、「シ」と「ビ」の1音しか差異がなく、しかも母音を共通にするものであるから、称呼において類似すると考えるのが相当である。そして、引用商標は、化粧品に関する分野に属する需要者・取引者に広く知られているのであるから、本件指定商品中の「化粧品」について、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。
仮に、両商標が類似しないとしても、両者は、いずれもアルファベット1文字と数字「21」を結合させた商標であり、引用商標の著名性を考慮すれば、化粧品又はこれと関連の深い商品について本件商標が使用されると出所の混同を生ずるおそれがあることは明らかであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
また、本件商標について出願するということは、引用商標に化体した信用(グッドウィル)に便乗しようという意図があるためと考えるのが合理的であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第16号について
申立人の販売する商品は、化粧品の中では比較的高い価格帯の商品であるので、引用商標と混同を生ずるおそれのある本件商標が化粧品に使用されると、需要者・取引者は、申立人の販売する高級な化粧品であると期待するのが当然であり、品質についても誤認を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、別掲に示したとおりの構成からなるところ、「21」の数字の左側に大きく表されている字形は、バンクスクリプト体の「C」の文字を表したものと認められるものではあるが、該書体は、日常一般に普通に用いられている書体ではなく、極めて特徴のある構成からなるものということができる。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、印象の強い語頭部分において、字形の明らかに異なるバンクスクリプト体で大きく表された「C」の文字と通常の書体で表された「B」の文字の差異を有するものであるから、外観において、顕著な差異を有するものというべきである。
また、申立人が主張しているように、本件商標から「シーニジュウイチ」あるいは「シートゥエンティワン」の称呼が生ずるとしても、引用商標から生ずる「ビーニジュウイチ」あるいは「ビートゥエンティワン」の称呼とは、称呼における識別上重要な要素を占める語頭部分において、音質の明らかに異なる「シー」と「ビー」の差異を有するものであるから、これらの音の差異が両称呼に与える影響は大きく、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、互いに聞き誤るおそれはないものといわなければならない。
更に、両商標は、いずれも造語と認められるものであるから、観念については、比較すべくもない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第10号、同第15号、同第16号及び同第19号について
上記のとおり、本件商標と引用商標とは、特に、その外観において顕著な差異を有し、互いに十分、区別し得る別異の商標というべきものである。
そうとすれば、本件商標の登録出願時において、引用商標が申立人の業務に係る商品「化粧品」を表示する商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
また、上記のとおり、本件商標と引用商標とは、混同を生じさせるおそれはないものと認められるから、混同を生ずることを前提に、本件商標の品質についても誤認を生ずるおそれがある旨の申立人の主張は採用の限りでない。
更に、本件商標と引用商標との関係は、上記のとおりに理解されるものであるから、本件商標が引用商標に化体した信用(グッドウィル)に便乗しようという意図をもって出願されたものとはいえず、不正の目的をもって使用するものであることを裏付ける証拠も提出されていない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第15号、同第16号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
本件商標


異議決定日 2005-11-01 
出願番号 商願2003-40316(T2003-40316) 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (Y03)
T 1 651・ 271- Y (Y03)
T 1 651・ 25- Y (Y03)
T 1 651・ 272- Y (Y03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 杉山 和江 
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 寺光 幸子
小林 薫
登録日 2004-10-08 
登録番号 商標登録第4808745号(T4808745) 
権利者 株式会社シャンソン化粧品
商標の称呼 シイニジューイチ、シイニイチ 
代理人 水野 勝文 
代理人 中村 仁 
代理人 大橋 啓輔 
代理人 岸田 正行 

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