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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y09 |
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管理番号 | 1123140 |
審判番号 | 不服2003-20922 |
総通号数 | 70 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-10-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2003-10-28 |
確定日 | 2005-09-15 |
事件の表示 | 商願2003- 1843拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「オーダーコールシステム ソネット君」の文字を標準文字により表してなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成15年1月14日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の6件である。 (1)登録第0508345号商標は、「ソネット」の文字を横書きしてなり、昭和32年1月17日登録出願、第69類「電気機械器具及びその各部並に電気絶縁材料」を指定商品として、同32年10月1日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされて、現に権利が有効に存続しているものである。 (2)登録第1460731号商標は、「SONNET」の文字を横書きしてなり、昭和52年9月14日登録出願、同56年4月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品の書換登録申請がなされた結果、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電池」を指定商品として、現に権利が有効に存続しているものである。 (3)登録第1742892号商標は、「Sonett」の欧文字を横書きしてなり、昭和52年9月27日登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年1月23日に設定登録された、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされて、現に権利が有効に存続しているものである。 (4)登録第1746210号商標は、「SONET」の欧文字を横書きしてなり、昭和52年9月28日登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年2月27日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされて、現に権利が有効に存続しているものである。 (5)登録第2537031号商標は、「SONY」「SONNET」の欧文字を二段に横書きしてなり、昭和61年7月7日登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年5月31日に設定登録され、存続期間満了により商標権の登録が抹消されているものである。 (6)登録第3248484号商標は、「SONNET」「ソネット」の文字を二段に横書きしてなり、平成7年3月13日登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年1月31日に設定登録されたものである。 以下、上記の引用各登録商標をまとめて「引用商標」という。 3 当審の判断 本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさをもって書されていて、外観上まとまりよく一体的に把握し得るものであるから、これよりは全体の構成文字に相応して、「オーダーコールシステムソネットクン」の称呼を生ずるものと認められる。 しかして、構成中「オーダーコールシステム」の文字は、その指定商品との関係においては、商品の品質(用途)を表す語であることから、「ソネット君」の文字部分をもって、識別力がある部分と認識され、これより「ソネットクン」の称呼を生ずる場合があるとしても、これをさらに分断し、「ソネット」の文字部分のみが独立して認識され、これより、生ずる称呼をもって、取引に資されるものとは、認めることができない。 また、「君」の文字は同輩や目下の人を呼ぶとき、姓名の下に添えて敬称するために使用される語として、ともに広く親しまれているものである。 ところで、人名以外の語に「くん」「君」等の敬称を表す文字を結合して擬人化する用法があり、また、そのようにして形成された語を商標として採択、使用する場合がみられるものである。そして、そのような商標は、擬人化された人物を表すものとして観念されることから、常に一体のものとして認識し理解され、敬称部分の称呼を含んだ一連の称呼をもって取引に資されているのが実情である。 そうとすれば、本願商標は、あくまでも、「オーダーコールシステム」の文字及びこれと「ソネット君」の文字との組合せ全体をもって識別力を発揮しているものというべきであり、これより「オーダーコールシステムソネットクン」または「ソネットクン」の称呼を生ずる造語よりなるものというのが相当である。 そうすると、本願商標よりは、「オーダーコールシステムソネットクン」と「ソネットクン」の称呼を生ずるに止まる、というべきである。 してみれば、本願商標の構成中の「ソネット」の文字部分のみを捉えて、称呼における比較をし、そのうえで、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取り消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2005-09-06 |
出願番号 | 商願2003-1843(T2003-1843) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y09)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 石田 清 |
特許庁審判長 |
山田 清治 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 橋本 浩子 |
商標の称呼 | オーダーコールシステムソネットクン、オーダーコールシステム、ソネットクン、ソネット、オーダーコール |
代理人 | 鹿嶋 英實 |