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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 121
管理番号 1126192 
審判番号 取消2004-31541 
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-12-22 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2004-11-29 
確定日 2005-10-31 
事件の表示 上記当事者間の登録第2592123号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第2592123号商標(以下、「本件商標」という。)は、「IDEAL」の欧文字を書してなり、平成3年12月25日に登録出願、第21類「宝玉およびその模造品、身飾品、ボタン類」を指定商品として、平成5年10月29日に設定登録されたものである。
その後、指定商品については、同15年10月23日にされた書換登録申請により、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,宝玉及びその模造品」とする書換登録が平成16年3月17日にされたものである。

2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン」について、その登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び同第2号証を提出した。
本件商標は、その指定商品中「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても使用されていないため、商標法第50条第1項の規定によりその登録を取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証を提出した。
(1)被請求人は、ダイヤモンド等の宝石及びこれを使用した身飾品の輸入加工、販売(卸売り、小売り)等を目的として、昭和47年7月20日に創立され、以来、現在も日本国内において上記業務を継続しているもので、自己の業務に係る商品の基本商標として「IDEAL」を採択し、商標登録を受けて使用すると共に、新商品の開発に伴って、「IDEAL」を要部とする複数の類似商標を連合商標として商標登録を受け、これを上記商品に使用してきた。
(2)これらの商標を使用した被請求人のダイヤモンド及び身飾品は審判請求の登録前3年以内に限っても、国内の有名なデパートや、宝飾店を通じて広く販売・広告されている他、販売のための各種展示会にも頻繁に出品されている。
(3)乙第1号証は本件商標の使用実績の一例を示すもので、株式会社ビセイが平成16年9月18日〜21日に名古屋のウエスティンナゴヤキャッスルで開催した「第34回秋の豪華宝石ショウ(名古屋)」「2004宝石グランドフェア」に本件商標を付した被請求人のダイヤモンド指輪が展示されたことを証する株式会社ビセイの証明資料である。
この資料には指定商品である各種デザインのダイヤ指輪を陳列展示したブースの写真が添付されており、写真の各ダイヤ指輪の前側及び陳列棚の正面の前後に、本件商標「IDEAL」と被請求人株式会社エーピーの社名APをデザインしたハウスマーク(商標登録第1639813号)が表示されている。
また、この展示会が平成16年9月18日〜21日に日本国内で開催されたものであることは、乙第1号証中の証明書(表紙)のほか、株式会社ビセイから株式会社AP宛の書簡及び平成16年中に開催された株式会社ビセイの展示会から明らかである。
したがって、乙第1号証は、被請求人が本件審判請求の登録前3年以内に「ダイヤモンド指輪」について本件商標を使用していたことを証明するものである。
(4)販売促進展示会は、商品の販売を目的に行われるものであるから、商品と商標の陳列の状況から、商品「指輪」の販売に際し、商品ケース等に本件商標が使用されていたことは取引の慣習からも疑いの余地がなく、この点からも使用の事実が実証される。
(5)以上により、本件商標は本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、指定商品「指輪」について使用されていたことは明らかである。

4 当審の判断
1.被請求人の提出した乙第1号証によれば、次の事実が認められる。
(1)株式会社ビセイ(名古屋市中区千代田2丁目24番32号)が(株)APに宛てた書面によると、平成16年9月18日〜21日にウエスティンナゴヤキャッスル(名古屋市西区樋の口町3番19号)において「第34回秋の豪華宝石ショウ」「宝石グランドフェア2004」(以下、「展示会」という。)が開催されたことが認められる。なお、(株)APは被請求人の名称「株式会社エーピー」を略記したものと認められる。
また、上記展示会の開催については、(株)AP宛の「展示会情報」からも推認される。
(2)上記書面及び乙第1号証の1枚目の株式会社ビセイから佐藤直義特許事務所宛の証明書の「当社の展示会(平成16年9月18日〜21日)にIDEAL R のダイヤモンドを出品したことを証明いたします。」(Rは○で囲まれている。以下、同じ。)の記載から、平成16年9月18日〜21日に開催された展示会に被請求人がダイヤモンド指輪を出品したことが推認される。
(3)乙第1号証添付の写真は上記展示会で指輪を展示した写真と思われ、指輪の前には価格表が置かれそこには「IDEAL R」の標章が認められる。
また、陳列台の前部及び後部に「IDEAL R」の標章が認められる。
そして、この写真については乙第1号証の1枚目の証明書で「なお、この写真は当日に撮影したものです。」との記載から、平成16年9月18日〜21日に上記展示会の会場で撮影されたものと推認される。
そして、その日付は、本件審判請求の登録(平成16年12月15日)前3年以内のものである。
2.本件商標は、前記1のとおり「IDEAL」の欧文字を書してなるものであり、本件商標と前記標章とは、同一の綴り文字で表されていることから、社会通念上同一の商標と認め得るものである。
そして、上記使用商品「指輪」は、本件審判請求に係る指定商品に含まれるものである。
3.以上よりすれば、本件商標は、商標権者によって、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件の取消請求にかかる指定商品中「指輪」に使用されていたと認められるものである。
なお、請求人は前記の被請求人の答弁に対して、何ら弁駁するところがない。
したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において、その指定商品について使用されなかったものということはできないから、商標法第50条の規定により、その登録を取消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2005-06-02 
結審通知日 2005-06-08 
審決日 2005-06-21 
出願番号 商願平3-134784 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (121)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 野上 サトル 
特許庁審判長 涌井 幸一
特許庁審判官 富田 領一郎
堀内 真一
登録日 1993-10-29 
登録番号 商標登録第2592123号(T2592123) 
商標の称呼 アイデアル 
代理人 宇野 健一 
代理人 佐藤 直義 
代理人 廣江 武典 

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