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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない Y353942 |
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管理番号 | 1126054 |
審判番号 | 不服2004-6235 |
総通号数 | 72 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-12-22 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-03-29 |
確定日 | 2005-10-20 |
事件の表示 | 商願2003- 17949拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「エコプログラム」の片仮名文字を標準文字により表してなり、第35類及び第39類の願書記載の役務を指定役務として、平成15年3月7日に登録出願されたものである。 そして、その指定役務は、原審において、平成15年12月10日付け提出の手続補正書をもって、第35類「商品の購入に関する助言・指導」、第39類「自動車及びその部品の貸与」、及び第42類「自動車から排出される物質の総量の削減等に関する特別措置法の技術的な助言・指導」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶理由 原査定は、「本願商標は、『エコプログラム』の文字を書してなるものであるが、『エコ』の文字は、地球環境問題において『地球にやさしい』のキャッチフレーズとして使用されている『エコロジー』の略称として知られていることから、これに接する需要者は、全体において単に『地球環境問題対策のプログラム』であることを表示したものと理解させるにすぎず自他識別標識とは認識し得ないものであって、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記に示したとおり「エコプログラム」の文字よりなるところ、構成中の「エコ」の文字は、「生態(学)の」、「環境」等の意味有する「エコロジー」の略語として、また「プログラム」の文字は「計画」等の意味合いを有する外来語として、いずれも我が国において、広く親しまれている語であり、これを一連に「エコプログラム」と表してなる、本願商標は、「環境保護を目的とした計画」の如き意味合いを容易に看取させるものである。 そのうえ、本願商標の指定役務の分野においては、環境保護を考慮した低公害車を「エコカー」と称しており、また、「エコグッズ」のように、環境保護、環境保全に配慮した様々な商品が販売され、かつ、企業及び自治体等において「エコプログラム」の文字が使用されている実情が、次のようなインターネットのホームページ情報、或いは新聞記事などから伺われるところである。 (1)独立行政法人環境再生保全機構のホームページにおいて、「大気環境の情報館」のタイトルのもと、「エコカーの種類と特徴」についての表示がある(http://www.erca.go.jp/taiki/lpc/ek_tokucho.html)。 (2)「エコロジートピックス」のタイトルのもと、「神戸の町に、エコカーのレンタルが始まった。エコカーとは、地球温暖化や大気汚染の原因であるCO2やNOXなどを排出しない低公害車のことだ。」の表示がある(http://www.ecology.or.jp/topics/tp7-9806.html)。 (3)「Toyono eco programe」のタイトルのもと、「Toyono eco programe/トヨノ エコ プログラムとは豊能地区の自動車整備工場180社が“地球環境にやさしいカーライフ”を目標に、環境にやさしい自動車の使い方について取り組むページです。第1弾は、ディーゼル自動車から排出される窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)等大気汚染を低減するための情報を提供いたします。」の表示がある(http://www.toyono.com/200101/eco/eco_MENU.htm)。 (4)中日新聞 近郊東部版(1999.2.9朝刊 16頁)において、「○○小 学校挙げ環境保全 体験活動など11日に発表」の表題で、「○○小は、学校を挙げて取り組んでいる地域の環境づくりの成果を十一日、・・・発表する。同小は、文部省の本年度青少年エコプログラム推進事業のモデル校として選ばれた。この事業は子どもたちに環境保全意識や地域づくりへの関心を高めてもらうのが狙い。」の記載がある。 (5)朝日新聞 東京地方版/静岡 静岡版(2000.2.24)において、「『ISO14001』沼津市が取得 県内で3番目/静岡」の表題のもと、「沼津市が二十三日、環境管理の国際基準『ISO14001』を取得した。・・・プロジェクトチームをつくり、昨年十一月から計千五百人の職員が四十八項目の『エコプログラム』に取り組んできた。」の記載がある。 (6)北海道新聞 夕刊地方(2000.6.7)において、「十勝エコプログラム実行委*99年度の報告書発行」の表題のもと、「十勝エコプログラム実行委員会はこのほど、事業報告書『自然との共生をテーマに 十勝エコプログラム’99』を発行した。同町は一九九八、九九の両年度、道内で唯一、文部省から『青少年の地域エコプログラム推進事業』(青少年の地域環境学習推進事業)の委嘱を受けた。」の記載がある。 (7)日本食料新聞(2002.7.17)において、am/pmジャパン、Edyカード全店導入、弁当強化など5%増へ」の表題のもと、「0三年度は買物袋を持参するなど環境保全活動に協力してくれたカード利用者にポイントを還元する『エコプログラム』を検討し、・・」の記載がある。 してみれば、「エコ」及び「プログラム」のもつ意味合い、及び本願の指定役務と関連する分野を含め、上記のように環境に配慮した商品が存在し、また、「エコプログラム」の文字それ自体の使用の実情を勘案すれば、「エコプログラム」の文字よりなる本願商標からは、全体として特定の意味合いを有しない造語というよりも、「環境保護・保全のために計画・企画されたもの」程の意味合いを容易に認識させるというべきものである。 そうとすれば、本願商標は、これをその指定役務について使用するときは、これに接する需要者・取引者をして、「環境保護・保全を目的として計画・企画された役務」程の意味合いを認識されるに止まり、何人かの業務に係る役務であるかを認識し得ないものと判断するのが相当である。 したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第6号に該当するとして、その登録を拒絶した原査定は、妥当なものといえ、これを取消すことはできない。 なお、請求人は、「エコ(ECO)」の文字を有する登録例を複数あげているが、該登録例は、本件とはその具体的構成を異にするものであり、事案を同じくするとはいえないものであって、本願商標は、上記のとおり判断されるのが相当であることから、請求人の主張は、採用することができない。 また、請求人は、「ECO PROGRAM」の構成よりなる、商願2001-35923号商標(審判2002-20335)は、本件と同様の事例であるから、この審決を待って本件を審理して欲しい旨述べているところ、該案件については、平成16年12月15日付をもって拒絶の審決がなされ、同17年2月14日に審決が確定している。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2005-08-22 |
結審通知日 | 2005-08-23 |
審決日 | 2005-09-07 |
出願番号 | 商願2003-17949(T2003-17949) |
審決分類 |
T
1
8・
16-
Z
(Y353942)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 吉田 静子 |
特許庁審判長 |
佐藤 正雄 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 中束 としえ |
商標の称呼 | エコプログラム |
代理人 | 特許業務法人プロスペック特許事務所 |