• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 Y25
管理番号 1126292 
異議申立番号 異議2004-90742 
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-12-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-12-06 
確定日 2005-11-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第4799256号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4799256号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4799256号商標(以下「本件商標」という。)は、「KANSAI YAMAMOTO ENFANT」の文字を標準文字で書してなり、平成14年11月7日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年9月3日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人が引用する登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第531565号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ENFANT」の文字を横書きしてなり、昭和33年3月31日に登録出願、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和33年12月25日に設定登録されたものである。
(2)登録第531566号商標(以下「引用商標2」という。)は、「アンファン」の文字を横書きしてなり、昭和33年3月31日に登録出願、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和33年12月25日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は、構成全体の文字数及び称呼が長く、また、「KANSAI YAMAMOTO」は、著名なデザイナーであるから、「KANSAI YAMAMOTO」と「ENFANT」とに分離される。さらに、「ENFANT」は、「子供」を意味するフランス語であるが、被服の分野においては、用途表示として使用されていない。
したがって、本件商標は、「ENFANT」より生ずる称呼によって取り引きされる場合があり、該「ENFANT」が本件商標の要部となる。
してみると、本件商標は、引用商標1と外観において類似するばかりでなく、引用商標1及び2と「アンファン」の称呼(引用商標1とは「エンファント」の称呼をも共通にする。)及び「子供」の観念を共通にする類似の商標である。また、本件商標の指定商品中の「子供用被服,子供用ズボンつり,子供用バンド,子供用ベルト」は、引用商標1及び2の指定商品と同一又は類似の商品である。
以上のように、本件商標の指定商品中の「子供用被服,子供用ズボンつり,子供用バンド,子供用ベルト」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。

4 当審の判断
本件商標と引用商標1及び2との類否について検討するに、本件商標は、前記1のとおり、「KANSAI YAMAMOTO ENFANT」の文字を書してなるものであるところ、その構成中の「KANSAI YAMAMOTO」の文字部分は、服飾デザイナーとして著名な「山本寛斎」をローマ字表記したものと、また、「ENFANT」の文字部分は、「子供」を意味するフランス語と認められる。
そうすると、本件商標は、これを構成する文字数及びこれより生ずると認められる「カンサイヤマモトアンファン」の称呼が冗長であるところから、「KANSAI YAMAMOTO」と「ENFANT」とに分離して観察される場合があるとしても、「山本寛斎」の服飾デザイナーとしての著名性とフランス語が比較的多用される服飾分野における「子供」を意味する語とを比較した場合、その軽重の差はきわめて明瞭であり、「KANSAI YAMAMOTO」の文字部分に強い自他商品の識別力があるというのが相当である。
してみれば、本件商標は、その構成文字全体から生ずる「カンサイヤマモトアンファン」の称呼のほか、「KANSAI YAMAMOTO」の文字部分より「カンサイヤマモト」の称呼を生ずるものであって、単に「アンファン」の称呼のみは生じないものといわなければならない。
他方、引用商標1及び2は、前記2のとおりの構成よりなるものであるから、これより「アンファン」の称呼及び「子供」の観念を生ずるものである。
そうすると、本件商標より生ずる「カンサイヤマモトアンファン」又は「カンサイヤマモト」の称呼と引用商標1及び2より生ずる「アンファン」の称呼は、音構成の差、相違する各音の音質の差等により、それぞれを一連に称呼した場合、明瞭に聴別し得るものである。また、本件商標は、その構成中の「ENFANT」の文字部分が独立して自他商品の識別機能を有するものではないから、「子供」の観念を生ずるものではなく、引用商標1及び2と「子供」の観念を共通にするものということはできず、さらに、本件商標と引用商標1及び2とは、それぞれの構成に照らし、外観上、判然と区別し得る差異を有するものである。
したがって、本件商標は、引用商標1及び2とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2005-10-25 
出願番号 商願2002-94202(T2002-94202) 
審決分類 T 1 652・ 26- Y (Y25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 保坂 金彦 
特許庁審判長 柴田 昭夫
特許庁審判官 小川 有三
岩崎 良子
登録日 2004-09-03 
登録番号 商標登録第4799256号(T4799256) 
権利者 有限会社寛斎デザイン研究所
商標の称呼 カンサイヤマモトエンファント、カンサイヤマモト、ヤマモトカンサイ、エンファント、アンファン 
代理人 宮川 美津子 
代理人 小谷 悦司 
代理人 川瀬 幹夫 
代理人 田中 克郎 
代理人 稲葉 良幸 
代理人 中村 勝彦 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ