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審決分類 審判 査定不服 商品(役務)の類否 取り消して登録 Y0910
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y0910
管理番号 1121778 
審判番号 不服2003-16975 
総通号数 69 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-09-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-09-03 
確定日 2005-09-05 
事件の表示 商願2002- 49669拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1本願商標
本願商標は、「PHOENIX」の欧文字を標準文字により表してなり、第9類及び第10類に属する商品を指定して、平成14年6月14日に登録出願、その後、指定商品については、原審における平成15年5月27日付の手続補正書をもって、第9類「ヒト病原菌の同定及び抗菌感受性試験に使用する理化学機械器具,その他の理化学機械器具」、及び第10類「ヒト病原菌の同定及び抗菌感受性試験に使用する医療用機械器具(耳鼻科において使用するものを除く。)」と補正されたものである。

2 引用商標
原審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次の3件である。
(1)登録第4505807号商標
登録第4505807号商標(以下「引用1商標」という。)は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、平成10年8月7日登録出願、第10類の商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成13年9月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4596684号商標(以下「引用2商標」という。)は、別掲2に示すとおりの構成よりなり、平成13年5月29日登録出願、第1類ないし第42類の商標登録原簿に記載の商品、役務を指定商品・役務として、平成14年8月16日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(3)国際登録第738509号商標
国際登録第738509号商標(以下「引用商標3」という。)は、「PHOENIX」の欧文字を横書きしてなり、2000年6月28日に国際登録され、我が国においては、第10類「Medical hearing aids and parts of such devices.」(医療用補聴器及びその部品)を指定商品として、平成13年4月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記に示したとおりの構成よりなるものであり、他方、引用1商標は、別掲1に示したとおりの構成よるなるものである。
そこで、本願商標と、引用1商標の類否について検討するに、引用1商標は、図形と「GOLDEN PHOENIX」及び「ゴールデンフェニックス」の片仮名文字より構成されるものであるが、この文字部分より生ずる「ゴールデンフェニックス」の称呼は、一連に称呼しうるものであり、かつ、「金色の不死鳥」の如き意味合いを認識させるから、構成中の「PHOENIX」の文字部分のみをもって取引に当たるするのは、いささか不自然といえ、引用1商標からは「ゴールデンフェニックス」の称呼のみを生ずるというを相当とする。
してみれば、その構成文字に相応して「フェニックス」の称呼を生ずる本願商標とは、音数も大きく異なり、称呼において類似するとはいえず、かつ、外観及び観念においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものある。
次に、本願商標と、引用2商標の類否について検討するに、引用2商標は、別掲2に示したとおりの構成よりなるところ、図形と、その上部に語頭と語尾の「P」と「X」の文字をやや大きく「PHOENIX」と横書きし、この「PHOENIX」の「HOENI」の上部に他の文字に比して小さく「OSG」と表してなるものであるが、欧文字部分は、同じ書体、同じ色彩で表示され、図形と文字とが全体としてまとまりよく一体に表されており、全体をもって一つの商標と認識されるものとみるべきであり、構成中の「PHOENIX」の文字部分のみをもって取引に当たるとは言いがたく、かつ、引用2商標の文字部分から生ずる「オオエスジイフェニックス」の称呼も無理なく一連に称呼し得るから、引用2商標からは「オオエスジイフェニックス」の称呼のみを生ずるというを相当とする。
してみれば、「フェニックス」の称呼を生ずる本願商標とは、称呼において類似するおそれのあるものとはいえず、かつ、外観及び観念においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
そして、本願商標と引用3商標の類否について検討するに、本願商標の第10類の指定商品「ヒト病原菌の同定及び抗菌感受性試験に使用する医療用機械器具(耳鼻科において使用するものを除く。)」と引用3商標の指定商品、第10類「Medical hearing aids and parts of such devices.(和訳 医療用補聴器及びその部品)」とは、前者は、専ら耳鼻科以外の医療関係従事者によって、試験用に病院等において使用されるものであり、医療用機械器具メーカーから直接又は販売代理店等を通じて販売されるものである。
他方、後者は、難聴者用に用いられるものであり、製造業者は補聴器専門に製造する者がほとんどであって、かつ、その販売場所も専門店、通信販売などによるところが多く、需要者は一般消費者ということができる。
してみれば、本願商標の指定商品と引用3商標の指定商品とは、その需要者、取引者、流通経路、用途、販売場所等といった取引の実情に照らせば、その流通経路が競合するとみることは困難であり、互いの商標が使用された場合、その商品が同一の営業主の製造または販売に係る商品であると誤認混同されるおそれはなく、両商品は類似するものではないというのが相当である。
そうとすれば、本願商標と引用3商標が、同一の構成文字よりなる、外観、称呼、観念において相紛らわしい類似する商標であるとしても、互いの指定商品において類似するといえない以上、本願商標は、引用3商標との関係においては、商標第4条第1項第11号に該当するものではないというべきである。
したがって、引用1ないし3商標を引用し、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原審の理由をもって、本願を拒絶すべきでない。
その他、政令で定める期間内に、本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 (別掲1)登録第4505807号商標


(別掲2)登録第4596684号商標

(色彩については、原本を参照されたい。)
審決日 2005-08-22 
出願番号 商願2002-49669(T2002-49669) 
審決分類 T 1 8・ 264- WY (Y0910)
T 1 8・ 262- WY (Y0910)
最終処分 成立  
前審関与審査官 鈴木 慶子 
特許庁審判長 佐藤 正雄
特許庁審判官 中束 としえ
宮川 久成
商標の称呼 フェニックス 
代理人 青木 博通 
代理人 鈴木 薫 
代理人 中田 和博 
代理人 足立 泉 
代理人 柳生 征男 

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