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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) Y03293032 審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) Y03293032 |
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管理番号 | 1126266 |
異議申立番号 | 異議2004-90477 |
総通号数 | 72 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2005-12-22 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2004-08-12 |
確定日 | 2005-10-28 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4769236号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4769236号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4769236号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成15年8月12日に登録出願、第3類、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年5月14日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第 1号証ないし甲第7号証を提出している。 本件商標は、エピガロカテキンガレートを意味する「EGCg」の欧文字と、それより生じる称呼「イージーシージー」を二段に併記して成るにすぎないから、これを、エピガロカテキンガレートを成分として含む商品に使用しても、商品の品質を表示するにすぎず、自他商品識別標識としての機能を果たし得ない。また、該商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。 3 本件商標に対する取消理由の要旨 当審において、平成17年6月22日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。 本件商標は、「EGCg」(「g」の文字にはアクセント記号が付されている。)及び「イージーシージー」の両文字よりなるところ、申立人の提出に係る証拠によれば、インターネットを検索したページに、「APLの治療標的として活性酸素が注目『カテキン成分EGCGが効果発揮』」「白血病の新たな治療薬としてEGCGの可能性が示唆された」(甲第4号証)、「おちゃ〔緑茶〕に含まれるカテキンがすごい!カテキンの中でもエピガロカテキンガレート(EGCG)の力は圧倒的!」(甲第5号証)、「カテキンEGCGが『ガン細胞を破壊』証明!!」(甲第6号証)と記載され、また、職権により調査したところによれば、「緑茶の主成分であるエピガロカテキンガレート(EGCG)が骨粗しょう症の原因となる破骨細胞の働きを抑えることを突き止めた・・・」(2002.4.1日刊工業新聞)、「緑茶カテキンの半分を占めるエピガロカテキンガレート(EGCG)・・・EGCGが、がんの転移を強く阻害することを見つけました。・・・」(2002.5.14産経新聞)、「カテキンの一種で最もがんの抑制効果があるとされる『エピガロカテキンガレート(EGCG)』を・・・」(2002.10.7日本工業新聞)、「緑茶の渋味成分の一種エピガロカテキンガレート(EGCG)が・・・がん細胞の増殖を抑制していることを・・・発表した。」(2004.3.24北海道新聞)などと記載されて新聞において報道されたことが認められる。 以上によれば、緑茶に含まれるカテキンの一種であるエピガロカテキンガレートは、EGCGと略称されていて、ガンの抑制効果や転移を阻害する効能を有するなどと記載されて、インターネット上のページあるいは新聞で報道されている事実があり、これらの事実からすれば、エピガロカテキンガレート(EGCG)は、医薬品業界、食品業界に止まらず各種商品の業界において、緑茶に含まれる有効成分として広く注目を浴びているものと認められ、該成分を含む各種の商品が開発され商品化されているであろうことは容易に推認し得るところである。 そうとすれば、本件商標は、エピガロカテキンガレートの略称である「EGCG」を認識させる「EGCg」(「g」の文字にはアクセント記号が付されている。)とその読みの「イージーシージー」の両文字で構成されているものといわざるを得ないから、本件商標がその指定商品に使用された場合、これに接した取引者、需要者は、該商品をエピガロカテキンガレート(EGCG)成分を含むものと認識するに止まり、自他商品の識別標識とは認識しないものといわなければならない。 してみれば、本件商標は、その指定商品中、上記成分を含む商品に使用するときは、単に商品の品質(成分)を表示するに止まるものであり、上記以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。 4 商標権者の意見 商標権者に対し、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。 5 当審の判断 本件商標は、上記3で述べたとおり、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その商標登録を取り消すものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 本件商標 (色彩については原本参照) |
異議決定日 | 2005-09-07 |
出願番号 | 商願2003-68709(T2003-68709) |
審決分類 |
T
1
651・
272-
Z
(Y03293032)
T 1 651・ 13- Z (Y03293032) |
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 鈴木 斎 |
特許庁審判長 |
柴田 昭夫 |
特許庁審判官 |
小川 有三 岩崎 良子 |
登録日 | 2004-05-14 |
登録番号 | 商標登録第4769236号(T4769236) |
権利者 | 株式会社ピュアネス |
商標の称呼 | イージーシージー、イイジイシイジイ |
代理人 | 伊藤 正和 |
代理人 | 三好 秀和 |
代理人 | 川又 澄雄 |
代理人 | 岩崎 幸邦 |