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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y28
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 Y28
審判 査定不服 商4条1項7号 公序、良俗 取り消して登録 Y28
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 Y28
管理番号 1121754 
審判番号 不服2004-16379 
総通号数 69 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-09-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-08-05 
確定日 2005-08-29 
事件の表示 商願2003-105822拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「天下ゲッター秀吉」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第28類「遊戯用器具,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。)」を指定商品として、平成15年11月28日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、(1)ないし(2)のとおり認定、判断して、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、登録第4051083号商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
そして、前記拒絶の理由に引用した登録第4051083号商標(以下「引用商標」という。)は、「秀吉」の文字を書してなり、平成8年1月18日に登録出願、第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,運動用具,釣り具」を指定商品として、同9年8月29日に設定登録されたものである。
(2)本願商標は、豊臣政権を新たに開いた安土桃山時代の代表的政治家たる「豊臣秀吉」の略称「秀吉」の名を構成要部に書してなるところ、該文字は、人口に膾炙された、豊臣秀吉(とよとみひでよし:天文5年1月1日(天文6年2月6日とも)〜慶長3年8月18日)の名でその遺族も現存するところである。ところで、商標法は「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」(商標法第4条第1項第7号)については商標登録を受けることができない旨、規定している。本願商標は、構成要部に「秀吉」の文字を書してなるところ、該文字は、前記認定のとおり、本願商標の構成要部文字が該著名人の姓名の略称であることよりすれば、本願出願人は、その遺族、親族と無関係であるにもかかわらず「秀吉」の名声に便乗してその名声を利用しようとするものと容易に推認されるものであるから、本願商標をその指定商品・役務に使用することは、社会公共の利益に反し、かつ一般道徳観念にも反するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、上記1のとおり「天下ゲッター秀吉」の文字よりなるものであるところ、その構成は、外観上まとまりよく一体的に表されており、観念上も、全体として「天下を手に入れた秀吉」のような意味合いを把握することのできる一種の造語と見るのが自然である。また、これより生ずると認められる「テンカゲッターヒデヨシ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一気一連に称呼できるものであり、他に構成中の「秀吉」の文字部分のみが独立して認識されると見るべき特段の事情は見いだせない。
他方、引用商標は、上記2(1)のとおり「秀吉」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ヒデヨシ」の称呼を生じ、「人の名前、特に豊臣秀吉の名前」のような観念を生ずるものである。
そうとすれば、本願商標から生ずる「テンカゲッターヒデヨシ」の称呼と、引用商標から生ずる「ヒデヨシ」の称呼とは、その構成音数が著しく異なるものであるから、それぞれ一連に称呼するも、称呼上、互いに相紛れるおそれのないものである。
さらに、本願商標と引用商標とは、外観上区別し得る差異を有するものであり、両商標から生ずる観念についても、前記したとおりであるから、明白な差異が認められるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、その称呼、外観、観念のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ない。
(2)商標法第4条第1項第7号について
本願商標は、その構成中に「秀吉」の文字を有しているとしても、その前半に「天下ゲッター」の文字を有しているものであるから、これをその指定商品に使用するときは、需要者、取引者をして上記(1)で認定したとおり、全体として一種の造語を表したものと理解し、把握されると見るのが相当である。
また、本願商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものでなく、また、本願商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものでなく、あるいは、特定の国若しくはその国民を侮辱するもの、又は、一般に国際信義に反するものでなく、更に、他の法律によって、その使用が禁止されているものとも認められない。
してみれば、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標に該当するということはできない。
(3)以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号及び同法第4条第1項第7号のいずれにもに該当するものでないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2005-08-05 
出願番号 商願2003-105822(T2003-105822) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (Y28)
T 1 8・ 263- WY (Y28)
T 1 8・ 22- WY (Y28)
T 1 8・ 262- WY (Y28)
最終処分 成立  
前審関与審査官 八木橋 正雄 
特許庁審判長 柳原 雪身
特許庁審判官 山本 良廣
半田 正人
商標の称呼 テンカゲッターヒデヨシ、テンカゲッター、ヒデヨシ 
代理人 特許業務法人明成国際特許事務所 

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