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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y33 審判 全部申立て 登録を維持 Y33 審判 全部申立て 登録を維持 Y33 |
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管理番号 | 1126316 |
異議申立番号 | 異議2003-90387 |
総通号数 | 72 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2005-12-22 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2003-07-14 |
確定日 | 2005-11-14 |
異議申立件数 | 2 |
事件の表示 | 登録第4660553号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4660553号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第4660553号商標(以下「本件商標」という。)は、平成14年8月1日に登録出願され、「Saint Andre」の文字と「サン・アンドレ」の文字を2段に横書きしてなり、第33類「洋酒,果実酒」を指定商品として、平成15年4月4日に設定登録されたものである。 第2 登録異議申立ての理由の要点 1.登録異議申立人「フロマジュリー スーリエ」(以下「申立人1」という。)の申立ての理由 申立人1は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出している。 本件商標は、商品「チーズ」について著名な引用商標「Saint Andre/サンタンドレ」と明らかに類似し、商品「チーズ」と本件商標の指定商品との関係に鑑みれば、本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所の混同を生じるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。 2.登録異議申立人「イー アンド ジェイ ギャロー ワイナリー」(以下「申立人2」という。)の申立ての理由 申立人2は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証(枝番を含む。)を提出している。 (1)本件商標は、下記のAないしC登録商標(以下、まとめて「引用商標」という。)と類似の商標であり、また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品の一部と互いに抵触するから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 A 登録第1055812号商標 商標の構成 別掲(1)のとおり 登録出願日 昭和45年12月14日 設定登録日 昭和49年2月14日 指定商品 第28類「ぶどう酒、その他本類に属する商品」 B 登録第4177116号商標 商標の構成 別掲(2)のとおり 登録出願日 平成8年6月10日 設定登録日 平成10年8月14日 指定商品 第33類「発泡性ぶどう酒,その他のぶどう酒,その他の 果実酒,洋酒,日本酒,中国酒,薬味酒」 C 登録第4580696号商標 商標の構成 「アンドレ」の文字(標準文字)よりなるもの 登録出願日 平成12年8月16日 設定登録日 平成14年6月28日 指定商品 第33類「洋酒,ぶどう酒,その他の果実酒,日本酒,中 国酒,薬味酒」 (2)引用商標は、申立人2の商標として世界各国で登録され、スパークリングワインについて、アメリカ合衆国をはじめとする外国及び日本国内において広く一般に知られているため、本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生じるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。 (3)引用商標は、申立人2の商標として日本又は外国における需要者間に広く認識されているものであり、本件商標は、引用商標と類似するものであって不正の目的をもって使用するものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。 第3 当審の判断 1.商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、「Saint Andre」の文字と「サン・アンドレ」の文字を2段に横書きしてなるところ、「Saint Andre」の文字と「サン・アンドレ」の文字が、それぞれ同じ書体及び大きさでまとまりよく一体的に表されており、「Saint」と「Andre」の文字及び「サン」と「アンドレ」の文字には、外観における軽重の差はないものである。 また、本件商標は、「Saint」が「聖人、聖者、聖徒」等を意味を有するものであり、一方、「Andre」が人名「アンドレ」を認識させるものであって、全体として「聖人アンドレ」というほどの意味合いを表すものと理解させるものであるばかりでなく、全体より生じる「サンアンドレ」の称呼も冗長であるとまではいえないものであり、淀みなく一連に称呼し得るものである。 そうすると、本件商標は、「サンアンドレ」と称呼され、「聖人アンドレ」の意味合いを認識させる一体不可分の商標とみるのが相当であるのに対し、申立人2の引用商標は、いずれも「アンドレ」の称呼及び観念を生じるものと認められるから、本件商標とは、明らかにその称呼及び観念が異なり、また、それぞれの外観の差異も明らかである。 してみれば、本件商標と申立人2の引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれからしても類似しないものである。 2.商標法第4条第1項第15号について 本件商標は、申立人2の引用商標とは類似しないものであること前記のとおりであり、他に混同を生ずるとすべき特段の理由も見出せない。 つぎに、申立人1の提出に係る証拠を検討したが、商標「Saint Andre/サンタンドレ」が本件商標の登録出願時には、我が国において、申立人1の業務に係る商品「チーズ」の商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものとするに充分な証拠とは認められない。 そうすると、商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、申立人2の引用商標又は申立人1の商標「Saint Andre/サンタンドレ」を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人1及び2又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。 3.商標法第4条第1項第19号について 本件商標は、前記のとおり、申立人2の引用商標とは類似しないものであり、該引用商標を連想又は想起させるものではないから、商標権者が本件商標を採択使用する行為に不正の目的があったものと推認し得るような事情も見出せないし、申立人2も該不正の目的を推認させる程の具体的な立証をしていないものといわざるを得ない。 4.まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 (1)登録第1055812号商標 (2)登録第4177116号商標 |
異議決定日 | 2005-10-26 |
出願番号 | 商願2002-65070(T2002-65070) |
審決分類 |
T
1
651・
271-
Y
(Y33)
T 1 651・ 222- Y (Y33) T 1 651・ 26- Y (Y33) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 小畑 恵一 |
特許庁審判長 |
柴田 昭夫 |
特許庁審判官 |
小川 有三 岩崎 良子 |
登録日 | 2003-04-04 |
登録番号 | 商標登録第4660553号(T4660553) |
権利者 | キッコーマン株式会社 |
商標の称呼 | サンアンドレ、セイントアンドレ、アンドレ |
代理人 | 原 隆 |
代理人 | 田島 壽 |
代理人 | 橋本 千賀子 |
代理人 | 中山 健一 |
代理人 | 松原 伸之 |
代理人 | 松嶋 さやか |
代理人 | 村木 清司 |
代理人 | 一色国際特許業務法人 |
代理人 | 青木 篤 |
代理人 | 勝部 哲雄 |