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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y09
審判 全部申立て  登録を維持 Y09
管理番号 1126328 
異議申立番号 異議2004-90631 
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-12-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-10-08 
確定日 2005-10-19 
異議申立件数
事件の表示 登録第4785569号商標の登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4785569号商標の登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4785569号商標(以下「本件商標」という。)は、「NanoInside」の文字を標準文字で書してなり、平成16年1月22日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年7月9日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立の理由(要点)
(1)商標法第4条第1項第15号について
登録異議申立人インテル コーポレーション(以下「申立人」という。)は、世界最大の半導体製品メーカーとして、また、コンピュータ及び電気通信関連製品の開発・製造者として広く知られているところ、本件商標は、申立人の商品及び役務の出所識別標識として著名な別掲(1)のとおりの商標、別掲(2)のとおりの構成よりなる商標、「INTEL INSIDE」商標、「INTEL INSIDE XEON」商標、「THE COMPUTER INSIDE」商標及び「THE JOURNEY INSIDE」商標(以下纏めて「引用商標」という。)に共通して用いられている「――INSIDE」の形式と全く同じ形式を採用しているものであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合、申立人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の取り扱いに係る商品であると誤信され、その出所につい混同を生ずるおそれがある。
(2)商標法第4条第1項第7号について
本件商標が申立人と無関係な商標権者によって使用された場合には、著名な「intel inside」商標並びにこれを申立人の出所表示として特徴づけている「――INSIDE」の形式の強大な出所表示機能が希釈化されるものであり、本件商標の使用は、公正な商取引秩序の維持を旨とする商標法の精神に反し、さらには、国際信義に反することが明白であり、公序良俗に反するものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第15号について
引用商標中の別掲(1)及び(2)の構成態様に代表される「intel inside」商標が半導体製品メーカーとして、また、コンピュータ及び電気通信関連製品の開発・製造者及びそれら商品の商標として広く知られていることは認め得る。
しかし、甲号各証(甲第10号証ないし甲第65号証)によっては、申立人が主張するような「――INSIDE」の形式の商標が別掲(1)及び(2)に代表されるような商標等を除き、申立人に係る商品又は役務の出所表示標識として著名性を獲得するに至ったことを認めるに足りる証左は見出せない。また、「inside」又は「INSIDE」の文字が独立して申立人に係る周知な商標であるともいい難い。
他方、本件商標は、前記のとおり「NanoInside」の文字よりなるところ、外観においては一連一体に看取され、観念については構成中前半「Nano」の文字が10億分の1を示す接頭語を、また、同後半「Inside」の文字が「内側、内部」の意味を有する語として一般に知られる外国語であるとしても、全体として特定の意味合いを生じる事のない造語というのが相当であって、該文字に相応して一連に淀みなく「ナノインサイド」の称呼のみが生じるものであるとみるのが自然である。
そうすると、上述のとおりに把握される本件商標と申立人の上記業務に係る商標として著名な「intel inside」(インテルインサイド)とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても十分に区別し得る別異の商標といえるものであるから、本件商標をその指定商品について使用しても、申立人の著名な別掲(1)のとおりの商標及びその他の引用商標を連想、想起させるものとはいい難く、申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものということはできない。
(2)商標法第4条第1項第7号について
本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、また、申立人の著名な商標とは前記(1)で認定・判断したとおり、十分に区別し得る別異の商標といえるものであり、本件商標からは、申立人の引用商標等を連想、想起するものでない以上、本件商標をその指定商品に使用したとしても、公正な商取引秩序を乱すものとは認められず、さらには、国際信義に反するなど、公序良俗に反するものとすることはできない。そして、商標権者が本件商標を採択使用する行為に不正の目的があったものとの事実は、申立人の甲各号証からは認められないところである。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 <別掲>
(1)



(2)


異議決定日 2005-09-30 
出願番号 商願2004-5006(T2004-5006) 
審決分類 T 1 651・ 22- Y (Y09)
T 1 651・ 271- Y (Y09)
最終処分 維持  
前審関与審査官 堀内 仁子 
特許庁審判長 田辺 秀三
特許庁審判官 高野 義三
佐藤 達夫
登録日 2004-07-09 
登録番号 商標登録第4785569号(T4785569) 
権利者 三洋電機株式会社
商標の称呼 ナノインサイド 
代理人 芝野 正雅 
代理人 佐久間 剛 
代理人 柳田 征史 
代理人 中熊 眞由美 

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