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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z37 |
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管理番号 | 1122998 |
審判番号 | 不服2002-20118 |
総通号数 | 70 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-10-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-10-16 |
確定日 | 2005-08-16 |
事件の表示 | 商願2001- 44982拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「E-SERVICE」の文字を横書きしてなり、第37類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として平成13年5月18日に登録出願され、その後、指定役務については平成15年1月10日提出の手続補正書により「インターネット又はテレビ電話会議による内視鏡(ENDOSCOPE)をもつ医療用機械器具の修理又は保守」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶理由の要点 原査定は、「本願商標は、欧文字の『E』の文字と『SERVICE』の文字とをハイフンで結合してなるところ、近年『E』『e』の文字は、『電子』等の意味を有する『electronic』の略称として、『e-commerce(電子商取引)』『e-money(電子マネー)』『e-mail(電子メール)』の如く、コンピューターネットワーク上の商取引を表示するものとして冒頭に付して使用されている事実があり、また、『SERVICE』の文字は、『奉仕、役務』等の意味を表示する語として一般に広く使用されている事実がある。してみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、需要者は本願商標より『コンピュータネットワーク上のサービス』等の意味合いを認識するにすぎず、単に役務の提供方法を表示したものと把握するに止まり、自他役務識別標識としての機能を有するものとは認識し得ないものと認める。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 よって案ずるに、昨今は、コンピューターを利用した情報ネットワークの進展が目覚ましく、官庁や企業はもちろん、家庭においてもパソコンが普及し、成人のみならず小中学生の間においてもパソコンが利用され、インターネットや電子メールなど電子通信による情報の入手・交換が盛んに行われている社会状況にある。そして、コンピューターネットワーク等の電子情報に係るものであることを示すために、「電子」等の意味を有する英語「electronic」の略称としての「E」又は「e」の文字が他の語に冠して用いられている。例えば、コンピュータネットワーク上の商取引を示す「e-commerce」、「e-business」、決済手段として用いるために金銭的価値を電子情報化した、いわゆる電子マネーを示す「e-money」、電子郵便(電子メール)を示す「e-mail」、電子書籍を示す「e-book」の如く使用されている。 上記実情からすれば、本願商標は、その指定役務と相俟って、その構成中の「E-」の部分はコンピューターネットワーク、インターネット等の電子情報に係るものであることを表したものと容易に認識し理解されるというべきであり、それに続く「SERVICE」の文字は、「奉仕、役務、サービス」等の意味を有する英語として親しまれ、一般に広く使用されているものであることから、全体として「コンピューターネットワーク等の電子情報に係るサービス」の如き意味合いを容易に認識し理解せしめるものといえる。このことは、インターネットの検索サイトの一つである「Google検索」によれば、「E-SERVICE」の語につき1,570,000件もヒットし、実際に「e-Serice」、「eサービス」、「e-service」等の語が使用されていることからも首肯し得るものである。 そうすると、上記意味合いを有する本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者は単に役務の提供方法、質(内容)等を表示したものと認識するに止まり、結局、本願商標は自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。 なお、請求人は、本願商標と同一の商標が米国において公告されており、英語国である米国における認定と逆の認定がされることの合理的理由がない旨主張しているが、商標の登録の条件は各国毎に定められ、各国の商標保護が独立したものであることは工業所有権の保護に関するパリ条約第6条の規定により明らかであるから、本願商標と同一の商標が米国において公告された事実が本件の審理に影響を及ぼすものではなく、請求人の主張は採用することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2004-12-28 |
結審通知日 | 2005-01-21 |
審決日 | 2005-03-09 |
出願番号 | 商願2001-44982(T2001-44982) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(Z37)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 飯塚 隆 |
特許庁審判長 |
山田 清治 |
特許庁審判官 |
小林 薫 岩崎 良子 |
商標の称呼 | イイサービス、エサービス |
代理人 | 斉藤 武彦 |
代理人 | 畑 泰之 |